Apple、Citrix、IBM、Microsoft、VMwareなどを解説
モバイル管理11製品を紹介 iPhone、Android、Windows管理機能の詳細は?(2/3 ページ)
IBM
EMM市場の多くのベンダーが提供するサービスは買収を重ねることで拡大してきた。IBMは「IBM Security Trusteer」「IBM Security QRadar」「IBM BigFix」といった強力なセキュリティツールをそろえている。さらに、Fiberlink Communicationsを買収して「IBM MaaS360」を獲得したことで同社のサポートモデルは完成したといえる。MaaS360はクラウドベースの環境でデバイス管理をサポートする。その対象プラットフォームはAppleのiOSを実行する「iPhone」「iPad」、Androidデバイス、Microsoftの「Windows Phone」デバイスだ。さらにWindows PCとAppleの「macOS」も管理するため、企業が利用するエンドポイントデバイス全てに対応できる包括的なワンストップ製品になっている。
MaaS360は迅速に導入できる魅力的なツールで価格も手頃だ。MaaS360の各サービスはアプリケーションプログラミングインタフェース(API)としても利用できるため、開発者はEMMソフトウェアを一元管理してモバイルアプリのセキュリティを拡張できる。
MaaS360はすぐに利用できる優秀な製品だ。そのため、本稿で最初に取り上げた4つの主要機能をサポートする総合的なEMM環境を迅速に実装すること求めている企業にはこの製品が適切だ。MaaS360は企業の規模を問わず導入できる。
MobileIron
MobileIronはEMM市場のベンダーとしては珍しく、シンプルなスタンドアロンEMMプロバイダーだ。同社は市場の中でも特に優秀なEMMツールスイートの1つを提供しており、安定性、スケーラビリティ、Android for Workのような新テクノロジーの採用に関しては確かな実績がある。
同社はオンプレミスプロバイダーとして起業し、2012年にクラウドソフトウェアをリリースした。VerizonやAT&Tなどの企業が、優先パートナーとしてMobileIronと協力関係を結んでいる。
MobileIronの弱点となる分野の多くはエンタープライズアプリストアの「MobileIron Apps@Work」に集中している。Apps@Workはかなり時代遅れの印象がある。
また、大企業によってMobileIronが買収されるかもしれないという問題もある。
SAP
SAPの主力EMM製品「SAP Afaria」は同社の課題になっている。SAPは、Afariaを提供していたSybase買収の一環として、自社のモバイルアプリケーション開発プラットフォーム(MADP)ソフトウェアを積極的に推し進めていた。同時に、SAP製品を大規模に導入している企業にとって重要なEMMツールとしてAfricaを売り込んでいた。SAPにとって問題なのはMADPの採用が広がらないことだ。同社は、「SAP Fiori」や最近のAppleとのパートナーシップなど、新しいプラットフォームに重点を移している。
SAPがAfariaへの社内投資額を削減しているのは明らかだ。SAPはまだAfariaをサポートしていると主張するが、Afariaのライセンス購入には慎重を期す必要がある。
SOTI
Androidデバイスを導入する説得力のある根拠として、デバイス単価が安いことがある。中南米やアジア太平洋などの新興市場では特にこの傾向が強い。こうした地域ではiOSを実行するiPhoneの1割程度の価格でAndroidデバイスが販売されることもある。SOTIは大規模にAndroidを導入している企業にメリットをもたらす可能性がある。
SOTIが重点を置く分野は耐久性の強化とAndroidデバイスだ。ただし、同社のEMMスイートの中心的なツールである「MobiControl」はiOSプラットフォームとWindowsプラットフォームもサポートしている。
SOTIは、高度に細分化が進んでいる市場でAndroidデバイスを管理するために業界プロトコルと独自のAPIを数多くサポートしている。例えば、Samsungの「KNOX 2」、Android for Work、ソニーのAPI、SOTI独自の「AndroidPlus」テクノロジーなどを強力にサポートする。
SOTIは、Androidに多額の投資を行っている企業にとって理想的だ。これには輸送、接客、小売り、現場サービス、製造、医療など多くの業界が該当する。SOTIを選択する場合は注意点が1つある。それは、MobileIronと同様SOTIが独立企業である点だ。利用するサービスを顧客が1つにまとめられない場合は価格交渉が難しくなる可能性がある。
Blackberry(Good Technologyを買収)
BlackBerryはいつの時代でも暗号化に強い。「BlackBerry Enterprise Service(BES)」ツールを提供しており、本稿執筆時点では「BES 12.4」をリリースしている。同社はGood Technologyの「Good Dynamics」とWatchDoxの「WatchDox」を買収によって獲得し、総合的なEMMスイートを販売するようになった。同社の完全なツールスイートは現在「BES 12」「Good」コラボレーションアプリ、Good Dynamics、「WatchDox by Blackberry」から構成されている。
製品は全てオンプレミスまたはクラウドでホストでき、クラウドはカナダとオランダでサポートされている。ローカルデータ保護法により、データを両国から持ち出せない可能性があるため、BlackBerryが提供するクラウドホストモデルでは問題が生じる。
興味深いことに、BESもGood Dynamicsもそれ単体では最高といえる製品ではない。だが、それらを1つにまとめたパッケージは優秀なEMM製品になっている。BlackBerryブランドに期待される通り、同社の製品はサポートが非常に強力だ。購入を考える企業は、BlackBerry、Good Dynamics、WatchDoxを独立した3社と見るのではなく、一連のツール群として捉える必要がある。3つの製品を全て購入することで交渉が上手く進む。
BlackBerryを選ぶのが最適な企業としては、セキュリティを最優先事項とする大企業や政府機関が該当する。
Sophos
Sophosは、中小企業向けに製品を簡単に導入できるようにしている企業だ。管理者は同社の中核的なEMM製品をオンプレミスまたはクラウドに導入できる。同製品にはエンドポイント保護、統合脅威管理、VPN、Androidウイルス対策が搭載されている。
Sophosの主な長所は導入が簡単で、優秀なサポートが用意されており、管理しやすいことだ。Sophosは中小企業をターゲットにしているが、その一連の製品はアクティブアカウント数を5万アカウントまで拡張できる。1つのEMMシステムへの統合を検討する企業はSophos製品を検討できるだろう。
LANDesk
率直に言えば、LANDeskのEMMツールは未熟だ。LANDeskの強みはモバイルデバイスとPCデバイスを対象とする統合エンドポイント管理機能にある。すばらしい個人情報管理機能と同社の「Xtraction」ツールによる優秀なレポートツールを利用できる。
LANDeskのEMM製品は、利用しているモバイルデバイス数が非常に少なく、基本機能しか必要としない企業に向いている。
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