iOS、Androidとどう戦う?
「Windows 10 Mobile」でスマホOSの地殻変動が起きるこれだけの理由(2/2 ページ)
デスクトップとモバイルのハイブリッドインタフェース
会社所有のPCと同じOSを共有するモバイルデバイスで仕事ができれば従業員が学習に必要な時間は間違いなく減少する。Windows 10では、新たなユーザーインタフェース(UI)が採用され、Windows 8の「モダン」スタイルの要素がある。だが、おなじみのスタートメニューが操作の中心として復活している。
既存ハードウェアとの互換性
ノートPC、タブレット、スマートフォンが存在する中で、従業員が持ち歩くデバイスは1台だけではなくなっている。理想は、各種デバイスが1つのOSで動作し、そのOSにシームレスで同期されたインタフェースが備わっていることだ。Windows 10 Mobileを搭載したスマートフォンは基本的にPCの拡張製品のように動作する。その特徴はユニバーサルWindowsアプリだ。ユニバーサルWindowsアプリは、デスクトップPC用のアプリと全く同じコアテクノロジーと設計を共有し、ユニバーサル通知は全てのWindows 10デバイスで同期される。米Googleの「Android」とAppleの「iOS」は、このような互換性には太刀打ちできない。
今もなお「Microsoft Office」の動作が最適なのはWindows
大半の従業員はMicrosoft Officeが生産性スイートとして最適だと考えて使用している。一部のOfficeアプリはiOSとAndroidでも利用できるようになった。だが、企業はiOSとAndroid向け「Microsoft Outlook」アプリの管理とセキュリティに悩まされている。というのも、Outlookはサードパーティーのモバイルアプリケーション管理(MAM)の使用を許可していないからだ。IT部門がMAMとして利用できるのはMicrosoftの「Microsoft Intune」だけだ。つまり、セキュリティ意識が高い企業は従業員にWindowsでOutlookを使用するよう求める可能性がある。
一般消費者はiOSとAndroid向けOfficeアプリの基本機能を無料で利用できる。だが、企業環境で使用したり、一部の高度な機能を使用するには、依然としてMicrosoftの「Office 365」のサブスクリプションが必要だ。
未来のインフラを予測する
Windows 10は既存のオンプレミステクノロジーと連係する。そのため、企業は引き続きMicrosoftの「Active Directory」と「Windows Server」を利用することができる。とは言うものの、筆者個人はMicrosoftのOffice 365、「Microsoft Azure」「Microsoft SharePoint」などのクラウド環境に移行する企業が増えることを願っている。クラウドは従業員の大規模なモビリティを実現し、オンプレミスインフラの占有面積とコストを削減することにもつながる。Windows 10 Mobileスマートフォンは、Microsoftのクラウドインフラを活用できる。そのため、クラウドに移行している企業は、Windows 10 Mobileスマートフォンへの投資に価値を見いだす可能性がある。
コミュニケーションの統合チャンス
Windows 10 MobileデバイスのユーザーはMicrosoftの「Skype for Business」(旧「Microsoft Lync」)を活用できる。つまり、従業員はシンプルなメールより優れた方法でコミュニケーションを取ることが可能になる。Windows 10には次のような機能が実装されている。ダイレクトメッセージとグループメッセージ、VoIP(Voice over IP)サービスを利用したスマートフォンとタブレット用のソフトフォン、デバイス間でのビデオ会議などだ。
頻繁なOSの更新
MicrosoftはWindows 10を新たなOSアップグレード手法のスタート地点と位置付けている。Windows 10を搭載したデスクトップPCとタブレットは自動的に更新され、最新パッチが適用され、新機能が追加される。Windows 10 Mobileがこの手法に従うなら、iOSとAndroidのユーザーが慣れている形に近い戦略として歓迎されるだろう。
Windows 10 Mobileは、Microsoftにとってスマートフォン市場に切り込む最後にして最大のチャンスになり得る。従業員がスマートフォンとノートPCのどちらを使用していても同じ生産性を維持できると企業のトップに伝えられる日が来ることを長い間待ちわびていた。そして、Windows 10は、シームレスなクロスデバイスの相互運用性によって、これを実現する階段を順調に上っている。
Windows 10 Mobileが企業におけるWindows搭載スマートフォンの採用を促進するかどうかは興味深い。一部の先駆的な企業が実現に踏み出してくれることを期待したい。
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