Gartnerが伝授、「2020年ITトレンド」の攻略法
2020年には“コミュニケーション苦手な情シス”は生き残れなくなる?(2/2 ページ)
得難いソフトスキル
コミュニケーションスキルやプランニングスキルといったソフトスキルは評価が難しく、現在のITスタッフには欠けている可能性が高い。Gartnerはソフトスキルの中でも、コラボレーションスキルとプロジェクト管理スキルを特に重視している。
「現在はスキルのギャップがある。足りないのは技術的なスキルではなく、人間とプロセスに関するスキル、つまりソフトスキルだ」とブルックス氏は説明する。このITトレンドに対処するには、人材採用とトレーニングの方法を変える必要がある。そうしないと古い世代が引退した後、ビジネス基盤を支える人材がいなくなってしまう。
アプリケーションが古くなって、誰もサポート方法や移行方法を知らないという状況に陥らないように、IT部門は人員とシステムのライフサイクル管理を併せて考えていかなければならないと、ルーゴカーナフェル氏は指摘する。
1人作業とグループ共同作業のどちらにおいても「ソフトスキルと技術的スキルの両方が必要だ」とルーゴカーナフェル氏は言う。例えば複数の関係者が、互いのニーズを共有しながら共同でツールを評価すれば、さまざまな部署が利用する標準基盤としてそのツールを定め、複雑さをなくすことができる。同氏は、ツールの機能に関する情報を広く共有するために、ロードショー(巡回宣伝)型のアプローチも活用しているという。
ツールのスマート化によるIT業務のスマート化
2020年のIT運用技術はスマート化がますます進み、複数のソースから情報を集めて状況の変化に対処できるようになる。
現在の自動化は、IT担当者が命令したことを繰り返し確実に実行するだけだ。IT担当者は、ログや監視情報など少量の運用データを分析して命令事項を決定している。2020年には、ITツールが運用データに解析アルゴリズムを適用して、改善の決定を支援するようになるとコルビル氏は話す。
データ活用というと「ビッグデータ」といったトレンドに目が行きがちだ。だが余計なことを考える必要はなく、重要なデータはまさに今データセンターにあるとコルビル氏は言う。人工知能(AI)技術が、システムの性能や機能、使用率などの要因に基づいて自動化システムを制御できるようになる。例えば前の週の稼働状況に応じて、ツールが自動的にシステムを修復することが可能になる。
信頼を勝ち取る
IT部門は、予算と経営陣の評価にも注意を払う必要がある。経営陣がIT部門の業務に関心を持たず、IT部門の方でも自らの仕事について経営陣に伝える努力を怠れば、予算はすぐに削られてしまうとブルック氏は警告する。
全てのIT部門が2020年以降、あらゆるITトレンドに対処する必要があるわけではなく、また、全ての変化を一度に実現する必要があるわけでもない。まずはアプリケーションを検証し、迅速に構築すべきものと、時間をかけて進めるべきものを見極めたい。ただし2020年になるまでには、IT予算の半分を経営課題の解決に充てなければならない。そうしないと、その予算は業務部門に奪われ、彼らが作ったひどいシステムを渡されて「これをサポートしてくれ」といわれる羽目に陥る、とコルビル氏は語る。
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