Boxアカウントがなくてもデータ共有が可能に
Boxの機能やUIを組み込んだカスタムアプリを開発できる「Box Platform」
Box Japanが「Box Platform」の国内提供を開始する。ファイル同期サービス「Box」と各種サービスやシステムを連携させた、カスタムアプリケーションの開発を可能にするサービスだ。
Box Japanは2019年4月1日、アプリケーション開発PaaS(Platform as a Service)の「Box Platform」を提供開始する。同社のファイル同期サービス「Box」の機能と、サードパーティーのクラウドサービスの機能を組み合わせた、カスタムアプリケーションの開発・実行を可能にする(写真1)。
Box Platformが含む主要な要素は、以下の3種だ。
- Boxとカスタムアプリケーションを連携させるためのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)の「Box Platform API」
- SDK(ソフトウェア開発キット)
- UI(ユーザーインタフェース)コンポーネントの「Box UI Elements」
ユーザー企業はSDKを使うことで、JavaScriptやPython、Node.jsといった言語/実行環境でカスタムアプリケーションを開発できる。Box UI Elementsは、Boxの標準画面で使われているファイル一覧やプレビュー画面などの要素をカスタムアプリケーションに組み込むためのUI(ユーザーインタフェース)コンポーネントだ。カスタムアプリケーションの画面にBoxのプレビュー機能を組み込み、Box内のドキュメントや画像を表示するといった使い方ができる。
Box JapanでBox Platformの担当部長を務める浅見顕祐氏は、同サービスのメリットとして、Boxのアカウントを持っていないエンドユーザーでも、開発したカスタムアプリケーションでBox内にあるデータを利用できることを挙げる。
従来のBoxの他サービス連携機能は「Boxアカウントを持つエンドユーザーの利用を前提とした仕組みだった」と浅見氏は指摘する。そのためエンドユーザーは連携先のサービスにログインした後、改めてBoxにログインする必要があった。ユーザー企業がBox Platformを用いれば、エンドユーザーのBoxへのログインが必要なくなり「よりスムーズなサービス間連携を実現できる」と同氏は言う。Boxアカウントを持たない顧客や他社との間で、Box内のデータを共有することも容易になる。
エムスリー子会社がビデオ通話サービスの開発にBox Platformを利用
既にBox Platformの提供が始まっている米国では、ローンや口座開設の申請用ポータル、建設プロジェクト管理ツールなどの構築に利用されている。
エムスリー子会社であり、医療分野でオンラインサービスを展開するエムスリーデジタルコミュニケーションズは、国内でBox Platformを先行導入したユーザー企業だ。同社はBox Platformを使い、医師とMR(医薬情報担当者)向けに、資料共有機能を搭載したビデオ通話サービス(写真2)を開発した。このビデオ通話サービスはBox Platformを介して、Boxのファイル管理機能とWebブラウザベースのビデオ通話サービス「Vidyo.io」を連携させて構築した。セキュリティの観点から、病院内のPCは各種ファイルのダウンロードが禁止されていることが少なくない。「そのような条件でも利用できる、資料やアプリケーションのダウンロードが不要なWebサービスの構築が可能になった」と、同社事業開発室の倉内 彰氏はBox Platformの効果を語る。
Box Platformは国内代理店経由で販売し、月額料金は代理店による。料金体系はアプリケーションの月間APIコール数、月間データ転送量、ストレージ容量、月間アクティブユーザー数の4つの要素を個別に見積もって決定する。ライセンスの最小構成は月間17万5000回のAPIコール、125GBのデータ転送、125GBのストレージ、100人のアクティブユーザー。
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