医療保険者の請求処理を高速化
究極の自動化――ロボットが変える医療業務の未来とは?
ロボティックプロセスオートメーションを活用すれば、医療保険者と医療プロバイダーは人的要素を減らして請求処理をより効率的に行えるようになる。
請求処理の自動化を進めるためにリスクを負っている医療保険者と医療プロバイダーには、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)が役に立つ。その理由について、ITインフラのコンサルティングとサービスを提供するグローバル企業のAlsbridgeでロボティックプロセスオートメーション部門のディレクターを務めるロッド・ダンラップ氏が語った。
――ロボティックプロセスオートメーション(RPA)とは何ですか。また、RPAが医療保険会社や保険者の請求処理に適切な理由を教えてください。
ダンラップ氏 RPAはソフトウェア開発の次なる進化形で、医療保険会社の請求処理にうってつけだ。RPAと聞いて真っ先に思い付くのは「手動プロセスの自動化」だろう。保険金支払いのようなものについて考えると、保険金請求を手動で処理する従業員は数十人、場合によっては数百人もいることがある。一般的な作業手順の内訳は「端末からの読み取り」「意思決定やビジネスルール決定」「キーボードでの情報入力」の繰り返しだが、これこそロボットが行うべき作業だ。ロボットは同じプロセスを実行し、「支払い査定者の目」「支払い査定者の脳や決断過程」「キーボード上のアクティビティ」を順にシミュレートする。このようにRPAとはまさに「手動プロセスの自動化」であるわけだ。
他にもRPAが従来とは異なる進化を遂げている点の1つとして「システムの変更が必要ない」ことが挙げられる。オートメーションには既存の判決システムや会員システム、医学的評価システムと連動するようにAPIやサービスを構築するプロセスが必要になると考えられている。だが、RPAでは私たち人間と同じようにユーザーレベルで連携することになる。つまり、システムに変更を加える必要は全くない。このように、RPAが従来のオートメーションと大きく異なる点は2つある。
――保険者や医療組織としてリスクを負っている医療プロバイダーも、従来の保険会社と同様にRPAから恩恵を受けられる可能性はありますか。
ダンラップ氏 手動プロセスがあるところでは必ずRPAが役に立つ。2~3人の人間が繰り返し行っている同じ作業があるならばRPAロボットの導入を考えても良いだろう。つまり、従来の保険会社でなくてもRPAから恩恵を受けられる可能性は非常に高いといえる。
――スケジューリング、資格認定、収益サイクル管理、健康データ管理など、医療現場や医療ITでRPAを活用する方法は他にもありますか。
ダンラップ氏 私は数十社の医療保険会社を見てきたが、どの企業にもRPAの導入を検討する余地があった。例えば、会員業務の他、経理や人事などの事務管理が好例だ。このように、数え切れないくらい多くのケースが考えられる。真っ先に、または最も容易に対価を得られる可能性が高い分野が請求処理というだけで、RPAは他にも医療業界のあらゆる面で活用することが可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[Datadog Japan合同会社] Wantedlyのオブザーバビリティはどう進化したか 10年の軌跡と実装の変遷 -
事例
[Datadog Japan合同会社] エラー検知から原因調査までを最短5分で、日経新聞に学ぶアプリ監視の改善方法 -
製品資料
[Datadog Japan合同会社] クラウドのコストと利用状況を可視化&最適化、「Datadog」の実力とは? -
事例
[Datadog Japan合同会社] クラウド移行で見えた監視の死角、SBI証券が選んだ統合オブザーバビリティ実践 -
製品資料
[NTTPCコミュニケーションズ株式会社] リソースに限りのある中堅企業で「多層防御」の運用負荷をどう乗り越える?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
ITエンジニア1265人調査 生成AIを使い込むほど「人の確認」が重い理由
-
2
全社標準Copilotに絶望? MS Copilotで問い合わせ6割減できた企業は何が違った
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
5
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
6
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
7
回避策ゼロ、極めて危険なCisco脆弱性 メール1通で管理者権限、ログ消去の手口
-
8
「仮想化基盤の利用・検討状況」に関するアンケート
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
「最大の脆弱性は従業員」が8割 AI活用で深まるCISOの孤立と苦悩
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
2
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
3
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
4
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
5
少額減価償却資産が40万円未満へ拡大、令和8年度税制改正で押さえるべき変更点
-
6
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
7
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
8
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
9
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
10
AI時代に成功するための「ナレッジマネジメント」ベストプラクティス
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー