2020年までに経営幹部クラスに
Gartnerレポートが明かす、「最高データ責任者(CDO)」台頭の予兆
最高データ責任者(CDO)の企業における影響力が増している。Gartnerは、CDOが人員配置、予算、固有の権限を備えた存在になりつつあることを明らかにした。
Gartnerのレポートによると、「最高データ責任者(CDO)」は企業における影響力を増しているという。Gartnerが“CDOのオフィス”と位置付ける新たな部門は、人員配置、予算、固有の権限を備えている。
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最高データ責任者の仕事
このレポートを作成するに当たって、GartnerはCDOや最高分析責任者などデータと分析に関する上級職に就いている180人に対してインタビューとオンライン調査を行った。Gartnerのアナリストでレポートの共著者でもあるジェミー・ポプキン氏は「この新しいビジネス部門は、IT、人事、財務、サプライチェーンといった全ての事業部と同等だ」と話す。
GartnerがCDOに関して最初に実施した調査は定性的なものだった。一方、最新のレポートである『The Second Gartner CDO Survey - The State of the Office of the CDO(第2回Gartner CDOアンケート―CDOのオフィスの状態)』は、CDOという役割の組織構造など、CDOについての8つの仮説がもたらすメリットに関する定量分析となっている。
「CDOが運営するオフィスが徐々に増えている。また、CDOは概してより広範囲の責任を負うようになっている」とポプキン氏は指摘する。CDOという役職は企業に大きな影響を与える。そのため、2019年までにCDOはその立場を使って新たな経営幹部レベルの役割にのし上がるとGartnerは予測している。
CDOのオフィス
多くの場合、CDOは最高管理者として招かれる。CDOはコンプライアンスや規制上の要件が厳しい金融業界で生まれた役職だとポプキン氏はいう。金融業界にルーツがあることから、機密データを扱う企業やトランザクションが多い企業もCDOという役割を導入してきた。
Gartnerが明らかにしたところによると、回答者の54%はCDOのオフィスを部分的または完全に導入しており、20%がCDOのオフィスの導入について調査したり、2017年に導入を計画したりしていると答えている。なお、回答者の61%が「CDOのオフィスの規模は24人未満」と答えており、依然として小規模であることも明らかになっている。ただし、レポートには「その原因は人員とプログラムの予算にある」と記されている。
CDOのオフィスの予算は全世界平均で650万ドルだが、北米企業はヨーロッパ企業の2倍を上回る予算を計上している。
CDO独特の視点
このレポートは、データ品質、情報戦略、マスターデータの管理を確実に行うことは、昔も今もCDOの最も重要な役目だと明言している。だが、CDOが企業に与える潜在的な影響は、企業データをきちんと管理するという範囲を越えている。ポプキン氏は、「CDOは、変化をもたらす作用因子という特殊な立場にある。そのため、既存の役割を抜け出し、強い影響力を持つ新しい経営幹部クラスの立場に突然変化する」と説明する。
さらにポプキン氏は次のように続ける。「CDOには組織全体を監視する役割がある。そのため、CDOは物事の仕組み、なかなか変化が起こらない部分とその理由を理解しており、それを変えることをサポートできる」。CDOはプロセスやビジネスモデルが行き詰まるタイミングや部分に光を当てることができるのだ。
企業の変革を後押しする経験は、最高マーケティング責任者(CMO)や最高執行責任者(COO)、さらには最高経営責任者(CEO)といった経営幹部レベルの役職にCDOが将来上り詰めるための足掛かりとなる。実際、ポプキン氏らは、CDOの15%が自分たちの経験を生かして2020年までに他の経営幹部職に昇進すると予測している。「事実として、全ての経営機能にわたって働ける能力を持つ人材は、人格面と職業面で十分に成熟していることを示している。これは、CEOに期待される要素だ」とポプキン氏は説明する。
同氏は自分たちの考えを裏付ける証拠の1つとしてCDO職で既に見られる離職率の高さを挙げ、ミスによるものではなく需要が原因であることを指摘している。「能力を遺憾なく発揮しているトップレベルのCDOを勝ち取るための入札合戦は既に始まっている」とポプキン氏は自身の見解を示している。
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