認定資格制度や社員同士の教育も
Cisco、GE、Microsoftの「IoT向け技術トレーニング」はここまでやっている(2/3 ページ)
GE Digitalの例に見るIoTトレーニングの表裏
General Electric(以下、GE)のデジタル化担当部門GE Digitalで、デジタル化による教育改革チームを率いるアン・ジョンストン氏は、同社の航空機部門GE Aviationでトレーニングを4年間担当した実績を持つ。ただし、「現在のプロジェクトでは、自身のトレーニングに対するアプローチを見直さなければならなかった」と同氏は語る。
ジョンストン氏によれば、産業界では、製品の製造ペースは、生産ラインに乗った時点から安定させるのが普通だという。従来の産業界では、製造と人材のトレーニングについて、19世紀末から続く古いやり方をその都度進化させてきた。ところが、工場のフロアでさえソフトウェアが重要な役割を果たす時代に突入したことで、産業界は、これまでとは異なるアプローチを必要としている。「ソフトウェアを多用する環境を継続的に改善するためには、コードの質を高いレベルで維持し、開発作業の安全確保やテストの自動化も必要だ。それらを進めるための継続的な教育も必要になった」と、ジョンストン氏は話す。
「一口に機械を使う作業と言っても、金属加工とソフトウェア開発とでは、性質が全く違う。あらゆる製品にソフトウェアが導入されている今日、製品の開発から市場投入までのスピードが上がり、長期間を費やした段階的な開発も可能になった」(ジョンストン氏)
GE Digital独自の“教育戦略”とは
継続的な開発には、継続的な教育が必要だ。GE Digitalは、GEのIoTシステムである「Predix」の最適化トレーニングをはじめ、多様なトレーニングを社内外に提供することで、このニーズに応えている。GE Digitalの全社員2万6000人は、各種テクノロジーやソフトウェア開発、解析など、より細分化したコースを受講可能だ。
ジョンストン氏によれば、GEは原則として、主要部門を横断する形でトレーニングを提供しているという。同氏は、「現在のGEは、基本的にあらゆる製品にデジタル技術を組み込んでいる。そのため、社員に向けた継続的なトレーニングは不可欠だ。その全容からは、IoTを中心に据えた構想がうっすらと見えるだろう。『各ソフトウェアがIoT環境でどのように機能するか』という観点を、あらゆるトレーニングに盛り込んだためだ」と話す。
GE Digitalは、それぞれの社員が蓄積してきた専門知識も活用しているという。ジョンストン氏の試算によれば、教師として優れた資質を持つ社員が全体の半数を占めた場合、社内で気軽にアクセスできる、“特定分野の専門家(SME)”(注)が数千人いることになる。ここ数年、GEは、社員同士で教え合う能力の育成に本腰を入れて取り組んでいるという。
※注:内容領域専門家(Subject Matter Expert)の略
「SMEと認定した社員には、5分から8分程度のチュートリアルビデオを作ってもらっている。あるグループに新しいスキルを習得させた後、そのグループのメンバーを講師として、別の社員にスキルを伝えていく、という方針を採っている」とジョンストン氏は説明する。
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