GoogleやTwitter、Facebookは既に対応
遅れてもやらないよりはまし、ホワイトハウスとAppleがHTTPS暗号化に本腰
セキュリティ脅威に備え、ホワイトハウスは全てのWebサイト/WebサービスをHTTPS経由でのみ提供すると発表した。Twitter、FacebookなどHTTPSアクセスに対応する企業も増えている。
米ホワイトハウスは2015年6月8日、2016年12月31日までに「公にアクセス可能な連邦政府の全てのWebサイトおよびWebサービスは、セキュアな接続のみを介してサービスを提供する」とした通達を発表した。
米国政府のCIOであるトニー・スコット氏による覚書は、HTTPSを「公的なWeb接続に対する現在利用可能な最も強力なプライバシーと完全性保護」と位置付ける。
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HTTPSに関するセキュリティ
HTTPSの利点は何年にもわたって唱えられているが、それはWebの安全性を確かなものにする手助けとなるだけでなく、「その内容または閲覧行為が本来は機密であるという点で、機関全体にわたり整合性のなさと主観的な判断を除去し、連邦政府全般で強力なプライバシー規定を作成するものだ」とその覚書は指摘する。
簡潔に言えば、通達には「全ての閲覧行為は、個人的で機密を考慮されるべきである」と記されている。
米国政府のWebサイトの大部分は、現在HTTPを使用しているが、HTTPで送信されたデータは「妨害、不正操作、偽装の影響を受けやすい」。このデータには、Webブラウザの識別情報、検索情報、その他のユーザー送信情報が含まれている。またHTTPは、データの盗聴や追跡、改ざんの原因となる妨害や論争からデータを保護することはない。
行政管理予算局は、政府のHTTPS対応状況を確認するためのWebサイトを公開した。2015年5月29日の時点では、HTTPSをサポートしている米国政府ドメインは31%しかない。
この覚書は、HTTPSの暗号化で可能になることおよびHTTPSによる制限の両方を指摘している。1つ目は、Webサイトの識別情報を確証し、暗号化された接続を確立することなどであり、もう1つは、提示しているIPアドレスや宛先のドメインは通信中暗号化されず、HTTPSは接続の整合性を保証するだけで、システム自体を保証するのではないことである。
また、この通達では、HTTPS暗号化を実装する場合に留意すべき考慮事項と課題を列挙している。サイトの性能、サーバ名の表示、HSTSおよびDNSSECなどである。
さらに、コストについても簡潔に言及されているが、「アメリカ国民への利益が費用を上回ると断言する」とされている。
AppleのHTTPS暗号化推奨
Appleもまた同日、iOS 9に導入された開発者関連の機能についてのプレリリースを公開した。
このリリースでAppleは「App Transport Security」(ATS)について述べている。ATSの使用により開発者は、セキュリティ上安全に通信するためにアプリが必要とするドメインを宣言することができる。
「ATSは予想外の公開を防ぎ、セキュアなデフォルトの動作を提供し、導入も簡単である」と、そのプレスリリースでは記載されている。「新しいアプリを開発しているか、既存のアプリをアップデートしているかにかかわらず、できる限り早急にATSを採用すべきである」
Appleは開発者に、新しいアプリの開発にはHTTPSのみを使用するよう提案している。既存のアプリをアップデートする場合は、できる限り多くHTTPSを使用し、そのアプリの残りの部分には移行プランを作成するよう、開発者に勧めている。
必須ではなくとも、随所にHTTPSが使用されている将来像が予想される。
HTTPS、遅れてもやらないよりは良い
米国政府は遅れているという見方もあるが、遅れてもやらないよりは良い。
「米国政府のWebサイトがHTTPSに移行しなければ、現在および今後のインターネット標準では、商業的な組織で利用されるプライバシーとセキュリティの基準を満たさないだろう」とこの通達では述べている。「このままだとアメリカ国民を、既知の脅威を受けやすい状態にさらし、米国政府の信用を低下させる可能性がある。幾つかの政府のWebサイトは現在HTTPSを使用しているが、この分野には一貫したポリシーはない。HTTPSのみの使用を義務付けることは、一貫した安全なブラウジングエクスペリエンスを世間一般に与え、政府をインターネットセキュリティにおけるリーダーという立場に位置付けるだろう」
しかしながら、この分野では、既に多くの企業が先を行っている。
米Googleは2010年からGmailに対するHTTPSアクセスをデフォルトで提供している。また2010年にGoogleは、Web検索のHTTPS化を始めると発表した。
電子フロンティア財団は、「HTTPS Everywhere」と呼ばれるFirefox拡張のβ版を2010年にリリースした。この拡張版は、「Googleの暗号化検索オプションのリリースにより影響を受けた」もので、ユーザーが暗号化検索を実行する手助けとなる。バージョン1は2011年にリリースされた。これは現在、Firefox、Firefox for Android、Chrome、Operaブラウザで利用可能である。
米Twitterは2011年に、「常にHTTPSを使用」オプションを追加した。2012年には、WebサイトへのHTTPS接続をデフォルトとした。米Facebookは、2011年にはオプションでHTTPSを提供したが、2013年にはHTTPSのデフォルトでの使用を開始した。また、米Yahooも、2014年にデータセンター間の全てのトラフィックを暗号化し、サーバと他のプロバイダー間のメールの暗号化を可能にすると発表した。
Googleは、2014年8月にHTTPSのサイトをHTTPのみのサイトより高くランク付けし、HTTPSを使用したランク検索を開始したと発表するなど、HTTPSを推奨している。
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