会員が注目した2016年記事ランキング(中堅・中小企業とIT編)
誰もが悩む「Android、iPhoneのどちらを使うか問題」 2016年に多く読まれたSMB向け記事は(2/2 ページ)
領収書のスマホ撮影が解禁、電子帳簿保存法がもたらす変化
電子帳簿保存法におけるスキャナー保存の要件が、2015年度、2016年度と続けて規制緩和されました。2016年9月30日以降に申請した分からは、領収書のスマートフォン撮影が可能になります。しかし、国税庁への申請や社内の体制作りがハードルになり、検討がなかなか進まないケースも見られます。
4位にランクインした「領収書のスマホ撮影いよいよ解禁、電子帳簿保存法の『絶対に外せないポイント』は」では、スキャナー保存のシステム選びや社内規定の整備をするに当たり、多くの人が誤解しがちなポイントを整理しています。少額領収書を電子化し、全ての証憑(しょうひょう)を検索情報に登録する作業は、意外に手間が掛かるものです。現場のニーズを聞き取りながら、データ保管ルールの定義やトライアル運用などといった準備をしっかり進めるのが、こつかもしれません。
電子帳簿保存法における領収書のスマートフォン撮影をスタートするには、3カ月前に国税庁への承認申請が必要となるため、最短で開始できるのは2016年9月30日の3カ月後である2017年1月1日からです。中堅企業向けERP(統合業務)パッケージだけでなく、「freee」「MFクラウド会計」「弥生会計オンライン」といった中小企業向けクラウド会計サービスも、続々と電子帳簿保存法に対応した機能を実装しています。2017年以降の導入事例で、スキャナー保存の普及に弾みがつくことが期待されます。
これからのビジネスを変えるITトレンドは
ビジネス基盤をITありきの仕組みに置き換えていく「デジタルトランスフォーメーション」の重要性に注目が集まっています。企業にとってのITシステム導入は、単にコスト削減を目指すためのものではなく、ITならではの価値を持つビジネスを実現するために考えるべき重要な経営戦略である、という認識も広がりつつあります。新しいITシステムによって、生産性を劇的に高めたり、これまでの常識を破壊したりするほどの新規性を持ったビジネスを創出することも不可能ではありません。配車サービス「Uber」や民泊サービス「Airbnb」などは、代表的なモデルケースです。
9位にランクインした「2020年のITを決定的に変える“もう無視できない10大トレンド”」は、ITに関わるビジネスへ大きな影響を及ぼすであろう戦略的、戦術的、組織的な10のトレンドを紹介しています。中堅・中小企業の経営者やIT担当者にとっても無関係な話題ではないのです。
現実的には、「Windows 10」のアップグレード問題や、セキュリティ対策といった日々のトラブル業務に追われているIT部門は少なくないでしょう。しかしIT部門には、ビジネスのスピードと生産性をさらに高め、現場部門により上質なサービスを提供する、いわゆる「攻めのIT」といった重要な役割があることもまた事実です。
2017年に注目される中堅・中小企業向け技術は
10位にランクインした標的型攻撃の話題、ひいては中堅・中小企業向けの情報セキュリティ対策に関する話題には、今後も関心が集まるものと考えられます。中堅・中小企業を狙うサイバー攻撃は年々増加し、実被害に遭遇するケースも増えています。セキュリティ対策を施しても、業績に直結するケースはめったにないでしょう。しかし、万が一何らかの被害に遭うと、企業の信用が損なわれたり、重要なデータを失って業務の遂行が困難になったりと、大きなダメージを受ける可能性があります。セキュリティ対策は経営に直結する課題だという認識が、中堅・中小企業の経営層にも広まっていけば、「自社のケースにはどのような対策が必要か」という議論が活発化していくものと予想されます。
近年のセキュリティ対策製品の中には、中堅・中小企業向けに運用管理が簡便なものも増えています。例えば統合脅威管理(UTM)は、インターネットと社内LANの間で「統合的」なセキュリティ対策を実現するシステムです。セットアップや運用の手間をもっと減らしたいのであれば、クラウド型セキュリティサービスという選択肢もあります。より高度な対策が必要であれば、ファイアウォールなどのセキュリティ製品の運用・監視やコンサルティング、脆弱(ぜいじゃく)性診断などを専門家が支援するマネージドセキュリティサービスがあります。
サイバー攻撃は「対岸の火事」ではありません。オフィスの戸締まりをきっちりするのと同様に、たとえ専任のIT担当者がいなくても対策を施していく必要があります。TechTargetジャパンの記事が、自社の事情にマッチした対策を考えるヒントになれば幸いです。
2017年も、TechTargetジャパンでは中堅・中小企業のIT導入という経営課題にフォーカスを当て、さまざまな話題をお届けします。
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