「CPUアフィニティ」の使いどころをチェック
Windows Server 2012 R2の「プログラムが使うCPUを限定する機能」はこう使うべし
米Microsoftの「Windows Server 2012 R2」には、プロセスやスレッドを実行するCPUを指定する機能がある。ただし、この機能の利用を決める前には、幾つかの検討すべき問題がある。
米Microsoftの「Windows Server 2012 R2」のパフォーマンスを高めるために、プロセスやスレッドがどのCPUを利用するかの関係付け(アフィニティ)をする「CPUアフィニティ」を適用する必要があるのだろうか。
Windows Server 2012 R2では基本的に、ワークロード(処理負荷)を特定のCPUに限定するために、CPUアフィニティを適用する必要はない。もしCPUアフィニティを適用する場合は、検討すべき問題が幾つかある。1つ目は、最新サーバの大半が採用するメモリアーキテクチャである「NUMA(Non-Uniform Memory Access)」と競合する可能性があることだ。
CPUによって共有メモリへのアクセス速度を変えるのが、NUMAの特徴だ。NUMAの根底には、「大容量のメモリに、全てのスレッドが同じ速度でアクセスすることは不可能だ」という考え方がある。CPUコアやCPUパッケージ(ソケット)に近いメモリには、遠くにあるメモリよりも速くアクセスできる。
NUMAを採用したサーバのスケジュールルーチンは、ワークロードが実行されているメモリの場所に一番近いCPUに、スレッドを割り当てようとする。こうした判断は人間にはできないことだ。そのため、スレッドにアフィニティを適用すると、NUMAの割り当て指定とは異なる領域のCPUに処理を回すことが多くなり、ワークロードのパフォーマンスは低下する結果になる。
CPUアフィニティは、「対称型マルチプロセッシング(SMP)」というマルチプロセッサ方式を採用したシステムに適している。SMPでは、全てのCPUがメモリ領域に対して同等にアクセスする点でNUMAと異なる。
SMPでは、スレッドを任意のCPUで均等に実行できる。これは並列処理システムにとって重要な条件だ。OSは、優先順位に基づいて自動的にスレッドをスケジュールできる。ここでは人間による操作がパフォーマンスに与える影響は少ない。ただし通常は、人間による操作がワークロードのパフォーマンスにプラスの影響を与えることはない。
CPUアフィニティが適用される主要な目的は、特定CPUのパフォーマンスをテストすることだ(CPUのコアがテスト対象になる場合もある)。IT管理者は、「GetProcessAffinityMask」という関数を使用して、特定CPUとのアフィニティが適用されたスレッドを確認できる。また、「SetProcessAffinityMask」という関数で、プロセスのスレッドに対してアフィニティを適用することも可能だ。
代替策として、IT管理者は「SetThreadIdealProcessor」という関数を使用して、特定のスレッド向けの推奨CPUを提案することもできる。この関数は処理対象のCPUを強制するものではないため、スケジューラが他のCPUを選択することも可能だ。一方で推奨CPUを設定すると、スケジューラが推奨CPUを使用するように促すことができる。
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