攻撃を受けやすそうなデバイスのデータを守る
エンドポイントを守る「NAC」「DLP」入門、重要データを保護する定番ツールとは
企業のエンドポイントでデータが失われないよう、ネットワークアクセス制御(NAC)、データ損失防止(DLP)、データの完全消去の各ツールを使ってデータのセキュリティを確保する方法について考える。
デバイスが多岐にわたること、企業ネットワークには多様なユーザーが接続してくることを合わせて考えると、エンドポイントのセキュリティを完全に確保するのは事実上不可能といえる。ただし、攻撃を受けやすいデバイスや、既に侵害を受けているデバイスからネットワークを保護すると同時に、エンドポイントで保持されるデータの保護に役立つテクノロジーは幾つか存在する。本稿では、エンドポイントのセキュリティを確保し、デバイスによって企業データが危険にさらされるのを防ぐために、ネットワークアクセス制御(NAC)、データ損失防止(DLP)、データの完全消去がどのように役立つかについての技術的なヒントを提供する。
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NACとは
NACとはアドミッションコントロール向けの主要テクノロジーで、ユーザーとユーザーが使用するデバイスの全体的なセキュリティ状態をベースにする。アドミッション前にセキュリティポリシーをチェックし、ポリシーに準拠しないデバイスに自動修正措置を施すことで、各エンドポイントが最低限のコンプライアンスを満たすようになってからネットワークへの接続を許可する。これにより、エンドポイントをマルウェアによる攻撃から保護できるだけでなく、残りのネットワークが危険にさらされるのを防ぐことができる。NACはバックエンドデータストア(LDAP、RSA、Active Directoryなど)のユーザーやデバイスのプロファイルを利用できる。そうすることで、ルーター、スイッチ、ファイアウォールが連動して、ネットワークへの接続と適切なアクセスの割り当てを試みるユーザーやデバイスを判断できる。また、ネットワークとデバイスの動作についての知識を共有できるセキュリティコントロールを使って、優れた縦深防御も提供する。
NAC製品は、さまざまな質問を投げかけることによって、エンドポイントのセキュリティシステムの状態に関する非常に詳しい情報を提供する。例えば、「必要なパッチは全て適用されているか」「ハードドライブの暗号化は有効になっているか」「ホストベースのファイアウォールは実行されているか」「どのポートが開いているか」といった質問を問いかける。こうした質問に答えながら、ネットワークの各セッションの進行中に状況に応じて保護を提供する。NACをモバイルデバイス管理テクノロジーと統合して、モバイルデバイスのセキュリティの状態もチェックできるようにする場合は、ネットワークに接続する可能性がある特殊装置(POSシステム、キオスク端末、監視制御システム、情報収集システムなど)のサポートも重要になる。
DLPによるエンドポイントのセキュリティ保護
NACがエンドポイントのコンプライアンスを確保し、リソースへのアクセスを制御するのに対し、DLPテクノロジーは、ユーザーがエンドポイントのデータを許可なくコピー、共有するのを防ぐ。ユーザーが不注意で行う場合も、悪意を持って意図的に行われる場合も阻止できる。DLPツールはユーザーやデバイスがダウンロード、コピー、印刷、共有、転送を試みるデータを、詳細なコンテンツフィルターを使って調査、制御することで、未承認の使用を防ぎ、重要なデータがネットワークから流出するのを防ぐ。このツールは、疑いのあるデータ転送(大量のアップロードやダウンロード、不自然なログイン回数など)が開始された直後に自動的にユーザーアカウントを無効にしたり、デバイスを切り離せるようにしたりして、リアルタイムのデータ保護を提供する。
ツールは、スタンドアロンのものもクラウドベースのものもあり、既存のエンドポイントセキュリティシステムへも統合できる。DLPをモバイルデバイスに拡張する場合は、企業とユーザーのどちらの所有物かにかかわらず、ある種のモバイルデバイス管理製品が通常必要になる。このような場合の多くは、モバイルデバイス上のデータを常時暗号化する必要がある。
データの完全消去ポリシーは必須
当然ながら、暗号化は全てのエンドポイントで行う必要がある。だが、機密度の低いデータは暗号化しない方が適切な場合もある。ネットワークエンドポイントの交換は頻繁に行われるわけではないので、データを保持できるデバイスでは全て、データの完全消去ポリシーを使ってエンドポイントのセキュリティを確保する必要がある。エンドポイントに接続されるドライブやフラッシュストレージの再割り当てを行う場合や使用を中止する場合、そこに格納されている全ての電子データを完全に消去して正しくサニタイズすることが重要になる。標準のファイル削除コマンドは、データへのポインターを削除するだけだ。つまり、一般的なソフトウェアツールを使って少し作業すれば実際のデータを復元できる。
消し忘れた機密情報のコピーを保持しているエンドポイントの数を減らせば、企業データの漏えいや開示の危険にさらされる恐れは少なくなる。データの完全消去をNACテクノロジーやDLPテクノロジーと組み合わせることで、エンドポイントと、エンドポイントで格納または処理されるデータのセキュリティを確保する取り組み全体が大幅に強化される。
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