性能も価格もプレミアム
徹底レビュー:最強クラスのWindowsタブレット「VAIO Z Canvas」は使う人をかなり選ぶ(2/3 ページ)
ペン
N-Trig方式でバッテリー内蔵のデジタイザスタイラス(ペン)は握りやすく、1024段階の筆圧感知に対応する。このペンを使えば、VAIO Z Canvasでできることが大きく広がる。前述したように、こうした機能性は、ペンを用いて画面で描画やスケッチができることを望むクリエイターを明確なターゲットとしたものだ。
しかし、クリエイティブな表現は、ペンだけでできるわけではない。ペン自体に2つの機能ボタンが付いていることがそれを示している。ペンをディスプレイに近づけた状態で上部ボタンを押すと、「Microsoft OneNote」が起動する。下部ボタンを押すと、画面上の情報を簡単に切り取れるクリッピングツールが立ち上がる。またペンは、一般的なタッチスクリーン機能全ての起動に使える。ペンの質感は、ユーザーの好みや書き方に合わせて「柔らかい」「標準」「硬い」に設定できる。
VAIO Z Canvasのディスプレイは、パームリジェクション機能(手のひらの自動検知による誤動作防止機能)を備えているため、ユーザーは画面に手をついて快適にペンを使える。だが、前述したディスプレイ上面の右端のボタンを使えば、タッチパネルを無効にして、エラーの可能性をさらに減らせる。
VAIO Z Canvasではペン入力の精度を高めるために、液晶とガラスの間に特殊な光学樹脂を充填(じゅうてん)している。VAIOはこれによって、視差エラー(通常、ペン先の触れた位置と、画面上のポインタの位置が完全に一致しない場合に発生する)の発生が抑えられると説明している。テストしたところ、ペンは応答性や入力精度が高く、非常にスムーズに操作でき、それがより自然な描き味につながっている。また、ゆっくり描いた線の補正も、VAIO Z Canvasの方が「Surface Pro 3」の場合よりも優れている。ただし、まだ改良の余地はある。また、光沢のある滑らかなディスプレイは、従来の多くのペンユーザーが慣れているようなディスプレイよりもペン先が滑りやすい。このため、ペンの使い方の調整が必要になりそうだ。ペン自体も、一部の人が慣れているものよりも少し太い。さらに、2つの機能ボタンはペングリップに覆われるようになっているが、邪魔になりがちなので、これも使い方を調整する必要があるようだ。
パフォーマンス
VAIO Z Canvasは3つのモデルで提供されているが、それらの違いはRAMとストレージの容量だけだ。ベースモデルは256GバイトSSD(Serial ATA)と8GバイトRAM、中位モデルは512GバイトSSD(PCI Express×4)と16GバイトRAM、上位モデルは1TバイトSSD(PCI Express×4)と16GバイトRAMとなっている。3モデルとも、プロセッサは強力な「Intel Core i7-4770HQ」(2.2GHz。Intel Turbo Boostテクノロジーで最大3.4GHz)を搭載する。また、いずれも「Intel Iris Pro Graphics 5200」カードを採用している。このグラフィックスカードは中堅クラスのPCゲームに対応できるだけの性能を持つが、強力なビデオ編集や3Dアニメーションソフトウェアを扱えるように搭載されたのは明らかだ。
われわれは上記のうち中位モデルをレビューに使用した。このモデルの価格は2599ドル。試用したところ、システムの起動が極めて速く(SSDの効果が大きいだろう)、プログラムの起動も同様に高速だった。
VAIO Z CanvasはWindows 10 Proを搭載している。これは搭載プロセッサとともに、一般的なタブレットに対する差別化要素であり、この端末がハイエンドノートPCの分野に進出するのに役立つ。
ベンチマーク
われわれは6つのベンチマークプログラムを実行してVAIO Z Canvasのスピードと応答性をテストすることで、この端末の実力を試した。以下に結果を示す。
- ベンチマークテストツール「PCMark 8」を使った、一般的な動作の総合的なシステムパフォーマンスを測定する「Home accelerated」での測定結果。対象は、Webページの閲覧、動画のストリーミング、文書作成、ゲームプレイなど(スコアが高いほど高パフォーマンス)
- PCMark 8を使った、業務関連生産タスクを実行したときの総合的なシステムパフォーマンスを測定する「Work accelerated」での測定結果(スコアが高いほど高パフォーマンス)
- ベンチマークテストツール「3DMark 11」を使った、ゲームプレイ時のグラフィックスカードの総合的なパフォーマンスの測定(スコアが高いほど高パフォーマンス)
- マルチスレッドベンチマークツール「wPrime」を使ったプロセッサパフォーマンスの測定結果(スコアが低いほど高パフォーマンス) 単位:秒
- ベンチマークツール「CrystalDiskMark」を使ったストレージドライブのパフォーマンスの測定結果
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