「シンプルで安価」以上の価値を探る
徹底レビュー:Windows 10対応予定スマホ「Microsoft Lumia 735」へのテンションが高まらない理由(2/2 ページ)
カメラ
解像度は670万画素と控えめだが、カメラはLumia 735の長所の1つだ。他のLumiaモデルと同様にLumia 735にもCarl Xeiss製のレンズが搭載されている。ただし、ハイエンドモデルの多くで採用されているキセノンフラッシュは搭載されておらず、もっと一般的なLEDフラッシュが搭載されている。
Lumia 735で撮影した写真の最大の弱点は鮮明さだろう。だが、ひどいというレベルではない。ズームイン表示で精査しない限り、多少境界がぼやけていることには気付かない。それ以外はすばらしいの一言に尽きる。白と黒はそれぞれ鮮明で深みがあり、各色が見事に調和している。弱光で撮影した写真のノイズ量もローエンドモデルとしては少ない方だ。とはいうものの、結局はスマートフォンのカメラだ。そのため弱光で撮影した写真でズームインしたり、特に光が弱い場所で撮影をしている場合はいくらかざらつきが生じるだろう。
もう1つ言及しておくべきことは、写真撮影中に使用できるMicrosoft独自の「Lumia Camera」ソフトウェアだ。このソフトウェアには各種オプションと設定が用意されており、さまざまな調整を行うことができる。全ての設定を「オート」のままにしておくのではなく、もう少し写真に深みが欲しい場合はLumia Cameraソフトウェアを使用することをお勧めする。
ソフトウェア
Windows PhoneとMicrosoftエコシステム(「Office」「Xbox Live」「Outlook」など)のおなじみの機能を統合する方法のメリットについては過去に取り上げているので、本稿ではプリインストールされているソフトウェアについて解説したい。
Lumia 735に同梱されているソフトウェアは、他のLuminaモデルにインストールされているものとほぼ同じである。だが、Luminaモデルのプリインアプリの数がひそかに増加していることを考えると、好ましい状況とはいえない。かつてMicrosoftのスマートフォンには少数のアプリしか同梱されていなかった(そして、その幾つかはフィンランドNokiaの「HERE Maps」のように実用的なものだった)。だが、その数は増大し、今では多数のMicrosoftの汎用アプリがインストールされるようになっている。具体的には、ニュース、スポーツ、フード&レシピ、ファイナンス、トラベル、ヘルスケア&フィットネスなどのアプリだ。このようなアプリのどれかが特に悪いとか、使い物にならないというわけではないが、このようなアプリに関しては、誰もが既にお気に入りの情報源を持っている。また、Microsoft製のアプリに特別なところがないことを考えると、ユーザーが使用するアプリを変えることは恐らくないだろう。例えば、米Misfit Wearablesの「Misfit」や米Fitbitの「Fitbit」のように、より定評がある多用途のアプリから、Microsoftのヘルス&フィットネスアプリに鞍替えする状況は起こりそうにない。
Lumia 735にプリインストールされているアプリの中で確実に役立つのは、上述のLumiaブランドの写真ソフトウェアだけだ(ただし、Office、Microsoftの「OneNote」、電卓、カレンダーといった基本アプリは除外していることに留意されたい)。また、Microsoftはどういうわけか米Slackerの「Slacker Radio」とLINEの「MixRadio」(旧Nokiaブランドのサービス)という2つのストリーミングラジオサービスをLumia 735にプリインストールしている。この状況を踏まえると、インターネットラジオ愛好家であればLumia 735に対して好印象を持つかもしれない。だが、Lumia 735のソフトウェアについて語れるのはそれくらいだ。
結論
他の部分より高水準なカメラが搭載されている点を除けば、Lumia 735に関して特別なことはそれほどない。だが、重要なポイントは、そこではない。Lumia 735は、特別なことを求めていないユーザー層をターゲットにしている。シンプルで安価なスマートフォンを求めているユーザーを狙っているのだ。
Lumia 735は少なくとも上述の基準の1つを満たすことができる。Microsoftの「Windows Phone OS」は非常に明快で扱いやすいが、Lumia 735はキャリア契約なしで300ドルという小売価格よりもう少し安くても良いのではないかと思われる。追加で60ドル支払えば、少なくともハードウェアの観点から見て、もっと高性能な米Motorolaの「Moto X」の第2世代をキャリア契約なしで購入できる。
この価格なら、もう少し高性能であってほしいが、価格を下げると性能が低下する可能性があることも否めない。すばらしいバッテリー持続時間と堅実なディスプレーのおかげで、Lumia 735は他の一部のエントリーレベルの競合製品より優勢になる。そのため、ローエンドのスマートフォン市場に関心がある場合は、Lumia 735を検討の対象から完全に除外すべきではないだろう。
長所
- 堅実なディスプレー
- 優秀なバッテリー持続時間
- 解像度は低いものの優れたカメラ
短所
- 魅力に乏しい厚ぼったい構造
- 性能に対して(キャリア契約なしでは)やや高価
- 不安定なパフォーマンス
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
2
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー