7大「Kubernetes管理ツール」を比較【後編】
Kubernetes管理ツール「Platform9」「OpenShift」「JUKE」の違いは?
マルチクラウドにおけるKubernetesの運用を簡素化する主要な「Kubernetes管理ツール」を紹介。Kubernetesが今後どのような方向性で進化するのかについても考察する。
前編「Kubernetes管理ツール『NKS』『Cloudify』『Terraform』『Rancher』を比べた」では、コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」の運用管理を効率化する主要な「Kubernetes管理ツール」を取り上げた。紹介したのは「NetApp Kubernetes Service」(NKS)と「Cloudify」「Terraform」「Rancher」の4つだ。後編ではさらに3つのKubernetes管理ツールと、Kubernetesの今後の進化に影響を与える要素について紹介する。
併せて読みたいお薦め記事
Kubernetesの活用が広がる理由
- マインクラフト交流サイトが「Kubernetes」を活用 その独自の管理方法とは?
- クラウド環境でマネージドKubernetesを使うメリットとデメリット
- Googleの手を離れたKubernetes、今後の展開は?
コンテナはどう進化してきた?
5.Platform9 Managed Kubernetes(PMK)
Platform9 Systemsが提供するマネージドKubernetes(Kubernetesの機能をマネージドサービスとして提供するサービス)「Platform9 Managed Kubernetes」(以下、PMK)は、ハイブリッドクラウドとマルチクラウドにおけるKubernetes環境を統合的に管理する機能を持つ。Kubernetesの稼働インフラとして、主要なパブリッククラウドだけでなく、オンプレミスも選択できる。
PMKは、ほとんど全てのKubernetes環境を中央の管理コンソールによって管理できる。仮想マシン(VM)やコンテナ、サーバレスアプリケーションをデプロイ(配備)できるなど、幅広い機能を持った管理ツールだ。PMKのKubernetes管理機能が、オープンソースソフトウェア(OSS)のコンテナ管理ツール「Rancher」に匹敵すると見なす専門家は少なくない。
6.Red Hat OpenShift
Red Hatは、KubernetesをベースとしたPaaS(Platform as a Service)構築製品の「Red Hat OpenShift」と、同社傘下のCoreOSが提供するインフラ基盤製品「Tectonic」の統合を進めている。Tectonicは、Kubernetesと同社のOS「CoreOS」、コンテナ管理用OSSを組み合わせたパッケージ製品だ。Red Hat OpenShiftとTectonicの統合は、発表されてからまだ間もない。導入を検討する際は、両ツールの統合がどこまで進んでいるのか、その進捗(しんちょく)状況と今後の機能強化の計画を確認することが欠かせない。
7.JUKE
Juniper Networksが買収したHTBASEのマルチクラウド管理ツール「JUKE」は、パブリッククラウドやオンプレミスのデータセンターの一貫した運用に必要なネットワーク層を提供。Kubernetesのデプロイにおけるコントロールプレーン(コンテナ管理機能やその稼働サーバ)とデータプレーン(コンテナが稼働するサーバ)の両方を拡張可能にする。
マルチクラウドがKubernetesのエコシステムに影響
Kubernetesの進化の方向性は、マルチクラウドやハイブリッドクラウドのアーキテクチャの採用に向けた、さまざまな拡張機能に左右されつつある。Red Hatが提供するKubernetesのプラグインや、サービスメッシュを実現するソフトウェア「Istio」の登場などが、その一例として挙げられる。
企業はKubernetesを、さまざまなコンテナクラスタの管理用としてではなく、より広く多様なインフラを導入するためのツールだと考えるようになっている。例えばKubernetesを通じて各パブリッククラウドが導入の対象となり、リソースの拡張先となる。Kubernetesによる階層のモデルが形成され、異なる階層がインフラ全体にまたがり、連携して機能するようになる。
Kubernetesの長所は、API(アプリケーションプロトコルインタフェース)の存在により、他環境との連携が可能な点にある。連携が進むに従って、Kubernetesとそのエコシステムの定義は見直され続ける。
マルチクラウドでのKubernetes運用を支援するKubernetes管理ツールは、今後も進化を続けるだろう。企業はどのKubernetes管理ツールを採用した後も、Kubernetesのエコシステムの進化を見守っていく必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
7大「Kubernetes管理ツール」を比較
マルチクラウドの採用が広がる中で、コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」の存在感が高まっている。Kubernetesの効率的な運用に役立つ「Kubernetes管理ツール」を紹介する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー