「シンプルで安価」以上の価値を探る
徹底レビュー:Windows 10対応予定スマホ「Microsoft Lumia 735」へのテンションが高まらない理由(1/2 ページ)
米Microsoftの「Microsoft Lumia」の多くはWindows 10へのアップグレードが将来的に可能になる。その1台である「Lumia 735」は高画質カメラやバッテリー持続時間の長さが特徴。だが、実際の評価結果は「微妙」。その理由とは?
米Microsoftの「Microsoft Lumia」(旧Nokia Lumia)スマートフォンのエントリーモデルとミッドレンジモデルは、約700万台出荷されている。各モデルのパフォーマンスと外観の差はごくわずかなので、「Microsoft Lumia 735」(日本未発売)が多くの点で非常に見慣れたデバイスであるのは、それほど驚くことではない。だが、だからといって検討対象から完全に除外するのは得策ではないだろう。
Lumia 735には、多くの姉妹モデルに対して差別化できる点がほとんどない。だがローエンドデバイスを求める消費者市場の競争に入り込むだけの性能を備えたまともな製品だ。だが、その性能は、メーカー希望小売価格300ドル(キャリア契約なし)に見合うものなのだろうか。本稿では、全容を確認して、その価値を解明したい。
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構造とデザイン
Lumiaモデルを使用したことがあれば、Lumia 735の構造についてはある程度ご存じだろう。Lumia 735の本体は丈夫な作りのプラスチック製だ。手触りは滑らかだが、つや消しは弱めの仕上がりになっている。そのため、握ったときの安定感は低く、やや滑りやすいと感じることもあるだろう。
Lumia 735は他のLumiaモデルの多くと同じ形状で、両端が丸みを帯びている(ただし、角はとがっている)。このような独特なデザインを採用した独自性は評価できるが、個人的にはあまり好みでない。また若干突き出た背面が復活し、外装は全体的にやや厚ぼったい。実際、Lumia 735の全体のサイズは想像していたものより少し大きい。4.7インチのディスプレーを搭載したスマートフォンの基準に照らし合わせると、134.7(高さ)×68.5(幅)×8.9(厚さ)ミリというサイズは小型のスマートフォンに期待されるレベルの薄型ではない。
ボタンと端子について特筆すべきことはない。左側面にはボタンが1つもなく、右側面に音量ボタンと電源/スタンバイボタンが配置されている。microUSB充電端子はデバイスの下部、3.5ミリのヘッドフォンジャックは上部にそれぞれ配置されている。
Lumia 735の背面カバーは着脱可能だが、初めて見たときには一体構造だと勘違いするほどシームレスだ。この点についてはMicrosoftに賛辞を贈りたい。その結果、カバーの取り外しに少々手間が掛かるが、カバーと本体の間の接合部がこれほど目立たないのであれば、その手間を掛ける価値はあるだろう。背面カバーを取り外すと、バッテリー、nano SIMスロット、microSDスロットに自由にアクセスできる(microSDは128Gバイトまで拡張可能だ)。
言及すべき外装機能はあと2つだ。1つは独Carl Zeissのカメラで、背面上部に配置されている。もう1つは小型スピーカーで、こちらは背面右側の下部に配置されている。
ディスプレー
Lumia 735のディスプレーの表示は堅実だ。ローエンドモデルであることを考えれば、申し分ないだろう。解像度が1280×720の4.7インチ有機ELディスプレーの表示は、鮮明で目が疲れることはない。そのため、数値だけを見て、ないがしろにすべきではないだろう。
312ppiという解像度は十分実用的だ。数字の上では平凡な解像度であるにも関わらず、Microsoftの「Windows Phone」の美学とされるはっきりしたコントラストは、くっきりと鮮明に表示されている。その立役者はタイルだ。それ以外の点に関してはどうかと言うと、色合いは鮮やかで、最高設定にすれば輝度も素晴らしい。画面は米Corningの「Gorilla Glass 3」で保護されており、グレアも適度に抑えられている。そのため屋外で使用してもそれほど見づらくなることはない。
ディスプレー周りのベゼルが狭い点にも触れておきたい。これはどのデバイスでも歓迎されるものだ。快適な視野が確保されるだけではなく、スペースも効率的に使える(ベゼル以外の構造が4.7インチディスプレーにしてはややかさばるのは、また別の話だ)。これは幅が非常に狭いディスプレー両端のベゼルに特に当てはまる。端から端までほとんど画面になっている。
パフォーマンスとバッテリー持続時間
Lumia 735は、1.2GHzクアッドコアの米Qualcomm製「Snapdragon」プロセッサを搭載している。1GバイトのRAMを搭載しているが、内蔵ストレージは8Gバイトしかない(ただし、microSDを使えば128Gバイトまで拡張できる)。Lumia 735のパフォーマンスは奇妙なことになっているが、それは不安定さによるものだ。問題なく動作しているときのパフォーマンスは、目を見張るものがある(米Electronic Artsの「Plants vs. Zombies」のようなゲームはテストで非常に安定していた)。だが、アプリがクラッシュしてホーム画面に戻ることが多く、その頻度にはうんざりした。
一方、バッテリー持続時間は実に優れている。Lumia 735のバッテリーは約1週間持続した。ただし、メールを同期しなかったため、バックグラウンドで継続してバッテリーを消耗する処理は1つ少なかったことを伝えておきたい。とはいうものの、このパフォーマンスには感心した。1回の充電によって過ごした約4日間で、Web閲覧(23分間の動画ストリーミング視聴1回を含む)、米Facebookの「Facebook」閲覧、写真の撮影と編集にそれなりの時間を費やした。また、これらの操作は全て画面の明るさを最大に設定して行った。
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