Cortanaが変えるWindowsの未来
Windows 10がAnniversary Updateで本気モード、革新的“キラーアプリ”を徹底レビュー(4/4 ページ)
その他の点について
Microsoftの「Skype」は、ボットを搭載した「Skypeプレビュー」というアプリケーション形式で、「Windows 8.1」以来の復帰を果たしている。SkypeプレビューはWindows 10に統合されているため、アプリケーションを起動していなくても電話を受けることが可能だ。リリース時に提供している一部のボットに将来性はあるものの、その多くは取るに足らないゲームや宣伝用の不要なボットでしかない。
例えば出張前にHipmunkの「Hipmunk」ボットと通信してみる可能性はある。このボットは、Webを調査して航空券の購入や旅に役立つ情報を探してくれる。だがボットに関して驚くようなものはまだ何もない。またSkypeにリアルタイムの翻訳機能が搭載されることを期待しているが、こちらも未対応だ。
Microsoftの「Xbox Play Anywhere」は大きな可能性を秘めている。この機能により、クロスプラットフォームでのゲーム購入やセーブ、マルチプレイが可能になる。実際、Xbox Play Anywhereは何年も待ち望まれていたものだ。それこそ「Xbox Live」「Windows Phone 7」、Windows 8にまでさかのぼる。Xbox Play Anywhere対応ゲームの第一弾が2016年9月にリリースされたときにもっと詳しいことが分かるだろう。
これが全てではない。PCを起動するたびに新しい機能が見つかる。例えば、Microsoftの「Windows Defender」の「定期的なスキャン」は、サードパーティーのセキュリティソフトウェアと併用できる。以前は、Windows Defenderよりもサードパーティーソフトウェアが優先されていた。また異論の多かったWi-Fiセンサー機能は、廃止されている。それから、ロック画面は新しいユーザーインタフェース(UI)方式が採用され、メディアコントロールの機能が配置されている。Windows Updateは、更新プログラムが適用される方法とタイミングをユーザーがもっと細かく指定できるようになっている。
Cortanaは未来
Cortanaが進歩するにつれて、ユーザーがWindowsとクライアントPCを操作する方法は根本的に変わっていくだろう。Appleの「Siri」が2年以上もβ版だったことに理由があるように、先はまだ長い。だが自然言語認識の長所は、うまくいかなかったコマンドが全てMicrosoftにとって学習のチャンスになることだ。
Anniversary Updateを見れば、MicrosoftがCortanaを中心に据えることを重視しているのは明らかだ。Windows 10搭載PCを使用する上で、Cortanaを第1の手段にしようとしていることが見て取れる。近い将来、メールアプリケーションを開いてキーボード入力するのではなく、Cortanaを通じてメッセージを口述して送信するようになる可能性がある。また音声コマンドで飛行機の予約を入れているかもしれない。その作業は、Microsoftの新しいボットに任せることになるだろう。このようにして、Microsoftはコンピューティング機能を入力デバイスやハードウェアから分離できる。
音声コマンドを中心に据えようとしているのはMicrosoftだけではない。Googleは「Google Home」スピーカーや各種バージョンのAndroidで同様の取り組みをしている。Amazonは、「Amazon Alexa」と「Amazon Echo」製品を売り込んでいる。また、AppleはSiriを使って、Cortanaの目標と同じ事を実現しようとしている。Facebookも、同社の「Messenger」用のボットを多数そろえている。
もはやハードウェア市場やプラットフォーム市場の独占を求めて争うという話ではない。MicrosoftやGoogle、Apple、Facebook、Amazonなどは、アプリケーションとサービス、製品をつなぐ存在になるべくしのぎを削っている。Anniversary UpdateのリリースによってMicrosoftはその目標に向かって数歩近づいており、Appleよりも何歩か先行した。だが、その先にはまだ長い道のりが待っている。
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