Xerox調査から
回答者の約半数は紙業務にウンザリ、調査で見えてきた中堅企業のペーパーレス事情
欧米の中堅・中小企業(SMB)が今後1年間に、紙ベースの業務プロセスを積極的にデジタル化しようとしていることが、Xeroxのレポートで明らかになった。SMBのペーパーレス化の動向を紹介する。
欧米の中堅・中小企業(SMB)の81%が今後1年間に、ドキュメントワークフロープロセスから紙を減らすことを目指しており、そのためにこうした企業の多くがデジタル化に取り組もうとしていると、Xeroxの最近の調査で分かった。
この調査は、米国と欧州のSMBのオーナーおよび経営幹部1000人超を対象としたもの。回答者の46%が、紙主体の日々の業務プロセスで時間を浪費していると考えている。SMBの多くは、紙ベースのプロセスをデジタル化することが、この問題を解決する正しいアプローチだと判断している。回答者の28%はデジタル化の取り組みを実施していると答えており、37%は取り組みを開始したばかりだとしている。12%は、今後1年間にプロセス変更に着手するという。だが、SMBの5社に1社は、紙ベースのプロセスをデジタル化したいと考えているが、紙を使わずに済む選択肢や製品を知らずにいる。
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「SMB市場が大企業市場を追いかける速さに少し驚かされた」。Xeroxの米国チャネルグループ担当プレジデントを務めるダレン・キャシディ氏は、調査結果についてそう語る。「大企業市場ではしばらく前から、『業務プロセスにおいて、紙の扱い方のせいで時間の浪費が生じており、これをなくす方法を見いださなければならない』といわれてきた。われわれは従来、こうした紙の扱いを見直す動きは、大企業市場のものと考えてきたが、実はそうではない。SMB市場でもこうした動きが起こっている」
Xeroxの調査では、SMBでマネージドプリントサービス(MPS、注1)の導入が進んでいることも分かった。回答者の42%が「当社はMPSを導入した」と答えており、40%は1年以内にMPSを契約する計画だ。
注1:企業内のプリンタ出力環境の現状を分析した上で、最適な環境を構築し、継続的に維持・運用していくアウトソーシングサービスのこと。MPS導入によって、出力環境に関するコストの把握、出力管理業務プロセスの効率化といった効果が期待できる。
「MPSを導入したSMBは、率直にいって大満足している。このサービスは、顧客が必要としているものを高い水準で提供し、コストの節約などのメリットももたらす」(キャシディ氏)
MPSにはメリットがないと見ているSMBは、5社のうち1社に満たない。SMBの37%は、MPSの品質は期待を上回ったと評価しており、26%は、このサービスは期待を上回る低コストだったと答えている。回答者がMPSの主なメリットとして挙げた割合が最も高かったのは、コストの削減(48%)で、以下、紙消費の削減(47%)、印刷コスト管理の改善(42%)、ドキュメントワークフローの改善(41%)が続いた。
Xeroxのレポートは、印刷関連技術の中でセキュリティやドキュメントワークフロー、自動化といった分野については、SMBがオフィス機器ディーラーから、あるいはメーカーから直接、調達する傾向が高いことも示している。だが、MPSについては、SMBは調達先としてITリセラーを選ぶことが最も多い。回答者の56%は、MPSをリセラーから購入すると答えている。これに対し、オフィス機器ディーラーから購入すると答えた回答者は36%、メーカーから直接と答えた回答者は33%にとどまった。
これはチャネルパートナーにとって朗報だと、キャシディ氏は語る。SMBが紙主体のプロセスを効率化するために、デジタル化やMPSの利用を進めようとしていることから、チャネルパートナーには、SMBが考えたことがないような方法で価値を提供できるチャンスがあるという。
Xeroxのグローバルマーケティングおよび価値提案担当バイスプレジデントを務めるトニ・クレイトンハイン氏は、ペーパーレス技術の導入は、SMBが行っている経営全般の効率向上の取り組みと、趣旨としては同じだと指摘する。
「どの顧客も、より少ないコストでより大きな成果を挙げようとしているという点は共通していると思う。彼らはデータセンターインフラについては、可能な限り最適化しており、今では、生産性を高めることができる領域や、ビジネスのやり方をよりスマートにできる領域に目を向けるようになっている。そうした試みの1つとしてペーパーレス化がある。そして彼らは同様に、社内の各種業務の効率化にも常に留意している」(クレイトンハイン氏)
SMBが紙の使用状況を検討し、「紙が有意義に使われているのはどのような場合か」「タスクの実行に最適なメディアが紙であるのはどのような場合か」などを判断する際に、チャネルパートナーは、判断を支援する洞察を提供できる。「われわれは、『紙がプロセスのコンテキストでどのような役割を果たしているか』『紙がタスクや人とどのように相互に関わっているか』といったことを示すことができる」(キャシディ氏)
キャシディ氏は、SMBにおける印刷ニーズは、他の重要な問題、具体的にはモビリティとセキュリティの問題にも絡んでいると指摘する。
例えば、モバイル印刷(モバイルデバイスからのデータ出力など)は、既にSMBのワークフロープロセスの重要な要素になっている。SMBの66%が、モビリティの取り組みの一環としてモバイル印刷を利用していると回答している。27%は今後12カ月以内にモバイル印刷を導入する計画だ。
一方、調査に回答したSMBの56%は、セキュリティ戦略に基づいてプリンタを管理している。「プリンタはネットワークに接続される場合がある。その場合、プリンタは、ネットワークの他のデバイスと全く同様の、セキュリティ上の脅威にさらされる」とキャシディ氏は説明する。
クレイトンハイン氏はこう付け加える。「われわれは、セキュリティプラクティスを実施しているパートナーや、セキュリティ評価または監査を提供しているパートナーに、そうした取り組みやサービスの対象にプリンタ機器も含めるよう必ず勧めている。そうすることはパートナーにとって、環境を包括的に把握する明確な方法であり、収益アップに向けてサービスに付加価値を付ける明確な方法でもあるからだ」
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