Microsoft Graph APIで管理が容易に
Office 365のスマホ、タブレット利用が増加 管理についても考えよう
エンタープライズモビリティー管理(EMM)との連携で、モバイルデバイス向けOffice 365アプリケーションは以前より管理しやすくなった。Office 365のセキュリティを効果的に強化する戦略とは。
「Office 365」は多くのエンドユーザーにとって不可欠なビジネスツールだ。仕事にモバイルデバイスを使う従業員が増えるにつれ、Office 365のモバイル利用をIT部門が効果的に管理する重要性も一層増していく。
Microsoftの収益報告書によると、2017年10月時点でOffice 365の月間アクティブユーザー数は1億2000万を超えている。2016年時点ではOffice 365モバイルアプリのダウンロード数は3億4000万だった。ここから、非常に多くのユーザーがOffice 365のタスクの実行にモバイルデバイスを利用していることがうかがえる。こうした高い導入率を見ると、IT部門がモバイルのOffice 365の管理に頭をひねるのは当然といえる。
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Officeモバイルアプリの最近の変化
Microsoftはここ数年「Outlook」や「Outlook Groups」といった、Office 365と連携するモバイルデバイス用メッセージングアプリを幾つかリリースしている。Outlook Groupsは、モバイルデバイスでOffice 365の主要機能を利用できるようにするアプリだ。2017年4月時点では、Google「Android」とApple「iOS」のユーザーはOutlookモバイルアプリもインストールできた。
しかし2018年、MicrosoftはOutlook Groupsアプリと「Outlook Web App」(OWA)モバイルアプリの提供を終了し、モバイルでOffice 365を利用するユーザーに、ブラウザからのログインを推奨するようになった。こうした変更は「1つに統合されたモバイルアプリ」という、モバイル版Office 365に対してMicrosoftが抱く将来像を暗に示している。
こうした変更があるとしても、Office 365のモバイルエクスペリエンスは絶えず強化されている。Outlookの強化されたモバイルアーキテクチャでは、「Microsoft Exchange Online」のメールボックスが利用可能だ。
IT部門がEMMによってモバイルOffice 365を管理する方法
エンタープライズモビリティー管理(EMM)市場における幾つかの統合や最近の変更により、モバイル向けOffice 365は以前よりも管理しやすくなっている。その変更の1つが「Microsoft Graph API」だ。このAPIによりCitrix、BlackBerry、MobileIronなどのサードパーティー製EMMプラットフォームが、MicrosoftのEMMツール「Microsoft Intune」を通してOffice 365アプリにポリシーを適用できるようになる。
このAPIによってIT部門はアプリを安全に配布できるようになる。しかし使用するには、Intuneのライセンスが必要になる。またIntuneには高度な機能が備わっていないため、大企業ユーザーは拡張可能な管理オプションとセキュリティポリシーを他で探すことになる。
他にもBlackBerryの「BlackBerry Enterprise BRIDGE」という選択肢がある。BRIDGEを導入すると、iOSとAndroidのユーザーが「BlackBerry Work」などのBlackBerry製アプリからモバイル向けOffice 365にアクセスできるようになり、ユーザーは面倒なプロセスなしにOffice 365のタスクを実行できる。例えばメールの添付ファイルをBlackBerry Workを使って表示した後、「Microsoft Word」で直接開くことが可能だ。またBRIDGEもMicrosoftのGraph APIを利用しているが、Intuneに加えてBlackBerryの「BlackBerry Dynamics」コンテナと統合するため、強力なセキュリティが提供される。
IT部門がOffice 365にMFAを導入する方法
ユーザーがモバイルデバイスでビジネスの機密データにアクセスする際は、IT部門がコンテンツを安全に保つことがこれまで以上に重要になる。セキュリティを強化する最適な方法の1つとして、多要素認証(MFA)の導入がある。MFAは、パスワードと指紋認証など、ユーザーが複数のID証明を提供したときのみアクセスを許可する仕組みだ。
IT部門がOffice 365にMFAを導入する方法は3つある。まずOffice 365サブスクリプションを購入する。するとOffice 365アプリでMFAがサポートされる。Microsoftのアクセス管理ツール「Azure Active Directory」(AD)にも無償のMFAが付属する。Microsoftから「Azure AD Premium」や「Microsoft Enterprise Mobility + Security」のライセンスを購入する方法もある。これによりMFA機能である「Microsoft Azure Multi-Factor Authentication」を利用できる。
ユーザーエクスペリエンスを向上させるには、Office 365の信頼済みデバイスを記憶するという選択肢もある。これは一定の日数を過ぎたらユーザーに再認証を求める仕組みだ。しかしこれでセキュリティのリスクが解消されるわけではない。
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