必要なのは“価値提案の再設計”
「デジタル変革推進派」がきっと聞かれる4つの質問と納得の回答例(2/2 ページ)
3. 業務デジタル化の時代に各企業の実力が表れるポイントとは?
CIOは、デジタル変革のための技術的な基盤を構築する必要がある。その主要なコンポーネントとしては、効率的で信頼性の高いトランザクション処理を実施できる安定した運用基盤、再利用可能なデータとテクノロジーコンポーネント(データを利用するための仕組み)を配備したデジタルサービス、そしてデジタルリンケージ(運用基盤とデジタルサービスとの間のデータ転送を可能にする仕組み)の3点があると、ロス氏は語る。
4. 今後の自社事業をどのように構築する?
ロス氏はさらに続けて、次のように語る。デジタル経済以前の時代の大企業は、効率の向上を目標として、ビジネスアーキテクチャ(事業構造)を構築したものだった。一方、製品ラインの統合と、各顧客に提示する自社のイメージにブレがないことを重視する今日のデジタル経済では、企業はスピードと生産ライン統合のための事業構造にする必要がある。またロス氏は企業に対して、各事業部門の責任者(サービスオーナー)、言い換えると「ミニCEO(最高経営責任者)、CEO候補」を任命することも提案している。厳格な階層的組織構造を取り払い、個々のデジタルサービスを成長させ開発する役目を果たす人物だ。サービスオーナーであれば、さまざまなサービスを組み合わせて、顧客に向けた新しいサービスを生み出すこともできるだろう。
デジタル変革を進める当事者は、アーキテクチャの問題に向き合うのは特に困難だと感じることがある。既存のものとは異なる組織構造が必要になるからだ。
「この4番目の意思決定こそ、デジタル変革が、世の人の多くが考えるよりも困難で、予測を大幅に上回るほど時間がかかる作業である理由となっている」とロス氏は講演を締めくくった。
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