アシスタントAIやVRなど傑出した機能を搭載
“史上初”を詰め込んだスマホ「Google Pixel XL」は「iPhone」の対抗馬か?(1/3 ページ)
「Google Pixel XL」は、まあまあのハードウェアを、卓越したソフトウェアと優れたパフォーマンスが補っている。「iPhone」の対抗馬になるほどのスマートフォンなのだろうか。
「Google Pixel XL」は初めて尽くしのスマートフォンだ。初めて、Googleの「Android」アシスタント人工知能(AI)機能を搭載している。初めて、「Pixel Launcher」ホーム画面を採用している。初めて、GoogleのVRプラットフォーム「Daydream」に対応している。初めての「Made by Google」スマートフォンというのは、同社の発表だ。
厳密には、Google Pixel XLを実際に開発しているのはHTC Corporation(以下、HTC)だ。だが、このスマートフォンの重要部分は全てGoogle製だ。Googleロゴを刻印し、Googleの真正「Android 7.1 Nougat」が動いている。
本稿ではレビュー用に用意したGoogle Pixel XLを一通りテストした。Androidスマートフォンとして最高のデバイスに仕上がっているか。Google Pixel XLは、Appleの「iPhone」に対抗する待望の機種なのか。その答えについては本稿をご覧いただきたい。
Google Pixel XLの構造とデザイン
Google Pixel XLの外観はHTCの「HTC One A9」とよく似ている。そして、そのHTC One A9はiPhoneにそっくりだ。GoogleはHTCと手を組み、わずか9カ月という短期間でGoogle Pixel XLを構築したといううわさだ。同社は、おなじみのGoogleの「Nexus」スタイルのブランド提携から手を引き、新たに「Made by Google」のPixelを実現することを望んでいた。今回の試みは当初Huaweiをハードウェアパートナーとしていたが、Huaweiは自社が2番手に甘んじるGoogleの計画に二の足を踏む。そこでGoogleは協力的なHTCに切り替えたが、時間的余裕はほとんどなかった。
とはいえGoogle Pixel XLの外観は悪くはない。正面はフラットな全面ガラスで、角は丸みを帯びている。底部の両端もやはり丸みがある。バックパネルは下から3分の2がアルミニウム製、上から3分の1はガラス製になっている。用意されているカラーはクワイトブラック、ベリーシルバー、リアリーブルーの3色だ。
正面にボタンはなく、左右両端のベゼルは狭いが、上下のベゼルはやや広い。上部には800万画素のフロントカメラ、通話用スピーカー、2つのセンサーが配置されている。本体とディスプレイの比率は約71%だ。
本体サイズは154.7(高さ)×75.7(幅)×8.5(厚さ)ミリで、重量は167.8グラム。Google Pixel XLと同じ大きさのディスプレイを搭載したスマートフォンと同程度のサイズ感になる。
指紋センサー、1230万画素リアカメラ、フラッシュ、ピンホールマイク、その他のセンサーは、背面のガラス部に隣接して配置されている。背面下部を彩るのは柔らかな印象のGoogleロゴとアンテナストリップだ。本体底部にはUSB Type-C入力と、その両端に2基のスピーカーが設置されている。一方、本体上部には3.5ミリオーディオジャックと、もう1つのアンテナストリップがある。
右側面には一体型構造の音量調整ボタンとテクスチャ加工が施された電源ボタンが並び、左側面にはピンを使って取り出すSIMトレイがある。
全てがあるべきところに収まっている。ボタンは親指の高さにあり、簡単に届く。指紋センサーもまた、その位置を確認することなく、片手で持ったまま容易に操作できる。ヘッドフォンジャックも上部にある。
2016年4月に発売されたHTCのミッドレンジスマートフォンに設計美学が似ているとしても気にはならない。Google Pixel XLは実用的だし、いずれにしても本体はケースに入れることになるだろう。
だが、不足部分には不満が残る。Google Pixel XLは防水ではなく、拡張可能なストレージもない。Corningの「Gorilla Glass 4」ディスプレイを前面に配しておきながら、背面のガラスパネルには傷への耐性がない。実際、テストで使用したGoogle Pixel XLは、リュックに入れたまま少し移動しただけで簡単に擦り傷が付いた。これは画像を見ての通りだ。
Google Pixel XLのディスプレイとスピーカー
Google Pixel XLは5.5型のAMOLEDディスプレイを搭載する。解像度は1440×2560、画素密度は534ppiだ。この数値は大半のフラグシップ製品としては最上級に近く、VRの利用を考慮していないとしたら過剰スペックだろう。400ppiと500ppiのスマートフォンを並べて標準的な距離から見た場合、その違いを見つけ出すのは不可能に近い。ただし、VRビュワーの場合はスマートフォンと顔の距離が数センチしかないため、この場合100ppiの差は顕著に表れる。
ディスプレイは明るく、AMOLED搭載の他のフラッグシップ機と同様、グレアを抑え込んでいる。コントラストは素晴らしく、とりわけ黒には深みがある。白の明るさも同じくらいで、大半の競合ディスプレイよりも澄んだ色を実現している。それぞれの色が真に迫っており、彩度の影響はわずかしかない。
多くのAMOLEDディスプレイは白が暖色寄りになり、マゼンタがかった色になり、彩度が過剰に高くなる傾向もある。Google Pixel XLにもその影響が見られるが、抑え込まれており、市場で最も心地の良いディスプレイの1つに仕上がっている。
ディスプレイの設定は基本的なものしかなく、色補正オプションや、ブルーライトを除去する「夜間モード」は用意されていない。こうしたオプションは不要だったり、人目を引くためだけのものだったりするので、この点に関して不満はない。
スピーカーもスマートフォンの基準で評価すれば上質だ。個人用途としては十分な音量があり、比較的厚みのある音を出す。
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