海外出張、動画が鬼門
業務用スマートフォンで「パケ死」、悪夢を避けるために管理者ができる予防策
業務用スマートフォンを支給する企業が増えつつある。だが、料金プランを適切に管理していないと、思わぬ高額請求に面食らうこともあるかもしれない。通信料金を管理する担当者向けの予防策を紹介する。
従業員の携帯電話やタブレットのために企業が負担する通信料金は、推測に頼るしかなくなってきた。
驚くような請求が来るのも日常茶飯事になった。通信料金管理担当者は、これらの驚くほどの請求を「ビルショック」(訳注:いわゆる「パケ死」)と読んでいる。なぜなら、ずばり文字通り(bill shock)だからだ。企業はビルショックを被ると、この請求額についてすぐに議論し、この予想外の料金を今後削減するための建設的な方法をなんとかして考え出さなければならなくなる。
そこで、これらの予想外の請求やデータ量の超過をどのようにすれば防げるだろうか。ビルショックを防ぐ方法を見つけるには、まず、どういういきさつでこのような事態になっているかを理解する必要がある。問題の根本はどこにあるのか、また、現在のモノのインターネット(IoT)技術から得られる教訓をどう生かせばこれらの問題を解決できるかを紹介する。
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ビルショックの3つの原因
従業員の業務用モバイル端末が予想外の請求額を計上し得る、最も一般的なケースを3つ紹介する。
1.海外出張
多くの企業にとって従業員の出張はビジネス上不可欠だ。しかし、国境をまたぐとなると、標準的な国内の料金プラン(無制限プランでさえ)には制限が課せられる可能性がある。そのため、企業の(アメリカを拠点として働く)海外販売統括者が中国への出張に出発する場合に、料金プランを海外向けプランにアップグレードしていなければ、この統括者のために多額のモバイル使用料が請求される。国際ローミングは高額になり得るため、海外出張の直前に料金プランをアップグレードするのが実用的な方法だ。しかし、料金プラン切り替えの責務が従業員に課せられると、出発前にしばしば料金プランの変更を忘れてしまい、結果的に海外におけるデータ通信量や国際ローミングの費用が高くついてしまう。
2.動画のストリーミング
技術の進歩によって、個人の生活とビジネス活動の垣根がますます曖昧になってきていることはもはや驚くことではない。モバイルデバイスでも同様だといえるだろう。場合によっては、企業は業務用のスマートフォンを従業員に支給するだろうが、スマートフォンを支給された従業員の中には、そのスマートフォンを個人利用したいと考える人もいるだろう。映画をストリーミングで再生するにせよ、動画共有サービス「YouTube」を視聴するにせよ、その他の形式のメディアをダウンロードするにせよ、この従業員は支給されたスマートフォンを個人的な娯楽のために使用しており、業務に関係のないデータ請求を生み出している。
3.支給したデバイスの不使用
使われないデバイスは企業にとって共通の課題である。従業員がモバイルデバイスを利用するからと企業は毎月、料金を支払っている。にもかかわらず、デバイスを支給された従業員はデバイスを机の引き出しにしまい、その存在を完全に忘れていることがある。さらに問題を複雑にしているのが、従業員が業務用に支給されたモバイルデバイスをIT部門に返却せずに退職するケースだ。こうなると、デバイスに法人向けプランで料金を毎月支払い続けていることに企業の誰も気付かないまま、不必要な費用を負担し続けることになる。
先を見越して余分な請求を減らす方法
企業は通信料金を管理するに当たって予防策を取ることが重要だ。予防の鍵は自動化にある。IoTプラットフォームの革新から学んできた過去10年分の教訓は、通信料金管理の参考になる。世界中の企業が何百万ものIoTデバイスを管理するために利用している自動化技術を利用するために、ユーザー企業はモバイルサービスプロバイダーに自動モビリティ管理(AMM)ソフトウェアプラットフォームの提供を要求できる。
AMMプラットフォームを用いると、電気通信料金の管理を、企業の担当者の管理下に戻せる。数クリックだけで、企業は自動化された業務上の規則を設定・実施できるし、その結果、次回の通信費用請求がとんでもない額にならずに済む。多くの企業が、既にこの方法を活用して従業員のモバイルデバイス管理を実施しており、この管理方法でROI(投資利益率)を実現している。
自動化の基本はリアルタイムな“見える化”にある。業務用スマートフォンが実際にどのように使用されているかを即座に見られると、企業は情報を把握した上での判断ができる。従業員がデータ量の上限に注意を払っていない様子や、どのデバイスが利用されなくなるかを見える化できることは、より良いモビリティ管理において極めて重要だ。
では、自動化すればどのようなことができるのだろうか。自動化の力をいくつか紹介する。
出張計画の追加
海外販売統括者が中国へ出張する場合に、出張当事者に料金プラン切り替えの負担をかけることなくモバイルフォンのプランを海外出張用のプランに自動的にアップグレードできる。本国へ戻ると、モバイルヘルプデスクにわざわざ電話をかけなくても、出張用のプランが自動的に解除される。
料金プランの変更
法人契約端末内で割り当てデータ量のやりとりを可能とするプール型プランを利用している従業員が、利用可能な割り当てデータ量の上限に達した場合に、システムが自動的に警告を発したり、異なる料金プランに切り替えたりすることが可能となり、余分な請求を免れる。
不使用スマートフォンの回線停止
モバイルアプリ開発チームが、たまにしか利用しないデバイスをたくさん持っている場合、必要に応じて自動でモバイル回線を停止したり、再開したりすることが可能で、利用しない月の費用を支払わなくて済む。
退職した従業員のデバイスの停止
従業員が退職した場合はどうなるのだろうか。モビリティ管理プラットフォームによって、従業員がオフィスにいる最終日にスマートフォンを自動的に停止可能にできるはずだ。
企業がこの種の自動化機能を組み込んだプラットフォームを利用すれば、コストを削減できるだけでなく、モバイルサービスやデバイスを手動で追跡・管理しなければならないという悩みから解放される。
長い間、企業には先を見越してモビリティサービスや料金プランを管理するのに必要な見える化の方法や管理方法がなかった。しかし、今ではその状況は変わり、自動モビリティ管理の登場で、今日の企業はスマートフォンの月額請求額を見積もるために必要なツールを得ただろう。
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