オーバースペックは避けたい
IT担当者が見落としてはいけないオールフラッシュアレイ5つの選定ポイント(2/2 ページ)
コストと引き換えに得られるものを把握しているか
オールフラッシュアレイのコストに影響を与える要因は、さまざまだ。例えば、ハードウェアの初期コスト、継続的なサポートコスト、階層化、重複排除、圧縮、スナップショットなどの追加機能に対するコストがまず挙げられる。また、ハードウェアの監視やリプレースのコストもある。多くの場合、継続的なサポートコストにはシステムの管理ソフトウェアの更新や監視も含まれる。このようなコストは、システムの初期コストの一部として請求されることもある。
全ての追加機能をシステムの初期コストに盛り込んでいる企業もあれば、使用する機能だけを好みに合わせて購入する方式を採用している企業もある。ハードウェアのサポートは一般的に各種料金設定が用意された追加サービスとして提供される。例えば「営業日限定の9時間体制による24時間以内の対応」や、「年中無休で3時間以内の対応」といった具合だ。
保守プログラムの価格によっては、短時間で対応してもらえるサポートを受けるために2~3倍の価格を支払うよりも、予備のドライブ、コントローラー、メモリなどのパーツを独自に購入して、低いレベルのサポートで間に合わせることも可能だ。
全ての予算項目を製品間で簡単に比較できるわけではない。例えば、製品側で重複排除機能を備えたソフトウェアパッケーを用意している場合もあれば、重複排除機能はアドオンモジュールとして提供している場合もある。アドオンモジュールは高額に感じられるかもしれないが、2~3倍の実効容量をシステムに追加できることを考えれば、対価を支払う価値があるといえるのではないだろうか。
バックアップ戦略によってはスナップショットから大きな恩恵が受けられる可能性もある。スナップショットを使うことで、わずか数秒で作成可能なスナップショットからバックアップを実行できるようになる。つまり、バックアップの実行時間中にデータベースをオフラインにする必要がなくなる。高額なアドオン機能でも、その機能を活用できるならコストを節約することは可能だ。
利用できる製品やサービスはコスト相応のものが多い。自分でシステムを組み立てて、必要なソフトウェアをインストールし、全ての問題をデバッグして更新まで自分で対応するつもりがあるなら、コモディティハードウェアと市販のソフトウェアを使って独自のアレイを構築できる。適切な専門知識を持つ適任の従業員がいるなら、すぐに使える大手ベンダーのシステムを利用する代わりに独自のシステムを使用することで多額のコストを節約できるだろう。ただし、予備のSSDを自分で調達し、ソフトウェアの更新プログラムを自分でインストールすることが必要になる。また、ハードウェアで障害が発生した場合は複数の企業に連絡せざるを得なくなる恐れもある。いずれにせよ、ハードウェアの初期コストは総所有コストの一部でしかないのだ。
ハイブリッドシナリオを検討するかどうか
ほとんどの企業は、オールフラッシュアレイから恩恵を受けられないアプリケーションを抱えている。Microsoftの「Microsoft Word」文書をネットワーク共有に保存するユーザーが、その操作にかかった時間が1ミリ秒なのか、1マイクロ秒なのかは理解できないだろう。
全てのストレージを新しいオールフラッシュアレイに統合するのは理にかなっているかもしれない。だが、ストレージ管理ソフトウェアを使用して、既存のHDDベースのストレージと新しいシステムを統合することや、オールフラッシュシステムではなく、ハイブリッドシステムを購入することについても検討されたい。ハイブリッドシステムは、ベンダーのストレージ管理ソフトウェアから高い費用対効果を得られる可能性があるもう1つのケースだ。というのも、ストレージ管理ソフトウェアを使うと、トラフィックの種類、ユーザー、アプリケーションを基準にしてトラフィックに優先順位を付けられるようになる。その結果、必要な場合はコストの高いフラッシュを使用し、優先度の低いトラフィックは低速なHDDベースのシステムに送られるようにすることができるのだ。
DataCore Softwareの「SANsymphony」のようなサードパーティーのソフトウェアでもこの機能を実行できる。こうしたソフトウェアを採用すれば、活用したい既存のストレージがある場合に、各種ベンダーのオールフラッシュアレイを統合できるようになる。
保証とメンテナンスサブスクリプションはどうか
保証とメンテナンスサブスクリプションの問題は複雑で、問題は2つある。1つは予想または保証されているSSDの耐用年数、もう1つは製品に対する実際の保証期間だ。
SSDが登場して15年になる2017年現在、SSDの耐用年数は、ユーザーの懸念事項になっている。ただし、年月を重ねるにつれて、SSDの耐用年数は飛躍的に延びている。実際、SSDを実装したシステムをオンラインで保持する場合、そのシステムよりもSSDの寿命の方が長くなるのが一般的だ。2TBから16TBのSSDが提供されるようになっている状況で、10年前に購入した128GBのSSDに保守コストとサポートコストを支払い続ける価値はない。同様に、SSDのパフォーマンスも過去のSSDが5年もたたずに時代遅れになるほどのスピードで向上し続けている。
終わることのない無料交換プログラムは、ベンダーにとって保証された収益源のようなものだ。ベンダーは、保証付きのアップグレードポリシーで顧客を囲い込み、3~5年間のサポート費用でそのコストを償却している。この仕組みにより、ベンダーは新しいシステムを顧客に提供できるようになっている。契約で合意済みの期間よりも前に不具合が発生してベンダーがSSDを交換する必要性に迫られない限り、その契約から収益を上げることができるのだ。
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