成功事例から考える「働き方変革」【第3回】
どこでも“セキュアに働ける環境”の構築術、鍵を握る2つのITツールとは(1/2 ページ)
ITを活用した働き方変革を進めるときに、大きな課題になる「セキュリティ」。モバイルデバイスやクラウドサービスをセキュアに使う方法を紹介する。
社外でもスマートデバイスで「セキュアに」仕事
前回「“コラボレーション”が働き方変革の起爆剤 ツールから始める業務効率化術」で紹介したコラボレーションツールの導入によって、場所に依存しないコミュニケーションを多くの場面で実現できる。もちろんそれだけでワークスタイル変革が完了するわけではない。オフィス以外の場所で、セキュアかつ容易に、業務システムや業務データを扱える環境が必要だ。
ネットワンシステムズは、2013年5月の本社オフィス移転からワークスタイル変革を強く促進してきた。全社VDI(仮想デスクトップインフラ)化やクライアントPCの全社BYOD(私物端末の業務利用)化など、場所やデバイスを選ばず効率的に業務ができる環境を整えてきた。
しかし移転当初は、外出先でノートPCからVDIを使っていたが、勝手の悪さが課題として残っていた。ネットワンシステムズは、社内システムや業務データにアクセスするとき、従業員は手元のクライアント端末から毎回VDIへ接続する必要があった。また移動中は、ノートPCとモバイルWi-Fiを立ち上げる手間と、それらを置くスペースが必要なことから、スキマ時間に業務情報を確認することが容易ではなかった。
そこでネットワンシステムズは、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスから簡単に社内システムやデータへアクセスできる仕組みの導入を検討した。同時に、社外で業務データを安全に扱えるようにするために、デバイスのセキュリティ対策の検討も進めた。
モバイルデバイスから社内システムへセキュアにアクセスできる仕組みとしては「セキュアブラウザ」を導入した。これを使用することで、Web化した社内システムや業務データにセキュアにアクセスできるようにした。またスケジュールやメール、社内の共有フォルダに保存されたファイルなども、セキュアブラウザと同様、専用のアプリケーションを導入し、セキュアな環境を維持しつつモバイルデバイスから確認できるようにした。従業員は移動中や外出先で、モバイルデバイスから資料を確認したり、作成中の資料を編集したり、スケジュールを確認して日程調整したりできるようになった。
一方、デバイスのセキュリティ対策として、ネットワンシステムズは検討の結果、「エンタープライズモビリティ管理」(EMM)製品を導入した。EMMは「モバイルデバイス管理」(MDM)に加え、「モバイルアプリケーション管理」(MAM)や「モバイルコンテンツ管理機能」(MCM)を組み合わせた製品だ。
システム管理者は、統一したセキュリティポリシーで業務アプリケーションを提供できるようになり、運用管理の負荷も軽減した。例えば、デバイスの紛失や盗難が発生したとしても、EMM製品の中のMDM機能を使い、管理者が遠隔操作でデバイス内のデータを消去できるようにしたり、GPSによりデバイスの現在位置を追跡できるようにしたりした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社kickflow] 2社の事例に学ぶワークフロー改革:属人化解消や年数万件の申請書類削減のコツ -
製品資料
[NTTPCコミュニケーションズ株式会社] 「回線速度不足」だけが原因ではない? Web会議の遅延を解決する方法とは -
製品資料
[東京エレクトロン デバイス株式会社] 工場の可用性向上に重要な「7つの領域」と対策 OTセキュリティ強化の基礎知識 -
製品資料
[リコージャパン株式会社] 問い合わせ対応で本来の業務が進まない、総務や情シスの負担をどう減らす? -
製品資料
[リコージャパン株式会社] 自社データから高精度な回答を生成、簡単に生成AIチャットボットを構築する方法
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
ITエンジニア1265人調査 生成AIを使い込むほど「人の確認」が重い理由
-
2
全社標準Copilotに絶望? MS Copilotで問い合わせ6割減できた企業は何が違った
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
5
管理職542人に聞いた AIやデジタル化でなくしたい主な事務作業第1位は?
-
6
10年かけてBIを再構築したアマノの一手 「権限がない」「予算がない」でもDXは動かせる
-
7
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
-
8
GitHub Copilotを使いこなす第一歩 初めてのプロンプト6つのコツ
-
9
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
10
AI活用か新たな脅威か OpenAI自律エージェントがRubyGemsを急襲
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
2
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
3
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
4
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
5
少額減価償却資産が40万円未満へ拡大、令和8年度税制改正で押さえるべき変更点
-
6
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
7
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
8
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
9
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
10
AI時代に成功するための「ナレッジマネジメント」ベストプラクティス
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー