初めてのOffice 365
いよいよOffice 365 ProPlusを社内に、カスタマイズしてインストールする方法とは(2/2 ページ)
Office 365 クイック実行ソースファイルのダウンロード
Office展開ツールを使用して、Office 365 ProPlusを含むOffice 365クイック実行のソースファイルをダウンロードします。Office展開ツールでソースファイルのダウンロード先のパスを指定しておけばファイルサーバの特定フォルダにソースファイルを集約することができます。この際、指定するファイルサーバはドメインに所属しているメンバーサーバ(注2)にすることを推奨します。なぜなら、アクセス権などが容易に設定できるからです。Office 365 ProPlusのビルドは毎月更新されるので、基本的に毎月実行する必要があるでしょう。
※注3 Windowsネットワークのドメイン内にあり、かつアカウント情報を管理するドメインコントローラーを除くサーバ。
Office 365 ProPlusのインストール
Office 365クイック実行のソフトウェアと使用言語のインストール、削除、設定にもOffice展開ツールを使います。これにより企業内のファイルサーバにダウンロードしたソースファイルから各コンピュータに、事前設定済みのOffice 365 ProPlusをインストールできます。
エンドユーザーによる手動のインストールでは、各コンピュータが一斉にクラウドからソースファイルをダウンロードしてしまう可能性があります。一方、Office展開ツールを使用して、ソースファイルをいったんファイルサーバへ格納するようにすれば、インターネット経由の大量トラフィックの軽減につながります。またエンドユーザーには煩わしい、インストール時に要求されるライセンス条項のチェックを省くこともできます。
インストールするソフトウェアのカスタマイズ
Office展開ツールを使ったOffice 365クイック実行のインストールでは、特定のソフトウェアをインストールしない設定にすることができます。下記のソフトェアはインストール対象から除外することが可能です。
| 分類 | ソフトウェア |
|---|---|
| Office 365 ProPlusに含まれるOfficeアプリケーション | Microsoft Word |
| Microsoft Excel | |
| Microsoft PowerPoint | |
| Microsoft OneNote | |
| Microsoft Outlook | |
| Microsoft Publisher | |
| Skype for Business(旧Microsoft Lync) | |
| Microsoft Access | |
| Office 365 ProPlus以外のOfficeアプリケーション | Microsoft OneDrive for Business(旧Microsoft Office Groove) |
| Microsoft InfoPath | |
| Microsoft Project | |
| Microsoft Share Point Designer | |
| Microsoft Visio |
展開イメージの一部として、Office 365 ProPlusを展開する
企業では、OfficeアプリケーションをあらかじめOSイメージに含めて展開することもあるでしょう。Office 365 ProPlusを展開イメージに含める場合、Office展開ツールを使用して参照コンピュータ(イメージを取得するコンピュータ)にインストールします。その際の注意事項としては、イメージ展開後にOffice 365 ProPlusを自動でアクティブ化(注3)するので、参照コンピュータへのインストール時にはアクティブ化しないようにすることです。本来、インストール時にアクティブ化することで、Office 365 ProPlusの全ての機能が使用できるのですが、OSイメージに含めて展開する場合は、展開前にはアクティブ化しないようにしなければいけません。インストール中にOffice 365 ProPlusが自動的にアクティブ化されるのを防ぐには、インストール開始後に画面表示や入力要求をしないサイレントインストールを実行する必要があります。Office展開ツールを使うと、サイレントインストールの設定が可能です。
※注4 アクティブ化とは、Office 365のサブスクリプションに関連付けられているメールアドレスを入力することで、Officeアプリケーションを有効にすることです。
その際、インストール完了直後に参照コンピュータでOfficeアプリケーションを開かないでください。インストール直後にOfficeアプリケーションを開くと、サインインとアクティブ化を求めるメッセージが表示されます。サインインせずにOfficeライセンス認証のダイアログボックスを閉じた場合でも、仮のプロダクトキーがインストールされてしまいます。いかなる種類のOffice 365 ProPlusプロダクトキーも、OSイメージにインストールしないでください。もし、Officeアプリケーションを開いてしまった場合は、参照コンピュータからOffice 365 ProPlusをアンインストールし、再起動してからOffice 365 ProPlusを再度インストールする必要があるので注意が必要です。
このような手順で参照コンピュータを構成した後、カスタムイメージを取得して展開します。展開後はエンドユーザーが最初のOfficeアプリケーションを起動した際に、Office 365 ProPlusをアクティブ化するよう求めるメッセージが表示されます。
まとめ
今回は、Office展開ツールを使用したOffice 365 ProPlusの展開方法を紹介しました。このツールを使用すれば、柔軟なカスタマイズが可能になることが分かったのではないでしょうか。次回はOffice展開ツールを使用したOffice 365 ProPlusの運用方法を解説します。
執筆者紹介
阿部直樹(あべ なおき)
三井物産セキュアディレクションに所属し、セキュリティコンサルタントとして活動。元マイクロソフト認定トレーナーで、 トレーナーアワード(2010年)およびMicrosoft MVP for Hyper-V(2010年4月~2015年5月)を受賞。個人ブログ『MCTの憂鬱』でMicrosoft関連情報を発信中。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
9
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
10
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー