スイス・チューリッヒ保険など3社のモバイル戦略を紹介
「MDM」はもはやiPhone活用成功の絶対条件ではない?(2/2 ページ)
アプリ開発とIDアクセス管理
半導体世界大手の米Qualcommも同様に、米VMwareが提供するEMM製品「AirWatch」を通じて従業員の端末を管理している。ただし、Zurich Insuranceと同様、Qualcommのモバイルファースト戦略を後押ししているのはMDMではない。それよりも同社は、従業員が職務をこなすために利用できる約60種類のアプリを中心としたモバイル戦略を積極的に追求している。
Qualcommの首席ITエンジニア、ルイス・サッコ氏によると、同社のアプリの多くは社内で開発されている。ネイティブアプリやHTML5アプリ、両者を組み合わせたハイブリッドアプリなど実装方法はさまざまだ。同社は、用途に応じてモバイルアプリの適切な実装方法が異なることに気付いたという。多様なサイズの端末を対象としたWebコンテンツには「レスポンシブWebデザイン」(画面レイアウトを端末に応じて自動変更するデザイン手法)、恒久認証とプッシュ通知にはハイブリッドアプリ、グラフィックを多用するほとんどのアプリにはネイティブアプリ、といった具合だ。
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例えば、同社が2年前に使用開始した社内アプリの「Qualcomm Mobile Qpeople」では、従業員が他の従業員についての情報を閲覧したり、社屋や各部屋についての詳しい情報をチェックしたりできる。月間1500人を超すユニークユーザーに利用されている同アプリは、まずモバイルWebアプリとして設計された後に、ハイブリッドアプリとしてラッピングされ、Qualcommの社内アプリストアで公開された。
ID/アクセス管理を中心としたモバイルファースト戦略を導入する企業もある。位置情報システム技術開発を手掛ける米Esriは、米ID/アクセス管理ベンダーOktaと連携してこの道を採用した。Esriのダン・アブシャナブ最高情報責任者(CIO)によると、同社はスマートデバイス用認証アプリ「Okta Mobile」を使い、従業員を独SAPや米Boxのアプリ、米Salesforce.comの「Salesforce1」などのアプリへセキュアに接続させている。Esriはまた、OktaのEMM製品「Okta Mobility Management」を従業員の端末に配備するプロセスに着手したという。
Okta Mobileで管理するアプリを従業員が使用する場合、そのアプリはインターネット経由でアクセスできなければならない。サードパーティーのクラウドアプリの場合、これは比較的単純だとアブシャナブ氏は言う。一方、オンプレミスアプリについては、Oktaのクラウド認証システムを介してアクセスできるようにしているという。
従業員の端末がEsriのネットワーク内にあれば、2要素認証を経なくてもOkta Mobileで監視するアプリにアクセスできる。一方、同社のネットワークを離れると、2要素認証が必要になる。
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