デジタルトランスフォーメーション(DX)に不可欠
いまさら聞けない「機械学習」とは何か? 「AI」との関係は?(2/2 ページ)
AI技術の次のステップ
機械学習などのAI技術に投資する企業にとっての次のステップは、担当者のために適切なツールとインフラを用意することだ。ただし、ここには問題がある。
Enterprise Strategy Groupは、AI技術の戦略に詳しい意思決定者に、戦略の妨げになる要素を調査した。その答えはインフラだった。例えばAI技術のプロジェクトを積極的に展開している企業の44%が、上位3つの課題の1つとして、インフラのコストやインフラ機能の欠如を挙げた。インフラに十分な能力が備わっていないことが、大きな懸念になっているのだ。
AI技術に関する情報をまとめると、次のようになる。
- AI技術の活用戦略を進めている企業の38%は、ビジネスの重要な成果が短期間で目に見える形として表れることを期待している
- AI技術の活用戦略を進めている企業は、人材確保に大きな投資をしている
- AI技術のワークロード固有の性質が、特定の業界に競争上の大きな強みを提供する。適切なアルゴリズムは高いビジネス成果を生み出す。データ量が増えるほど、優れたアルゴリズムが生み出される
- AI技術の活用戦略を進めている企業の半分近く(44%)で、インフラが妨げになっている
4つ目のインフラの複雑性には、ITベンダーコミュニティーが迅速に対処することが見込まれる。計算速度を上げ、全ての処理を支える高性能で並列度の高いストレージを管理するために、GPU(画像処理プロセッサ)やFPGA(プログラム可能な集積回路)を使用すれば、こうした複雑さの一部は解消できる。
ITベンダーはインフラに関する懸念の解消に向けて、既に動き始めている。ほぼ全ての大手ストレージベンダーが、AI技術のワークロード用にレファレンスアーキテクチャを用意している。例えばNVIDIAと提携したPure Storageは最近、AI技術向けのインフラ製品を発表した。
AI技術のワークロードを使用してDXを追求するデータ駆動型企業は、すぐにインフラの課題に気付いて、その課題に対処し始めるようになる。AI技術に取り組み始めたばかりの企業は、インフラが戦略に及ぼす影響を理解することが重要だ。
インフラの構成は、どれくらい難しいのだろうか。パフォーマンスが成果物の品質にどの程度影響するのだろうか――。たとえ小規模な環境でも、こうした検討課題に対処するために、インフラの管理と構成の担当者を考えておくことが重要になる。
AI活用戦略を始めたら、従来のIT部門以外がハードウェアを管理することは珍しくなくなる。だが高給のデータサイエンティストにハードウェアの管理まで任せると、相当な時間を要し、かえってコストが高くつくこともある。AI技術のワークロードと、それによって生み出されるDX戦略は非常に重要で、企業は人件費にかなり投資することになる。成功の妨げになるインフラを、そのままにしておくわけにはいかない。
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