OpenStack環境のストレージ選定ポイント【第2回】
OpenStackストレージ、主要5社の差別化ポイントをまとめた(1/3 ページ)
OpenStack対応のストレージ製品を提供する主要5社にフォーカスし、各社の開発貢献度や製品ラインアップ、特徴について紹介する。
OpenStackはもともと、米Rackspaceと米航空宇宙局(NASA)の共同プロジェクトとしてスタートした。これはユーザーの立場にあった団体(企業)とベンダーが協調して開始した取り組みである。また、現在でもOpenStackは、ユーザーの声を聞いて仕様を決定し、実装していくという形がとられている。
第2回の内容は下記の通りである。
- OpenStackユーザー企業
- OpenStack主要ベンダーのストレージ対応状況および開発貢献度
- 各ベンダーのOpenStack対応ストレージ、特徴と強み
なお、OpenStackメジャーリリースサイクルは年に2回と非常に短いため、すぐに記事の情報が陳腐化してしまう恐れがある。そのため出典先のURLも合わせて記載した。最新情報の把握に活用してほしい。
OpenStackユーザー企業
はじめにユーザー企業の紹介を行いたい。OpenStackはクラウドOSとして、オンプレミス、プライベートクラウド、ハイブリットクラウド、ホステッドプライベートクラウド、パブリッククラウドと全クラウド環境で採用されている。また、グローバルではIT系、教育機関、研究機関、政府機関、Web系、通信事業など幅広い業種での導入が進んでいるが、日本ではヤフー、GMOインターネット、グリーなどWeb系企業での導入にとどまっている。しかし、OpenStackの特性であるアジリティ(俊敏性)およびその他のメリットが広く認知されれば、今後はWeb系以外の業種にも確実に波及していくと思われる。事例の詳細については、こちらのWebサイトで確認できる。
OpenStack主要ベンダーのストレージ対応状況および開発貢献度
ベンダー企業はOpenStack Foundationに参加している。OpenStack Foundationでは、資金提供の額およびフルタイム開発者の人数によって、スポンサーとなるベンダー企業をPlatinum、Gold、Corporateなどに分類している。図1からは、米Hewlett-Packard(HP)、米IBM、米EMC、日立製作所(日立)、米NetAppといった主要なストレージベンダーが全てOpenStack Foundationに参加していることが確認できる。なお、赤丸で囲っているベンダーは本記事で取り上げているベンダーである。最新の情報については、こちらのWebサイトで確認できる。
続いて、OpenStackの開発貢献度および開発コンポーネントについて紹介したい。サンプルとして、2015年3月末時点でのJunoリリースを図2に示す。
図2左下の円グラフで、ベンダーごとの開発貢献度を確認できる。やはり、スポンサーの中でもPlatinum、Gold企業が開発を先導していることが確認できる。順位として、HPが1位、IBMが5位にランクインしている。
右下の円グラフでは、開発コンポーネントの割合が確認できる。Nova、Neutronが10%強と高い一方、Cinderを含むその他コンポーネントも全般的に開発が進められていることが分かる。最新の情報および各リリースでの詳細については、こちらのWebサイトで確認できる。
各ベンダーのOpenStack対応ストレージ、特徴と強み
本稿の主題である各ベンダーの製品ラインアップ、ストレージ対応状況、セールスポイントに移ろう。はじめに総合ベンダーであるHP、IBM、日立の紹介を行う。次にストレージ専業ベンダーであるNetApp、EMCの紹介を行いたい。
1.HP
・OpenStack製品ラインアップ
HPは、クラウドに関する製品、サービス、ソリューション、プログラムをHelionブランドに統合。2014年11月にはOpenStackのIcehouseリリースをベースとして、ディストリビューション「HP Helion OpenStack」(v1.0)をリリースした。
商用版では、OpenStackプロジェクトによる6カ月ごとのメジャーリリースから約6週間後をめどに、これに対応したアップデートを提供する。また、メジャーリリース対応版提供から約3カ月後をめどに、バグフィックスなどのためのアップデートを提供する。つまり、アップデートサイクルは約3カ月ということになる。
現在の最新バージョンは2015年4月13日にリリースしたv1.1だ。v1.1はOpenStackの最新安定版リリースのJunoをベースに構成しており、「セキュリティ自動化および設定機能の強化」や「SDS(Software-Defined Storage)機能の強化」などの機能拡張が施されている。
・OpenStackストレージ対応製品
Cinder対応ストレージは、「HP 3PAR StoreServ」「HP StoreVirtual」が該当製品である。エンタープライズ向けプライマリストレージは3PAR StoreServで展開する。また、StoreVirtualはSDSとしても提供されており、HP製IAサーバとセットになったアプライアンス製品もある。
Swift対応ストレージとしては、アーカイブストレージ用途の「StoreAll」が該当製品だ。なお、HP Helilon OpenStackでは、3PAR StoreServ、StoreVirtual、Cephをサポートしている。
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OpenStack環境のストレージ選定ポイント
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