テープやHDDとどう併用するか
データ保護にクラウド導入、納得感ある選択へ4つの質問(2/2 ページ)
3.どこに復旧するのか
ここまでの2つの質問により、自社の環境で稼働する運用サーバとローカルの復旧機能を備えたハイブリッドなデータ保護アーキテクチャが用意できたであろう。ローカルの復旧機能は、ワークロードのダウンタイムとクラウドサービスに作成するリモートコピーの数を最小限に抑えることを目的としている。ただし、それぞれの質問では、復旧先がオンプレミスであると仮定していることに留意されたい。
DRaaS(災害復旧サービス)でよい場合になぜBaaSを使用するのか疑問に思う企業も少なくない。そして、そのような企業は、クラウドに予備データがあるなら、オンプレミスのサーバにデータを復元するのではなく、クラウドにあるデータを使用すれば良いのではないかと主張している。だが、残念ながら、それはデータの転送方法とクラウドサービスにおける保存方法によって変わってくる。
データバックアップテクノロジーは、複数の過去バージョンを最も効率的に保持するためにデータチャンクを変換する傾向がある。このため、もう一度データを使用できるようにするには、そのデータを“変換解除”(復元)する必要があるが、多くのクラウドフレームワークではその処理を行うのは容易でない。一方、他のテクノロジーではデータが複製される。つまり、データは比較的変化の少ないやり方で保持されることになり、簡単に起動したり、クラウドで利用したりすることができる。
4.運用システムをクラウドに移行するのか
運用システムがクラウドサービスに移行するとあらゆる物事が変化する。だが、驚くことに、企業のデータ保護戦略の選択肢はあまり変わらない。
クラウドホスト環境で仮想マシンを運用する場合、サーバのバックアップは、企業の環境にある物理PCやVMをバックアップするのと同じくらい厳密な対応が必要になる。他のホストしているVMとともに、仮想化したバックアップ用サーバを運用するかもしれない。その場合、同じホスト環境にあるクラウドストレージ(質問1)を検討するか、別のクラウドプロバイダーを利用して、メインのプロバイダーで大きな問題が発生した場合にもデータを確実に存続させられる方法を検討すると良いだろう。さらに、“逆方向のハイブリッド”を実行して、クラウドでホストしているデータを自社設備に複製して、データを保証および保護することも可能だ。
その他にも、バックアップサービス(質問2のBaaS)は、物理サーバや仮想オンプレミスサーバを保護するときと同じやり方でホストしているVMのデータを保護しながら、ネットワーク外にデータを保存することで自社設備へのデータ復旧も可能になるだろう。要するに、ホストしているVMには、オンプレミスサーバと同じ非常に重要なクラウドの選択肢があるということだ。
全ての要素が盛り込まれたクラウドベースのサービスを使用する場合、そのようなプラットフォームは従来のバックアップベンダーやバックアップサービスが持つ保護機能をあまり多く提供していないため、企業のデータ保護戦略は大きく変わるだろう。このようなサービスには、Microsoftの「Office 365」やSalesforce.comの「Salesforce」などがある。ただし、そのようなSaaS製品の大半では、データのバックアップがサービスの一環として行われない点に注意してほしい。バックアップ作業が難しくても、自社で行わなければならない。
本稿では、復旧に関して見られるさまざまな結果と問題についての4つの簡単な質問を紹介した。これらの質問が決定的な答えを導くことはないかもしれないが、チームの議論に新しい刺激をもたらすはずだ。
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