半数以上が現在のポジションに満足と回答
2014年に最も儲かっていたのはどのIT職? 給与調査が示す“IT職格差”
米TechTargetが実施した「IT Salary Survey 2014」(2014年度IT職の給与に関する調査)の結果を紹介する。どのIT職の給与が高く、どのIT職が転職を検討すべきなのだろうか。また、2015年に重視される分野を予想する。
2014年に最も多くの報酬を得ていたのは、CIO(最高情報責任者)、CISO(最高情報セキュリティ責任者)、ビジネスアプリケーションのディレクターであることが明らかになった。だが、2013年から大幅な昇給があったのは別のIT職だ。
給与が高いグループにランクインしたのは、ネットワーク管理者、データベース管理者、セキュリティ管理者だ。それぞれの給与(賞与を含む)は、前年比で22%、22%、17%アップしている。この増加率は、上級IT職とCISOの平均給与(賞与を含む)の増加率(それぞれ8%と8.7%)を上回っている。なお、上級IT職には、CIO、CTO(最高技術責任者)、上級副社長、IT部門のディレクターが含まれる。ビジネスアプリケーションのディレクターの2014年の平均給与(賞与を含む)は14万8097ドルと高額だが、2013年と比較すると10%ダウンしている。
給与が大幅に下がった他のIT職は、最高コンプライアンス/プライバシー責任者(前年比21%減)とデータセンター管理者(前年比9%減)だ。
とはいうものの、米TechTargetが実施した「2014 IT Salary and Careers Survey」(2014年度IT職の給与とキャリアに関する調査)に回答した1200人のIT職のうち59%は2013年より給与(賞与を含む)がアップしている。49%は昇給があり、36%は賞与が支給されたと回答している。2015年に関しては、約半数が昇給、20%が賞与支給を見込んでいる。
データアナリストとセキュリティ管理者が、2015年の昇給について強い確信を持っていた。一方、昇給に対する確信が最も低かったのはビジネスアプリケーションのディレクターとプロジェクトマネジャーだ。
全回答者の平均給与(基本給+諸手当)は10万9255ドルで、平均総報酬(賞与を含む)は12万6548ドルという結果になっている。2013年の調査では、それぞれ10万5000ドルと11万6770ドルだった。なお、2013年の調査の有効回答者数は1700だ(2014年の調査の全回答者の平均給与(基本給+諸手当)と平均総報酬(賞与を含む)については、図表を参照されたい)。
最も給与が高かったのは、上級IT職だ。平均総報酬(賞与を含む)は17万7229ドル、平均給与(基本給+諸手当)は14万3942ドルという結果になっている。これは2013年の16万4090ドルと13万8269ドルから大幅な昇給といえるだろう。一方、最も給与が低かったのは、システム管理者だ。平均総報酬(賞与を含む)は7万8837ドル、平均給与(基本給+諸手当)は7万6994ドルだ。ただし、2013年の実績と比較すると小額だが昇給は見られる(2013年の平均給与はそれぞれ7万7269ドルと7万3069ドルだった)。
2014年の調査では平均給与は軒並みアップしている。だが、昇給があったのは全体の49%で、2013年の55%からダウンしている。
悲観論と楽観論を促進するもの
多くの回答者(66%)は現在のポジションに満足している。だが、昇格できなければ、職を失うことになる。そのため、多くの回答者が3~5年以内に昇格を目指している。
職務内容に対する満足度が最も低いIT職は、データセンター管理者、データアナリスト、ネットワーク管理者だ(データアナリストは給与が低いグループに含まれている)。一方、最も満足度が高いグループには、CISO、コンプライアンス/プライバシー責任者、システム管理者が含まれる(CISOは高額な賞与を得ているIT職の1つだ)。
2013年と比較すると、回答者は全体的に悲観的な見方をしている。2013年に社内の雰囲気が楽観的だと回答したのは29%だったのに対し、2014年は21%に下がっている。社内の雰囲気が悲観的だと答えた人のうち248人が、その理由として昇進が限られていることと、非効率な経営管理を挙げている。一方、社内の雰囲気が楽観的だと回答した283人は、その理由として景気回復と革新が推奨されていることを挙げている。
41%のIT職が、2015年の社内の雰囲気は2014年より楽観的になると信じている。
ITで重視される分野とITの人員
回答者が従事している主な作業は、IT管理、セキュリティ、アプリケーション開発、デザインだ。これは2013年の調査と同様の結果である。
勤務先がITプロジェクトの成否を判断する基準は、サービスの安定確保が1位となった。それに次ぐのは、事業目標達成のサポート、期限までにプロジェクトを完成させること、製品/サービス配信の向上などがある。
給与と同様に、ITの予算と人員は2013年より若干増えている。2014年のIT予算は2013年より増えたと回答しているのは34%。一方、2013年の調査で2013年のIT予算は2012年より増えたと回答したのは30%だった。
回答者の30%が2014年は2013年と比較してITの人員が増えたとしている。横ばいと答えたのは43%だ。雇用に関しては、現在求人中が33%、十分な人員が配置されているのが28%、採用停止中が15%、人員削減によって縮小しているのが9%だった(残りの15%は人員の増減について分からないと回答している)。
転職に関して、45%は機会があれば検討するが、積極的には探していないと答えている。21%が現在のポジションに満足していると答えている。今後3~5年の間に昇格を望んでいるのは22%、より大きな企業への転職を望んでいるのは20%、IT職のランクを上げたいと考えているのは18%、現状維持は18%、今後の身の振り方を決めていないのは16%、IT職を辞するつもりなのは6%という結果になっている。
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