スマートフォンと連係する製品も登場
外出先での仕事をはかどらせる「モバイルプリンタ」が注目される訳
スマートフォンやタブレットが普及したことで、外出先でもオフィスと同様に生産的な仕事をこなせる時代が到来した。そんな状況になったら、モバイルプリンタは必須アイテムになるかもしれない。
モバイルオフィスという概念は何十年も前から存在するものである。しかし、この概念の実現に必要なポータビリティにテクノロジーが追い着くようになったのは、ここ数年のことだ。過去にデスクトップコンピュータではほぼ不可能だった機能を実行できるスマートフォンとタブレットが急増したことで、公園のベンチでもオフィス環境と同じように、生産的に仕事をこなせる時代が到来した。ひょっとすると、オフィス環境で仕事をするよりも生産性が高くなるかもしれない。このような状況において、モバイルプリンタは不可欠なパーツになる可能性がある。
モバイルプリンタの基本
モバイルプリンタは、ノートPC用のバッグに収まるほど小型で、軽量なので持ち歩くのも苦にならない。モバイルプリンタのなかには、基本的な形は従来のプリンタに似せていながら、サイズは従来品よりコンパクトなものがある。より持ち歩きやすいモバイルプリンタは横長の形状をしていて、給紙トレーのように持ち歩きの状況では必要のない大きな部品は搭載していない。
モバイルプリンタでも、通常のプリンタと同様にレーザー、インクジェットおよびインクレステクノロジーが採用されている。ポケットサイズの写真プリンタもある。片手で持てるコンパクトなサイズで、写真品質の画像を印刷する目的で製造されている。ゼロインク(ZINK)方式のモバイルプリンタは、ポリマーの保護層の下に埋め込まれた結晶体の層が発色する特別な種類の紙(ZINKフォトペーパー)を使用する。結晶体は熱によって発色し、鮮明なカラー画像を生み出す。
モバイルプリンタはサイズが小さいため、大きなデスクトッププリンタよりずっと安価だと思うかもしれないが、そうではない。ほとんどの場合は、一般的なプリンタの倍近くの金額を支払うことになるだろう。また、交換用のインクカートリッジのコストも、やや高くなることが予想される。白黒印刷にしか対応していないモバイルプリンタもあるので、購入前に仕様を確認することをお勧めする。
ほとんどのモバイルプリンタにはWi-FiとBluetoothの接続機能が搭載されている。そのため、ノートPC、スマートフォン、タブレットとのワイヤレス通信が可能だ。また、SDカードやUSBドライブからデータを読み込む機能を備えたモバイルプリンタもある。どのプリンタにもUSB端子が搭載されているため、モバイルデバイスとプリンタ本体をケーブルでつなぐことができる。
印刷物を判読可能な品質にするには、購入するモバイルプリンタの種類に応じて適切な紙を用意しなければならないことにも留意されたい。インクレスプリンタ(前述のZINKプリンタを含む)には、サーマルプリント技術によって生じる高温に耐えられる特別な紙が必要だ。レーザープリンタとインクジェットプリンタでも、インクやトナーがすぐ乾くような特定の種類の用紙が必要になる。不適切な種類の用紙を使用すると、モバイルプリンタが損傷する恐れがあり、こうした場合には保証も無効になる可能性がある。そのため用紙を購入する際は必ず、用紙がプリンタに準拠していることを確認することが重要だ。
ポータブルラベルメーカー
必要な印刷の内容によっては、標準的なモバイルプリンタを用意しなくてもポータブルラベルメーカーで事足りるかもしれない。また、ポータブルラベルメーカーはモバイルプリンタの代替として機能するかもしれない。現在のラベルメーカーは、昔のラベルメーカーと大きく異なる。昔のラベルメーカーは、本体にテープをはめ込み、英数字の回転盤で印字する文字や数字を設定して1文字ずつ打ちつけなければならなかった。
現在、優秀なラベルメーカーはサーマルプリンタの仕組みを採用し、バッテリーで駆動している。ラベルメーカーでは高品質なラベルとシールが作成可能で、書類整理棚や収納箱のラベル付けから小売製品の値札シールの作成まで、さまざまな専門的なニーズを満たすのに使用できる。
おまけ:ポータブルポケットスキャナー
モバイルプリンタには、スキャン機能を備えたものもある。しかし、スキャン機能を備えたものは、若干サイズが大きく、コストも高くなる傾向が見られる。ポータブルポケットスキャナーは、マルチタスク機能を諦めることなく、身軽に移動したいという望みをかなえてくれる便利な製品だ。
ポータブルポケットスキャナーは手持ち式の棒状のデバイスで、画像やドキュメントの上をゆっくりとなぞる形で使用する。卓上スキャナーよりも扱いにくいが、スキャンした画像の質は、ダウンロードして利用できるスキャンアプリを使用した場合より格段に優れている。スキャンアプリでは、スマートフォンやタブレットのカメラを使用して画像を取り込む。その後、取り込んだ画像をデジタル形式で保存したり、手軽にメールで送ったりするためにPDFなどの各種形式に変換するが、スキャンした画像の質には差が出る場合がある。画像やドキュメントを、安全に保存してクラウドにバックアップするためにスキャンデータを直接スマートフォンに取り込みたい人は、Appleの「iPhone」とGoogleの「Android」と互換性があり、スキャン時にスマートフォンを固定するデバイスもある。利便性を重視していて、1万7000円以上の出費をいとわないのであれば、最大で1GBの画像を保存できて、ポケットに収まるペンサイズのスキャナーを入手することも可能だ。
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