ハードウェアからソフトウェアにシフト
「BlackBerry」端末が消滅の危機? かつてのビジネス定番端末はどこへ向かうのか(1/2 ページ)
「BlackBerry」端末の販売が大きく落ち込んでいる。このままの状況が続けば、事業の見直しが必要になるかもしれない。実際、同社CEOはその可能性を示唆している。BlackBerryの今後はどうなるのだろうか。
今の傾向が続けば、「BlackBerry」端末は消滅してしまうかもしれない。
カナダBlackBerryの最高経営責任者(CEO)であるジョン・チェン氏は7月に米Bloombergのインタビューで、今後の業績回復が見込めなければスマートフォン事業をさらに縮小する可能性があることを明らかにした。
2016会計年度第1四半期のBlackBerry端末(ハードウェア事業)の売上高は2億6300万ドルで、前年同期の3億7900万ドルから31%の減少となった。この状況が“長期”にわたって続き、同社事業の足を引っ張るようであれば、スマートフォン事業からの撤退は現実となるかもしれないとチェン氏はBloombergに話す。
BlackBerryがいつまでスマートフォン事業を継続するか、また事業を継続するにはどれほどの業績回復が必要なのかははっきりと分かっていない。同社のスマートフォン戦略について、BlackBerryの広報担当者からコメントを得られなかった。
BlackBerryは上り坂に差し掛かっている。ハードウェアよりも企業向けのソフトウェアとサービスに重心を移そうとしているためだ。第1四半期の業績のうち、ハードウェア事業が占める割合は40%、サービス事業は38%(2億5200万ドル)、ソフトウェア&技術ライセンス事業は21%(1億3700万ドル)となっている。
BlackBerryは直近の四半期報告書で、現在の会計年度中のソフトウェア&技術ライセンス事業の売上高を5億ドルと設定している。これは非常に意欲的な目標だ。前年同期の売上高は5400万ドルだった。
しかしながら、エンタープライズモビリティ管理(EMM)市場におけるBlackBerryのシェアは、競合他社と比べて振るわない状況だ。調査会社の米IDCが6月に発表したWorldwide EMM Market Sharesによると、BlackBerryの市場シェアは、2013年には14.5%(第1位)だったものが2014年には9.5%(第3位)に落ち込んでいる。一方で、米VMwareのAirWatchは11.4%、米Good Technologyは9.7%となっている。
BlackBerryは、シェア獲得の一環として他ベンダーやベンチャー企業とのパートナー戦略を強化している。最近では、端末管理機能「Samsung KNOX」で韓国Samsung Electronicsと提携し、企業向けファイル同期/共有ベンダーの米WatchDoxを買収している。
2014年にはクラウド版の「BlackBerry Enterprise Service 12」(BES12)を発表し、顧客にアピールしている。7月にリリースしたBES12のバージョン12.2は、「KNOX Workspace」「Android for Work」「Apple Device Enrollment Program」に対応した。
「明らかなのは、BlackBerryがソフトウェアプロバイダーに変わろうとしていることだ」と米451 Researchでエンタープライズモビリティ担当リサーチディレクターを務めるクリス・ハゼルトン氏は話す。
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