数秒でアプリケーションを配信
専用の仮想デスクトップはもう不要? 「VMware App Volumes」の仕組み(1/2 ページ)
「VMware App Volumes」を使用すると、IT管理者は、非永続的な仮想デスクトッププールから永続的なアプリケーションを配信できる。本稿では、App Volumesの仕組みを紹介する。
VMwareの「VMware App Volumes」は、仮想デスクトップ環境のアプリケーションを配信および管理するリアルタイムアプリケーション管理ツールだ。App Volumesを使用すると、仮想ディスクからアプリケーションをプロビジョニングしてアップグレードできる。この際、アプリケーションをパッケージ化、変更、ストリーミングする必要はない。
関連記事
VMware App Volumesとは
アプリケーション仮想化とは
アプリケーション仮想化製品比較
App Volumesのアプリケーションは、同社の「VMware vSphere」での実行を前提に最適化されているため、特定のユーザー、グループ、デバイスをターゲットにすることが可能だ。IT部門がアプリケーションをインストールすると、管理者は、ものの数秒でアプリケーションのワークロードを配信またはアップグレードできる。アプリケーションの全ライフサイクルは、IT部門が制御する。これには、アプリケーションのインストール、更新、入れ替えが含まれる。エンドユーザーの観点では、App Volumesアプリケーションの動作はネイティブにインストールしたものと同じように見える。
App Volumesの概要
App Volumesアプリケーションは、読み取り専用の仮想ディスクに格納される。ただし、各ユーザーには書き込み可能なボリュームが提供されるため、カスタマイズした設定やデータは、仮想デスクトップへのログオン/ログオフ時に維持される。IT管理者は、「VMware Virtual SAN」などのサポートされているvSphereデータストアでディスクをセットアップできる。そのため、IT部門は自社に最適なストレージを実装できるようになり、アプリケーションをネットワーク経由でストリーミングする必要から解放される。
App Volumesは、仮想マシンのディスクを使用して、「VMware Horizon」仮想デスクトップにアプリケーションを配信する。この際、デスクトップやアプリケーションを変更する必要はない。この仕様は、ストレージ要件の低減に一役買っており、仮想デスクトップの総管理コスト削減につながる。
App Volumesは、非永続的な仮想デスクトッププールを使用しながら永続的なアプリケーションをユーザーに提供する。1つの仮想ディスクから複数のデスクトップにアプリケーションを配信している。管理者は、アプリケーションをリアルタイムで配信およびアップグレードできるので、瞬時にアプリケーションをユーザーに提供することが可能だ。これは、ユーザーがログインしていても、仮想デスクトップを起動している最中でも変わらない。
VMware App Volumesのコンポーネント
App Volumesのインストールに関連するコンポーネントは幾つかある。App Volumes、vSphere、Horizonは連係してアプリケーションを仮想デスクトップに配信する(図)。
「App Volumes Manager」サーバには、App Volumesを管理および構成するWebベースのインタフェースが用意されている。このインタフェースを使用して、読み取り専用の仮想ディスク(AppStackボリューム)と書き込み可能な仮想ディスク(書き込み可能ボリューム)を割り当てることもできる。App Volumes Managerは、各仮想マシン(VM)で実行するApp Volumesエージェントのブローカーとしての役割も果たしている。
App Volumesは、AppStackボリュームと書き込み可能ボリュームの構成情報を「Microsoft SQL Server」データベースに格納している。また、ユーザー、物理PCと仮想マシン、データトランザクション、アプリケーションのアクセス規則に関する情報についても同様だ。
App Volumesエコシステムでもう1つ重要な役割を担っているのが、「VMware vCenter Server」だ。vCenter Serverは、vSphereインフラを管理するだけでなく、VM、ストレージ、vSphrereホストリソースへの運用接続をApp Volumesに提供する。また、アプリケーションのインベントリ情報も利用できるようにしている。App Volumesは、「Horizon View Connection Server」で「App Volumes View Broker Service」を実行することで、ユーザーが素早くログインできるようにしている。
App Volumesの使用条件として、IT部門は各vSphere VMにApp Volumesのエージェントをインストールしなければならない。App Volumesのエージェントはサービスとして実行され、アプリケーションの呼び出しやAppStackボリュームと書き込み可能ボリュームへのファイルシステムのリダイレクトなどに対処する。また、App Volumesのエージェントは、ターゲットの仮想デスクトップでも実行されている必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
9
AIで人を減らした企業がもう心変わり 「AIブーメラン現象」の実態
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー