デジタルトランスフォーメーション(DX)に不可欠
いまさら聞けない「機械学習」とは何か? 「AI」との関係は?(1/2 ページ)
機械学習をはじめとする人工知能(AI)技術が勢いを増している。こうした技術はIT投資の次の波になり、競争上の強みをもたらす可能性がある。
ITを活用した経済活動「デジタルエコノミー」の拡大に伴い、企業は全面的または部分的に、“ソフトウェア企業”としての自社の在り方を見直している。ここ数十年で、ITはビジネスの一部になった。ただしその役割は変化している。データと技術は、ビジネス戦略の中核要素になる。
ITでビジネスを変革する「デジタルトランスフォーメーション」(DX)は、単にデータを用いてビジネスを運用することではない。競争上の強みを得るために、データとITサービスを利用することだ。例えば業務効率を上げ、顧客を適切に理解し、新たな収益の流れにつながるデジタル製品やサービスを生み出すために、データを活用したりする。
DXに不可欠なのは、新たに登場した、変革につながるワークロード(システム)を導入することだ。こうしたワークロードには、ビジネスインテリジェンス(BI)をはじめとする分析用システムに加え、モノのインターネット(IoT)戦略の一環として企業のネットワークエッジ(末端)でデータを収集するシステムなどがある。
こうしたワークロードのカテゴリーは変化し、成長を続けるだろう。そうした中で機械学習をはじめとする人工知能(AI)技術が勢いを増している。そしてAI技術が、IT投資の次の波を引き起こす可能性がある。
包括的な「AI」、方法論としての「機械学習」
用語としての「AI」と「機械学習」の関係について整理しておこう。AIは、包括的かつ汎用(はんよう)的な用語で、ソフトウェアで人間の知能そのもの、またはその一部を再現する技術全般を指す。深層学習(ディープラーニング)をはじめとする機械学習は、こうしたソフトウェアによる知能を生み出すために使用する、具体的な方法論だ。
大まかに言えば機械学習は、データを基に何らかの結果を予測するアルゴリズムの作成を指す。顧客の購入履歴を調べて、その顧客が購入しそうな商品を薦めるアルゴリズムがその例だ。機械学習では、アルゴリズムそのものを記述するのではなく、データによる学習を通じてアルゴリズムのトレーニングをする。こうしたトレーニングには、通常は膨大な量のデータ処理と、データを格納したストレージへの高速なアクセスが必要になる。
企業や業界によってその違いはさまざまだが、機械学習では一般的に、使用するデータ量と作成するアルゴリズムの質との間に、直接的な相関関係がある。アルゴリズムを用いて収益を生み出す速度を上げ、収益の新たな流れを生み出そうとするならば、少しでも多くのデータを収集する必要がある。そうすれば作成するアルゴリズムの質も向上できる。その結果、早期導入によって競争上の大きな強みがもたらされる。
調査会社Enterprise Strategy Groupによる最近の調査では、機械学習をはじめとするAI技術に積極的な戦略を展開している企業の38%が、ビジネス上の重要な成果が短期間で目に見える形として表れるようになったと答えている。新技術に投資する企業にとってAI技術は、短期間で見返りを期待できる確率が高いといえる。
AI技術の優先度の高さは、ここ数年の雇用にも表れている。AI技術の専門知識に対する関心が非常に高く、求人情報検索サイトのGlassdoorは、データサイエンティストを3年連続で米国最高の仕事に認定している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー