VoiceBaseとの提携で実現
Tableauが可視化する音声分析データ、全社横断で使うとビジネスはこう変わる
2019年3月に発表されたTableauとAI音声分析ベンダーのVoiceBaseの提携により、コンタクトセンター内外のユーザーが、音声分析データから簡単に洞察を引き出せるようになった。
人工知能(AI)を使った音声分析を手掛けるVoiceBaseがTableau Softwareと提携したことで、Tableauユーザーは、高度な音声分析データを可視化して活用できるようになった。両社は、TableauとVoiceBaseのコラボレーションにより、ユーザーはより簡単にデータ洞察を獲得できる他、音声分析のメリットをコンタクトセンター以外の業務にも生かせると述べている。
これまでにない洞察が得られる
調査会社Constellation Researchのアナリストであるダグ・ヘンシェン氏は、TableauにとってVoiceBaseが提供する音声分析機能を導入することは、競合する他のデータ分析ベンダーに対する差異化になると指摘する。
「VoiceBaseは、テキスト分析や感情分析に関連するニッチな機能を提供している。それは、BI(ビジネスインテリジェンス)やアナリティクスの主流ベンダーが自社で深く取り組む機能ではない」(ヘンシェン氏)
戦略コンサルティング企業AVOAで、CIO(最高情報責任者)向けの戦略助言サービスを担当するティム・クローフォード氏は、TableauとVoiceBaseの提携は、両社とそれぞれの顧客企業にとって利益になると考えている。
「この提携では、音声を単にテキストに起こすのではなく、有意義な形でデータに変換できる機能が非常に重要だ。この機能により、これまでは所要時間が膨大だったために不可能だった洞察の獲得が可能になる。音声データを可視化できるおかげだ」(クローフォード氏)
VoiceBaseはニューラルネットワークを使った独自のディープラーニングにより、音声からテキストへ変換する。それとともに機械学習モデルを実行し、音声コンテンツの中で重要なキーワードやトピックを浮かび上がらせる。想定される音声コンテンツは通話だが、ウェビナー、講演、会議の記録にこうした処理を適用することもできる。
微妙さや分かりにくさのために人間には定義できないようなイベントであっても、VoiceBaseのシステムは予測分析を利用して、ルールベースのアプローチで検知する。VoiceBaseの音声分析ソフトウェアは、感情、冗舌さ、沈黙率といったデータをユーザーに提供する他、ユーザーが追加した「担当者の適切なあいさつ」「マーケティング提案に対する言及」といった通話のカスタムカテゴリーに応じて、データの該当箇所を特定することもできる。
TableauとVoiceBaseの提携のきっかけは、VoiceBaseがTableau製品の拡張機能を開発し、ユーザーが通話を聞いて、インタラクティブなTableauダッシュボード内で音声分析データを直接可視化できるようにしたことだった。
ユーザーはTableau製品を使って、VoiceBaseデータと他の主要なデータソースを組み合わせることもできる。TableauとVoiceBaseは、ユーザーはダッシュボードを利用して、自社の発話データから洞察を引き出し、意思決定を改善できると述べている。
「VoiceBaseにより音声分析データを簡単に取り込めるようになったことで、Tableauユーザーは、これまで構造化されていなかった通話データから、行動につながる洞察をTableauダッシュボード内で導き出せる」。VoiceBaseの共同創業者で最高収益責任者を務めるジェイ・ブラゼンスキー氏は、こう語る。
「Tableauユーザーは、コンタクトセンター管理やコンプライアンス監視のために、通話データを分析できるようになった。そうすることで、マーケティングや営業、商品開発などの他部門も、顧客に関する豊富な洞察にアクセスできるようになる」(ブラゼンスキー氏)
音声分析データを広く活用できるように
ブラゼンスキー氏によると、TableauとVoiceBaseの提携の目標は、音声分析データをコンタクトセンターだけでなく、全社で活用できるようにすることにある。
「VoiceBaseの音声分析データは、オープンAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)として、構成可能かつ柔軟で、企業内の多くのユーザーが利用できる豊富な洞察を提供するように設計されている。われわれはTableauと組むことで、顧客のためにこのデータを、無限のユースケースと洞察を実現するシステム向けに提供できる」(ブラゼンスキー氏)
ブラゼンスキー氏は、音声分析データはこれまで「コールセンターに囲い込まれていた」との見方を示す。顧客は音声分析データをより良く活用し、TableauのBI製品と相関させたいと考えていると、同氏は語る。
企業は、音声分析データの有用性が高まっていることを認識していると、Tableauの製品管理ディレクターを務めるニック・ブリソー氏は説明する。
「企業では、営業チームやサービスセンター、その他のルートによる顧客とのコミュニケーションチャネルから、大量の音声データが生成されるようになっている。インタラクティブダッシュボードでこうしたデータから洞察を引き出せれば、企業の顧客基盤との関わり方を大幅に改善し、全体的な顧客エクスペリエンス(経験価値)を向上させることができる」(ブリソー氏)
ブラゼンスキー氏によると、TableauダッシュボードでVoiceBaseの音声分析データを活用できる機能は、提携の発表に合わせて利用可能になった。
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