ブロック、ファイル、オブジェクトの機能を併せ持つ
統合ストレージ製品ベンダー比較 Dell EMC、Hitachi、HPE、IBM、NetAppの特徴は(3/3 ページ)
HPE
同社には、3PARとNimble Storageという2つのブランドがある。同社のクラウドストレージソフトウェア「HPE Cloud Volumes」は、Nimble Storageシステムをはじめとする、複数のHPEストレージシステムで利用可能だ。サポートするクラウドサービスは、Amazon S3やMicrosoft Azureなど多数に及ぶ。接続はHPEのサービスを利用して行われるため、クラウドベンダーの利用料に加えて、HPEの月額利用料が発生する。
この製品を導入するメリットは、ストレージに直接接続するよりも接続がシンプルになることだ。ローカルデータセンターにあるブロック、ファイルストレージをクラウド上のオブジェクトストレージに簡単に接続できるようになる。HPE Cloud Volumesが媒介としての役割を果たし、設定の難しいブロックストレージボリューム、NFS、CIFSファイルストレージとクラウド上のオブジェクトストレージのマッピングを実現する。
IBM
IBMは「RESTful API」に基づく「IBM Cloud」という独自のクラウドストレージと、自社および他社クラウドに接続する機能の両方を提供している。これらを利用して、データセンターにあるIBMのブロック、ファイルストレージシステムをクラウドに接続できる。IBM独自のクラウドサービスやパブリッククラウドオプションを利用して、回復性や可用性を高められる。IBMのオーケストレーション(自動設定)サービスは、システムの稼働(ワークロード)と関連ストレージのプロビジョニング(リソース調整)、展開、保守、移行を簡略化する。データセンターからクラウド、クラウドから別のクラウド、クラウドからデータセンターといういずれの方向の移行にも対応している。
NetApp
同社の「StorageGRID Webscale」は、NetAppのオンサイトストレージとS3などのクラウドストレージとの間の統合を実現するソフトウェアだ。オンサイトのブロック、ファイルストレージ内のデータをクラウドにレプリケーションし、オンサイトデータセンターのハードウェアの回復性と可用性を強化する。
他社製のシステムと同様、StorageGRIDシステムは独立した製品だが、NetAppのエコシステム全体に統合されているため、同社のローカルストレージ製品と同様の機能を利用できる。オブジェクトストレージゲートウェイを通じてクラウドに接続されたブロック/ファイルストレージを使用して、オンサイトデータセンターのハードウェアで利用できるサービスを拡張することで、NetAppシステムはオンサイトストレージに冗長性と可用性を実現するための第3の階層を得ることができる。
どのベンダーもストレージを統合している
ブロック、ファイル、オブジェクト統合ストレージの基本は、この市場の製品全てで同じだ。オブジェクトゲートウェイが既存のストレージコントローラーに組み込まれている場合も、個別の製品として追加される場合も、システムが3種類のストレージの間で変換を行う。また、データをローカルのブロックストレージやファイルストレージシステムに保存するのに加えて、クラウドにオブジェクトとしても保存する。これにより、クラウドの長所であるコスト効率、柔軟性、冗長性、回復性が実現する。
ベンダーによって実装状況が異なる機能には、同期レプリケーションか非同期レプリケーションか、分散オブジェクトストレージでサポートしている地理的な拠点(サイト)数、ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージ間でのデータ移動用の移行ツール、自動階層制御ソフトウェアにおける重複排除の仕組みなどがある。幸い、多くのベンダーがオブジェクトストレージ機能を既存のブロック、ファイルストレージシステムに統合している。
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