事例で分かる、中堅・中小企業のセキュリティ対策【第8回】
従業員がうっかり「不正アプリ」をダウンロード、どう防げばいい?(2/3 ページ)
スマホの情報漏えい
スマホでの情報漏えいのケースは、大きく分けて次の3つです。
- 盗難や紛失などによりスマホを物理的になくしてしまう
- 不正アプリをダウンロードしてしまい、情報が抜き取られる
- 公衆無線LAN(Wi-Fi)などに接続することで情報が抜き取られる
「不正アプリをダウンロードしてしまい、情報が抜き取られる」ケースでは、どのようなことが起こるのでしょうか。
2~4の場合、スマホアプリのインストールやWebサイトの閲覧なども従業員が自由にできる状態ですから、知らない間に不正アプリをダウンロードしてしまい、スマホの情報が漏えいするようなリスクが避けられません。
最近では、以下の事例のようなパターンで、攻撃者がスマホを狙うケースもあるので注意が必要です。
事例:有償版のアプリが無償だと思いダウンロードしたら、データを抜き取られた
インターネットサーフィンをしていると突然「ウイルスを検出! あなたが訪問したWebサイトが、あなたの●●●(スマホ機種名)をウイルス感染させました。今すぐスキャンが必要です」というメッセージが表示された。突然のウイルス感染に驚き「今すぐスキャン」ボタンをタップしてしまった。
スマホにはウイルススキャン中のような画面が表示され、スキャン終了(と思われる画面表示)の後、ウイルス対策ソフトを導入するように促された。料金は無料、と記載されていたことに加え、なんとなく聞いたことのある有名なウイルス対策ソフトベンダーだと思った。
「有名なソフトだし、無料でウイルス対策できるならいいか」と、心配することなくダウンロードを許可した。
実はこのアプリは、ウイルス対策ソフトに見せかけた偽アプリだった。有名なウイルス対策ソフトの名称に似せて作られており、アイコンも似ていたために気付くことができなかったのだ。
この偽アプリは、スマホに入っている個人情報(携帯番号、メールアドレス、氏名など)を抜き取る悪質なアプリだった。
偽アプリは、実在のスマホアプリの名称やアイコンなどをまねしたり、少しだけ名称やアイコンを変えたりすることで、利用者に本物と見せかけてダウンロードさせようとします。ダウンロードしてしまうと、
- スマホに登録している個人情報(電話番号、メールアドレス、氏名など)を盗み取る
- ウイルスを忍び込ませてスマホでの操作履歴、やりとりを攻撃者に勝手に送る
- 不正な広告を表示したり、悪質なWebサイト(アダルトサイトなど)へ勝手に誘導したりする
といった悪質な挙動をします(図1)。これらを総称して「不正アプリ」と呼ぶこともあります。
今までに発見された不正アプリ(偽アプリ)には、以下のようなものがありました。
- カメラアプリ
- 動画再生アプリ
- 画像加工アプリ
- 電波改善アプリ
- バッテリー節約アプリ
- 人気ゲームアプリ
- 「Android」のシステムアップデート(偽装)アプリ
- リパックアプリ(もともと存在していた正規アプリを改造し、不正化したアプリ)
- 小売店舗をかたった偽アプリ
- ブランド製品をかたった偽アプリ
- 公式アプリを持たない企業の偽アプリ
- 偽セキュリティアプリ(実際には何も効果がないだけではなく、悪質な挙動をするアプリ)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
事例で分かる、中堅・中小企業のセキュリティ対策
情報セキュリティ対策をしたくても、ITに詳しい人が社内外にいなくて困っている中堅・中小企業は多いのではないでしょうか。「知識不足」と「ヒト、モノ、カネ不足」の問題が目の前にあっても、対策は待ったなしの状況。予算を握る上司を説得するために、サイバー攻撃の事例を紹介しながら、その効果的な対策につながる情報セキュリティ製品を分かりやすく解説します。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
5
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
6
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
7
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
8
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー