ハードウェアからソフトウェアにシフト
「BlackBerry」端末が消滅の危機? かつてのビジネス定番端末はどこへ向かうのか(2/2 ページ)
BlackBerryはどこに向かうべきか
BlackBerry端末の販売が苦戦している主な要因は、新規顧客を獲得できておらず既存顧客の引き留めに努めていることだとハゼルトン氏は指摘する。
第1四半期のBlackBerryスマートフォンの販売台数は110万台で、前年同期の160万台から減少した。BlackBerryは、販売が落ち込んだ原因について「激しい競争による需要の減少」と「製品ポートフォリオの陳腐化」を挙げている。
ただ、QWERTYキーボードを搭載する「BlackBerry Passport」と「BlackBerry Classic」をはじめとした複数の新製品によって、落ち込みの一部を相殺したとしている。
同社の既存顧客は、単なるスマートフォンにとどまらない“BlackBerry”のブランドに期待しており、その一部のユーザーはEMMのニーズを満たすためにBESを利用しているとハゼルトン氏は話す。
「BlackBerryは、BlackBerryの既存インフラを使っているそうした顧客から離れることができないだろう」(ハゼルトン氏)
同社は新モデルを製造する一方で、端末のコストを削減する対策を講じてきた。前四半期には台湾Wistron、台湾Compal ElectronicsとBlackBerry端末の製造開発で提携し、事業利益性の改善を図っていると同社は四半期報告で説明する。
2013年末には、台湾Foxconn Electronicsと同様の提携を締結しており、BlackBerry端末の一部モデルを製造開発している。
BlackBerryがハードウェア事業を維持、または成長させたいのであれば、モバイルのセキュリティは端末だけでなく、ツールも含めた製品全体で実現するものだと強く訴求する必要がある、と米TECHnalysis Researchの創業者でアナリストのボブ・オドネル氏は指摘する。
BlackBerryにできる施策の1つは、「従業員のデジタルIDになる」オールインワンの企業向け端末を開発することだとオドネル氏は話す。それには生体認証やセキュリティカードの置き換えになる技術も含まれる。
「こうした取り組みをはじめ、規制の厳しい業界やセキュリティ産業などに注力するべきだ」(オドネル氏)
BlackBerryはまた、黎明期にあるIoT(モノのインターネット)市場において、リードを得ることができるかもしれない。同社は先日、クラウド型のIoTプラットフォームを発表しており、同社の組み込み用システム「QNX」は多くのIoT端末で利用される可能性を秘めているとオドネル氏は話す。
「IoT市場はまだ勢力が固まっていない非常に初期の段階にあり、将来、BlackBerryもその一角に食い込んでいく可能性はある」(オドネル氏)
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