Chromebookの概念を変えるか
徹底レビュー: Androidアプリも使える「Chromebook Plus」の出来は“ほぼ完璧”、残念な点は?(3/3 ページ)
パフォーマンス
Chromebook Plusは明らかに、処理能力よりもデザインや操作性、快適さを重視している。そのことは、Chromebook Plusを構成するARMベースのプロセッサ「OP1」、4GBのRAM、32GBのeMMCストレージデバイスといった要素に現れている。
一部の方は、Chromebook Plusで使われているのがARMベースのプロセッサと聞いて興味が薄れてしまうだろうが、実際のところChromebook Plusのパフォーマンスは注目に値する。Chromebook Plusは、基本的なWebサーフィンや文書作成をサクサクとできる。GoogleのWebブラウザ「Chrome」でアクティブなタブを10個開いても動作が遅くなることはなかった。動画再生も難なく処理でき、バックグラウンドで2つの高精細動画をストリーミングしても遅延は生じなかった。
もちろん負荷の高い処理向けに設計されているわけではないので、高度なコンピューティング能力が必要なスプレッドシートの計算や4K(3840×2160ピクセル)解像度の動画編集などでの活躍は期待しないでほしい。優れたパフォーマンスを求めるならば、プロセッサの強力なクライアントPCを使用した方がよいが、基本的なコンピューティング用途であればChromebook Plusは最適な選択肢だ。
大きな弱点の1つは、内蔵ストレージデバイスの容量が少なく、32GBしかないことだ。Chrome OSの機能は元来、クラウドに大きく依存しているため、ストレージ容量が少なくても大して問題を感じることがなかった。だがAndroidアプリを利用できるようになったことで、ソフトウェアだけでなくメディアもローカルに保存する必要が生まれ、内蔵ストレージ容量不足を許容できなくなっている。
Chromebook Plusはハイスペックではないが、同じ重量クラスのノートPCと比べて高いパフォーマンスを発揮する。
レイ
本稿のレビューに使用したChromebook Plusの仕様は以下の通り。
- OS: Chrome OS
- ディスプレイ: 12.3型2400×1600ピクセル(アスペクト比3:2)タッチパネルディスプレイ
- プロセッサ: OP1(ARMベース)
- RAM容量: 4GB
- ストレージ容量: 32GB(eMMCストレージデバイス。microSDにより拡張可能)
- Bluetooth: Bluetooth 4.0
- 無線LAN: IEEE 802.11ac
- 寸法:約280(幅)×約221(高さ)×約14(厚さ)ミリ
- 重量:約1.08キロ
- 価格:450ドル
Chrome OSとAndroid
Chromebookは、そのOSであるChrome OS抜きには語れない。Chrome OSはとても軽量で、Chromebook Plusがこの仕様で高パフォーマンスを発揮するのに一役買っている。またAndroid向けアプリが利用可能になったことで、Chrome OSの魅力はさらに増した。豊富なAndroidアプリによって、Chrome OSの在り方は明らかに変わることとなった。ソフトウェアの選択肢が大幅に拡大し、幾つかの点では従来のOSとは段違いの利便性が得られるようになった。例えばInstagramの同名アプリの場合、スマートフォンを使用しなくてもChromebook Plusで簡単に写真を撮影して投稿できる。
Chrome OSのβ版では、エンドユーザーから特定のプログラムで問題が発生しているという報告があったが、TechTargetがレビューしたときにはそのような問題に遭遇することはなかった。Adobe Systemsの「Photoshop」から、インテリジェントシステムズ/任天堂の「ファイアーエムブレム ヒーローズ」のような有名ゲームまで、実行中に問題が発生したアプリはなかった。
バッテリー持続時間
Chromebook Plusで長時間作業することはないだろうが、バッテリー持続時間は非常に長い。Chromebook PlusはChrome OSを搭載しているものの、残念ながらTechTargetが普段利用しているバッテリー持続時間のベンチマークは実行できなかった。そのため動画を連続再生してバッテリーをテストしたところ、5時間52分という称賛に値する結果が得られた。負荷の低い用途であれば、1回の充電で1日中使用できるだろう。実際、TechTargetでは、8時間連続してChromebook Plusを使用できた。長持ちのバッテリーと急速充電機能のおかげで、Chromebook Plusは出先に持っていくのにぴったりな相棒PCといえる。
Chromebook Plusは非常に軽量でシンプルな操作性を備えており、単に負荷の掛からない作業に使用するノートPCを求めている人にはうってつけだ。組み込みスタイラスペンはありがたい付属機能であり、このスタイラスによってChromebook Plusがニッチ市場を埋めるデバイスになっていることは間違いない。楽しいし、使い心地は言うことなしだ。
幾つか短所があるのを除けば、Chromebook Plusは非常に洗練された操作性を実現している。コンパクトでシンプルなデザインは、出先に持っていくのに最適だ。持ち運びやすさは、長時間使えるバッテリーによってさらに有用性を高めている。ディスプレイは見事な色の鮮やかさと明るさで、息をのむほどだ。プロセッサはARMベースだが、動作が不安定にならずにマルチタスクができるのには驚いた。またChrome OSでAndroidアプリが利用できるようになり、これまでのChrome OSよりも幅広い用途で使えるようになっている。
充実したコンピューティングの利便性が提供されるようになったことで、欠点が気になるようにもなった。1つは内蔵ストレージが少ないこと。ソフトウェアの選択肢が広がり、ストレージ不足が許容できなくなってきた。もう1つは、製品全体の質の高さに、キーボードとタッチパッドの両方の質が釣り合っていないことだ。実用的なのは間違いないが、満足いくような快適さはない。
欠点があるものの、Chromebook Plusの全体的な魅力はほとんど損なわれていない。既に述べたように、Chromebook Plusは単なる高性能なChromebookではなく、高性能なノートPCと呼べる製品だからだ。
長所
- 豪華なディスプレイ
- 応答性の高い組み込みスタイラスペン
- 洗練された魅力的なデザイン
- 長時間使えるバッテリー
短所
- キーボードの打鍵感が弱い
- 内蔵ストレージが少ない
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