オフィス用デバイスの“王座”が揺らぐか
「Raspberry Pi」で満足できる人と、PCがなければダメな人の違い(1/3 ページ)
企業内デバイスの“王座”の地位に君臨し続けてきたクライアントPC。だが「Raspberry Pi」「Chromebook」など新タイプの低価格デバイスがその地位を脅かそうとしている。
従業員がオフィスでコンピュータを使って仕事をするようになって以来、クライアントPCは企業向けデスクトップ市場に君臨してきた。だがここにきて、各種の超小型コンピュータやシンクライアント、タブレットとしてもノートPCとしても使える「2-in-1デバイス」などが従来型クライアントPCのとりでを包囲し、その地位を奪おうとしている。
例えばMicrosoftの「RDP」(Remote Desktop Protocol)やCitrix Systemsの「Citrix XenApp/XenDesktop」といったリモートデスクトップ関連技術/製品が利用可能なシングルボードコンピュータ「Raspberry Pi」の価格は、わずか35ドルだ。Googleのノート型デバイス「Chromebook」もノートPCのリプレースを狙っている。これもやはり安価で、しかもIT部門にとってはさまざまな面で管理が楽になる。
本記事では、企業市場でのRaspberry PiやChromebook、2-in-1デバイスの将来性を探る。併せてクライアントPCのリプレースを狙うこれらのデバイスが、まだ天下を取れない理由を考える。
2016年上半期「システム運用管理」記事ランキング(2016年1月1日~2016年6月20日)
1位 「Windows 10無料期間」を逃したWindows 7ユーザーを待ち受ける“痛過ぎる代償”
2位 「Windows 10」の起動を5分から10秒台へ“爆速化”する方法
3位 ソニーの新モデル「Xperia X」シリーズ、手になじむ5インチスマホの侮れない魅力に驚く
Raspberry Piとは何か
Raspberry Piは財布に入るくらいの小さなデバイスでありながら、標準的なデスクトップPCの機能のほとんどをこなし、「Google Chrome」といった最近のWebブラウザも稼働できる。Raspberry Piはまだ企業で強固な地盤を確保していない。だがその簡素性と低価格という魅力により、従来型クライアントPCの代替となる可能性がある、興味深い存在だといえる。「Linux」が稼働するので、さまざまな種類のアプリケーションの実行やサーバへの接続、各種プログラミング言語の利用も可能だ。
USB接続の無線LANチップやキーボード、マウスなどのツールをRaspberry Piに追加して、自作ノートPCを製作することもできる。Raspberry Piをセットアップするには、microSDカードにOSイメージを焼き込み、オンボードのmicroSDカードスロットに挿入するだけでよい。
管理者はSSH(Secure Shell)プロトコルを使ったリモートログイン機能を利用できる。タイムゾーンの設定もできる。またRaspberry Piをコマンドラインモードで起動することも、デスクトップとして起動することも可能だ。管理者はOSの修正などRaspberry Piの変更をネットワーク経由で実行できる。
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