仕組みとセキュリティ確保手順を解説
APIを安全に利用する4つのセキュリティ対策、具体的な実装方法は?
企業がAPI利用におけるセキュリティポリシーを定める際は、APIの仕組みとその使用方法を理解することが重要だ。セキュリティポリシー策定時に有用な4つのヒントを紹介する。
企業がAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を使って情報を取得しようと考えている場合、その情報を保護する方法を定めた行動計画が必要になる。社内のセキュリティを確保し、安定性を高めるには、APIの仕組みを理解し、そのAPIに関わる一連のセキュリティポリシーを設定することが不可欠だ。
複数の操作をAPI経由で実行することは少なくない。操作内容にはデータの取得、修正・更新・削除・追加、操作実行のための呼び出しがある。API利用に関する強力なセキュリティポリシーを定める際には、APIの仕組みとその使用方法を理解することが役に立つ。本稿では、API利用における以下4つのセキュリティ確保方法を紹介する。
- ユーザー承認
- 監査記録
- 取得済み・取得中データの保護
- 利用回数制限
1.ユーザー承認
APIを使って情報を取得する場合、その情報を扱うユーザーやアプリケーションに対する利用権限の付与と承認が必要になる。ユーザーやアプリケーションは、まずAPIを設けているサービスの認証を受けなければいけない。サービスはユーザーやアプリケーションについて、必ず個別に身元を確認し、認証してから、詳細な権限を付与する。
追加、削除、更新など全ての操作ができるユーザーもいれば、新しいレコードの取得と追加の操作しかできないユーザーもいる。各ユーザーが必要な情報以外を読み書きできないようにするため、各ユーザーやアプリケーションが保持する権限レベルを管理、保守する必要がある。種々の権限は通常、さまざまな役割を定義してそれをユーザーに割り当てることで実現する。
2.監査記録
「誰が、いつ情報を読み書きしたか」を追跡する監査記録は、APIのセキュリティを確保する重要な要素だ。APIを利用する際にユーザーを個別かつ一意に識別し、その呼び出しと戻り値のステータスを監査記録としてログに記録する必要がある。
監査記録は、データの取得方法と、不正行為の有無を把握するために使用できる。この記録を使って、最初にAPIと通信したユーザーまでさかのぼることも可能だ。
3.取得済み・取得中データの保護
APIを使って取得したデータは、暗号化して保管するとよいだろう。取得したデータに、個人を識別できる情報などの機密データが含まれている場合は、特に重要だ。パスワードは全てソルト(より複雑な暗号化をするための文字列)を付けてハッシュ化する必要がある。決して平文(暗号化しない状態)で保存してはいけない。
データがネットワークを通じて移動する際の保護にも気を付けるべきだ。最近のAPIは、暗号化されたプロトコル「SSL/TLS」か、セキュアな双方向通信を実現する「Webソケット」経由で呼び出される、APIを通じて情報を取得する場合、移動中のデータに対しても暗号化が必要だ。APIと呼び出し元ユーザーの間に生じるトラフィックを、未承認のユーザーが傍受できないようにするための暗号化も欠かせない。
4.利用回数制限
APIの利用回数に制限を設けなければいけない。これによりAPIの悪用やユーザーIDの乗っ取り/悪用のリスクを軽減できる。こうしたリスクは、大規模なデータ漏えいにつながる恐れがある。
例として、新たなユーザーを認証するために、ユーザーがAPIに接続する場面を考える。そのユーザーが毎秒1000回の頻度でAPIを利用しているとすると、これはデータを収集するためにAPIが悪用されている可能性を示唆する。この場合、ユーザーのAPI呼び出し回数を毎秒1回に制限することが有効になる。
他のセキュリティ対策と同様に、API利用に関しても、ユーザーや役割を対象として利用回数制限を設定できる。異なるAPI呼び出しに対して、異なる利用回数制限を設定することも可能だ。
承認ポリシーで、ユーザーの正確な場所別、具体的なセキュリティ証明書別に権限を設定することもできる。情報の取得状況を監視することは賢明といえるだろう。疑わしい動作があれば、悪用やデータ漏えいの恐れがある。
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