「Surface Hub」「Jamboard」参入で市場が活性化
「デジタルホワイトボード」が突如として“要注目製品”となったこれだけの理由(2/2 ページ)
課題も浮上
新しい製品には難点もある。デジタルホワイトボードは安いものでも5000ドル程度、高いものでは84型ディスプレイモデルのSurface Hubが約2万ドルと、総じて高価だ。そのため、上長から複数台の購入承認を得るのは往々にして難しい。リセラーからすると、大半のハードウェアと同様に利幅は薄く、GoogleのクライアントOS「Chrome OS」搭載のノート型デバイス「Chromebook」と同程度だと、SADA Systemsのパースギアン氏は指摘する。
共同作業をするチームにとっては、デジタルホワイトボード自体にも問題がある。現在、デジタルホワイトボードと連携する製品はさほど多くない。社内でグループウェアの「Office 365」とG Suiteを併用している場合、両者の情報共有は難しいだろう。
リセラーにとって厄介なのは、営業を掛ける相手を判断しなければならないことだ。ユーザー組織の保守的なITマネジャーは、デジタルホワイトボードシステムは必要ないと考える可能性がある。一般的にリセラーは、他の潜在購入者(マーケティングチームやオーディオビジュアルマネジャーなど)には、つてがない。デジタルホワイトボードを売るには、こうした組織や担当者と関係を築かなければならない。
魅力的なビジネス機会
それでもリセラーは、デジタルホワイトボードを売り込むことで恩恵を受けることができる。継続的な収入源になるからだ。例えばGoogleは、Jamboardのユーザー組織に年間600ドルの管理およびサポート料金を請求している。一方CiscoのSpark Boardを利用する顧客は、本体価格とは別に、月額199ドルのサブスクリプション料金を支払う必要がある。この製品に関連するクラウドサービス、ソフトウェア更新、ヘルプデスクの対価だ。
デジタルホワイトボードのベンダーは、パートナーを含むサードパーティーに対してAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を利用できるようにしている。サードパーティーはAPIを使って、さまざまな製品/サービスと連携させたり、さらにはカスタムアプリケーションを開発したりできる。
このエコシステムはまだ初期の段階にあるが、長期的にはスマートフォンに見られるように、さまざまなアプリケーションが開発されていくと考えられる。例えばデジタルマーケティングの代理店がデジタルホワイトボードを使い、企業のニュースレターや月刊広報誌の制作プロセスを自動化できる仕組みが登場する可能性がある。
これまでデジタルホワイトボード市場は限られていたが、大手ベンダーの新ツールの登場が、その環境を変える可能性がある。リセラーが成功を収めるには、デジタルホワイトボードでできること、できないことを把握し、適切に計画を立てる必要がある。
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