「iBooks」か「Kindle」か、それとも……
iPad/iPhone用電子書籍アプリの一押しは? 定番アプリ4種を徹底比較(2/2 ページ)
iBooksは出来の良い電子書籍リーダーアプリだが、本稿の一押しではない。足りない機能が多過ぎるからだ。Webブラウザに切り替えることなく、電子書籍をアプリから直接購入できても、それでは十分な埋め合わせにならない。
併せて読みたいお薦め記事
電子書籍も読めるAmazon端末を徹底レビュー
Amazon「Kindle」
電子書籍の分野で、Amazonが注目すべき有力企業であることは間違いない。同社の「Kindle」は、初めて広く普及した電子書籍専用端末で、今もその市場を支配している。それと同名の電子書籍リーダーアプリであるKindleはよく設計されており、ほとんど“万能”の電子書籍リーダーアプリと言っていい。
ただし、初心者ユーザーにはやや分かりにくい面もある。機能やオプションが非常に豊富だからだ。「Goodreads」「Twitter」「Facebook」といったソーシャルメディアとの連係。自分のメモやハイライトを全て参照できる仮想的な“マイノート”。調べたい言葉を長押しすることによる辞書引き。「Wikipedia」での検索。外国語の単語や文章の翻訳――。Kindleはこれらの機能を全て備える。
読んでいる本の登場人物、トピック、用語について詳しく知りたいときは、「X-Ray」機能が役立つ。サポートされている本を読んでいる際にX-Rayアイコンをタップすると、文中の主要キーワードを人物、トピック、用語に自動的に分類。一覧とともに、それらのキーワードが作品内のどのあたりに出てくるかをビジュアルに示す。
Kindleには、充実した雑誌の定期購読機能「Kindle Newsstand」(国内では未提供)や、Amazonのアカウントにアップロードしたパーソナルドキュメント(PDFなど)を利用するための「ドキュメント」セクションも用意されている。雑誌のページにざっと目を通すには、まず画面中央をタップする。画面最下部に小さなウィンドウが表示されるので、左右にスワイプすると、ページを(めくるのではなく)“スライド”できる。
このように、Kindleには魅力的な点がたくさんある。筆者も一押しだ。最初は少し持て余しそうな気がするかもしれないが、慣れる努力をする価値がある。すぐに使いこなせるようになるだろう。
Barnes & Noble「NOOK」
NOOKは、すっきりしていてシンプルだ。本稿で取り上げた中で最も洗練されたデザインの電子書籍リーダーアプリかもしれない。最も優れた機能の1つは、テーマの実装だ。この機能では、テキスト色、ページ色、ハイライト、リンクといった幾つかのオプションを一度に素早くカスタマイズできる。画面を数回タップするだけで、自分の好みで任意のパターンを作成することが可能だ。
Kindleの「コレクション」のように、NOOKでは自分の購入した電子書籍を「My Shelves」(マイ本棚)に整理できる。具体的には、自分のニーズに合わせてジャンル、著者、その他の基準で電子書籍を分類することになる。またNOOKは、Kindleにはない機能も備えている。例えば、アプリ内でのプロファイルの切り替え、子ども用パスコードの設定、FAQセクション、さらにはBarnes & Nobleの担当者にフィードバックを送るためのリンクなどだ。加えて、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の辞書をダウンロードすることもできる。
NOOKアプリはKindleほど機能豊富ではないが、優れた設計と使いやすさという持ち味を発揮している。特に、「付加機能はあまり必要なく、物事をシンプルに保って、素晴らしい本を読むのに多くの時間をかけたい」という人には良い選択肢になる。
OverDrive「OverDrive」
楽天傘下の米OverDriveが提供する「OverDrive」は、単なる電子書籍リーダーアプリではない。米国では、地元の公立図書館が所蔵する電子書籍やオーディオブックなどのメディアを利用するための便利な手段だ。地元の図書館を探して自分のログイン資格情報を入力すると、OverDriveアプリがちょうど、図書館の所蔵メディアに対するWebインタフェースとして機能することが分かる。実際に図書館からメディアアイテムを借りると、OverDriveはその種類によって、電子書籍リーダー、ビデオプレーヤー、オーディオブックプレーヤーに変身する。
アイテムは全てOverDriveのブックシェルフ(本棚)に表示され、どの種類のアイテムもOverDriveで楽しめる。OverDriveの電子書籍リーダー関連の設定項目には、フォント、フォントサイズ、行間隔、余白などがある。オーディオブックプレーヤー関連の設定項目には、ナレーション速度や、内蔵スリープタイマー(寝る前にオーディオブックを聞く場合に、再生を停止する時刻を設定)などがある。
真に画期的な機能は備えていないが、OverDriveはうまく設計されていて使いやすい。地元の公立図書館のデジタルコンテンツを最大限に活用することを、これまでになく簡単にしてくれる。このアプリも強くお勧めできる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー