AMI(高度メーターインフラ)を活用
スマートグリッド実現の鍵は無線通信、「IEEE 802.11s」が示す可能性(2/2 ページ)
スマートグリッドへのIEEE 802.11sの影響
スマートグリッド環境は、公益事業が全世界でつながりを拡大する素晴らしい機会を提供している。現在インターネットに接続しているのが、世界人口の50%にすぎないことを考えると、なおさらだろう。だが、スマートグリッドは、各種電気設備とアプリケーションをサポートするテクノロジーが必要だという課題を抱えている。ここで役に立つのがIEEE 802.11sだ。IEEE 802.11sを使用すると、グローバルな公益事業市場にコンバージェンスの原則を適用することが可能になる。
スマートグリッドインフラネットワークのバックボーンとしてIEEE 802.11sを使用すると、公益事業はさまざまなメリットを得られるだろう。なお、IEEE 802.11sは、Wi-Fiを中心としたワイヤレスメッシュといわれることが多い。IEEE 802.11sは、4G、Zigbee、BPLよりもデータ転送速度が速いアプリケーションで使用できる。ハードウェアの構成とバックホールの機能にもよるが、600Mbpsまで対応可能で、WVoIP(Wireless Voice over IP)やビデオ会議といった高帯域幅のアプリケーションをサポートすることができる。IEEE 802.11sがもたらすメリットは、スループットが高くなって、待ち時間が短くなることだけではない。より大きなエリアに対応できるように拡張することも可能になる。AMIシステムの中で最も広い範囲の資産を監視できるのは、IEEE 802.11sベースのシステムだろう。
この最たる例は、地理的に大規模なホットスポットを作成することでWi-FiベースのワイヤレスWAN網を使用し、高度な電力計測のハードウェアとソフトウェアを提供できる現在のスマートグリッドAMIテクノロジーだ。このようなシステムを使用すると、公益事業固有の情報は、Wi-Fiベースのスマートグリッドを活用して、顧客との間でリアルタイムに配信および収集できるようになる。また、顧客のデジタルデバイスを使用して同じワイヤレスメッシュネットワークにアクセスし、顧客にデータを送り返すこともできる。市場でIoTと各種コンシューマーベースのWi-Fiホームオートメーション製品が急増していることを考えると、これは非常に重要なポイントになる。
ワイヤレスの未来
2020年までに、インターネットに接続するモバイルデバイスの総台数は120億に倍増し、コネクテッドデバイスの台数は240億を超えると予想されている。この状況が現実のものになると仮定して、既存の電力インフラへの最小限の支出でIoTに対応したあらゆるデバイスが同じWi-Fiネットワークで相互に通信できることを想像してみてほしい。
数十億ドル規模の革新的なコネクテッドプロダクト市場は、無限の可能性を秘めている。そして、その機会は、世界中の個人、コミュニティー、企業に等しく与えられている。IEEE 802.11sなどのWi-Fiを中心としたスマートグリッド戦略を利用することで、公益事業とその顧客は、より協調的で効率的なエネルギー管理とより良い明日が約束された未来の土台を築くことができるだろう。そして、突き詰めると、新興市場に所属してインターネットへの接続というメリットが得られないコミュニティーにとって、公益企業は通信の世話役となり、インターネットに接続する権利がない状態に対処して、新たなデジタル市民の先導役となり得るかもしれない。
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