Windows 10移行で高まるリスク
「Windows 7」が危険なセキュリティホールになる日が間もなく来る
Microsoftの「Windows 10」に移行を計画しているときには、その段取りや新しいOSの機能に没頭しがちだ。だが、多くのユーザーは、Windows 7」のセキュリティも引き続き注意しなければならないことを忘れがちだ。
Microsoftの「Windows 10」への移行を考えている企業は少なくない。だが、IT管理者は「Windows 7」のセキュリティについても注意しなければならない。
Microsoftは、Windows 7のメインストリームサポートを終了しているが、サポートそのものは2020年まで延長すると公式に発表ている。その発表からまだ1年しかたっていない。一方、Windows 7が企業のネットワークに深く根ざすようになって久しく、企業ではWindows 7を使うのが当たり前になっている。
だが、Windows 7の登場から時間は着実に流れている。MicrosoftがWindows 7の次に投入した「Windows 8」があまりにも不評だったため、Windows 7から一気にWindows 10に移行している企業も少なくない。
併せて読みたいお勧め記事
Windows 10への移行で留意したいTips
しかし、最高かつ最新OSのWindows 10に気を取られずに、この先、数年間でWindows 7のセキュリティ対策がどうなるかを考えてみる必要がある。Windows 7は、これまで同様にユーザーの関心を集め続けるのだろうか。それとも、Microsoftの「Windows Server 2003」のように見過ごされて無視される運命にあるのだろうか。
近い将来にWindows 10へと移行するとしても、今使っているWindows 7のセキュリティを確保することは重要だ。
Windows 7で避けるべきセキュリティ上のミス
企業が新しいOSに移行するときに必ず遭遇する問題がある。それは、全ユーザーを新しいOSに移行しようとするあまり、古いバージョンが突然必要になったときに対応できなくなることだ。アップグレードの過程では「新しいバージョンを全ての基準としよう」と考えている場合が多い。
実際の移行作業において、新しいOSへのアップグレードは予想以上に時間がかかるのが常である。そして、一般的にIT部門が想定していたよりも困難な作業になる。古いOSのマルウェア保護にセキュリティホールがあったり、パッチの適用が滞ったりしていると、IT部門は古いOSの脆弱性に対処しなければならない。しかし、Windows 7からWindows 10への移行に専念してしまうと、Windows 7のセキュリティに関して、本来差し迫っているはずの問題を棚上げして、必要な注意を全く払わなくなる恐れがある。
セキュリティ対策に対する扱いにも似たような側面がある。企業の担当者は、新しいOSを導入すれば全てのクライアントPCは最新の状態になって統一できると考えていることが多い。こういう思考において、多くのセキュリティポリシーとルール、手続きは、実質的な意味を成さない。監査の担当者を喜ばせるためだけに存在している。
だが、アップグレードの過程で、移行作業の途上に必ず存在する古いOSを導入したクライアントPCを無視するのは得策でない。たった1つの突破口で、新旧のOSの構成を詳しく調べることができる。管理者にとって、順守したプロセスを書き出して、実際その通りに行動することは非常に重要だ。その上で、Windows 10とWindows 7に対して行っているマルウェア保護、パスワード、システムのログ記録、監視について、あらゆる内容を文書化しなければならない。
私は、最新のものが必ずしも最高であるとは限らないと考えている。これは、最近の自動車が組み込んでいる全く意味のないコンピュータ的な要素や、昔からファンだったバンドの最新アルバムと同様で、PCのソフトウェアやOSにも同じことが当てはまる。
Windows 10は、企業向けの新たな主要デスクトップOSとなるだろう。だが、IT管理者は既存のセキュリティ強度を維持して、Windows 7も問題なく使い続けることができるように対策をしなければならない。Windows 7は数年後にサポートが終了するが、その後もマルウェアの標的であり続けるはずだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
9
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
10
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー