単なる“小型版”にとどまらない進化
徹底レビュー: 9.7インチ「iPad Pro」が誇る“他のタブレットがどうしても超えられない強み”(3/3 ページ)
カメラ
多くのユーザーは大型タブレットで写真を撮ることはないが、Appleのタブレットの背面カメラは改良が続けられている。家屋調査士や保険調査員などが仕事で利用する可能性があることが、9.7インチiPad Proに1200万画素背面カメラが採用された理由だろう。テストで撮った写真は当然ながら美しく、フラッシュも自然な肌の色調を演出した。
カメラは、静止画と短いビデオを組み合わせる機能「Live Photos」を備える。スローモーション動画やタイムラプス動画(一定間隔で撮影した静止画を組み合わせた動画)の撮影機能を搭載。4K(3840×2160ピクセル)解像度の動画撮影も可能だ。
正面カメラは500万画素に強化されており、Appleの「FaceTime」やMicrosoftの「Skype」での通話には十分以上の性能だろう。
バッテリー
9.7インチiPad Proのバッテリー容量は27.5Whで、Appleは無線LANでのインターネット利用やビデオ再生、オーディオ再生で最大10時間の稼働が可能だとうたっている。
Geekbench 3のバッテリーテストを実施したところ、持続時間は15時間2分という結果になった。このテストは、画面の明るさを低く設定し、全てのワイヤレス機能をオフにした状態での稼働時間を計測する。そのため、この結果は、一般的な使い方をする場合に期待できる、最長の持続時間だと見なすことができる。
本稿執筆前には、独自の耐久テストも実施した。バックライトを100%に設定し、無線LAN接続でNetflixの動画配信サービス「Netflix」を再生して、バッテリー持続時間を確認するというものだ。このテストの結果は5時間20分となった。この時間が、1回の充電で期待できる最小の持続時間だと思われる。なお、他のタブレットに同じ耐久テストを実施した結果は、Microsoftの「Surface Pro 4」は3時間58分、Samsung Electronicsの「Galaxy TabPro S」は6時間14分だった。
結論
9.7インチiPad Proは、初代「iPad Air」以前のiPadシリーズユーザーにとっては特に、有力なアップグレード候補だといえるだろう。トップレベルのパフォーマンスと美しいディスプレイが強みだ。だが搭載するRAMが少ないなど、デバイスの性能を高める余地が残されたままの部分もある。
価格
9.7インチiPad Proの価格は、32GBモデルが599ドル(6万6800円)、128GBモデルが749ドル(8万4800円)、256GBモデルが899ドル(10万2800円)。前述の通り、Wi-Fi+Cellularモデルの場合はそれぞれ130ドル(1万6000円)高くなる。
iPadシリーズの中で、同じディスプレイサイズで安価なタブレットにiPad Air 2がある。iPad Air 2の価格は、2GBのRAMと16GBのストレージを搭載したモデルが399ドル(4万4800円)から。大画面がよい場合は、12.9インチiPad Proを検討すべきだ。こちらは4GBのRAM、32GBストレージのモデルが799ドル(9万4800円)から。
Microsoftの「Windows 10」を実行するタブレットを探している場合は、10.8インチディスプレイを備えたMicrosoftの「Surface 3」を検討することをお勧めする。Surface 3の基本モデルは2GBのRAMと64GBのストレージを備えており、価格は499ドル(7万1800円)だ。
長所
- iOSデバイスの中で最高のディスプレイ
- 卓越したパフォーマンス
- バッテリー持続時間が長い
短所
- RAMを2GB搭載しているが不十分
- microSDカードスロットがない
- iPadシリーズの他のデバイスと比べてリリース時の価格が高い
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