2018年にコンテナの人気が高まり、仮想化環境の導入を検討する企業にとってコンテナは頼れる現実的な存在になった。2019年もコンテナに進化の余地は残っているだろうか。コンテナの進化は加速するだろう。
近い将来、コンテナのエコシステムは、オープンソースコミュニティーとベンダーによって形成されるだろう。コンテナは、関連経費がかからないことや仮想化が容易にできる利点によって利用が広がり、データセンター、仮想マシン(VM)、クラウドなどから引き継がれるアプリケーションのエコシステムにうまく適合している。2019年は、こうした従来の特徴とは異なる方向へコンテナは進化するだろう。コンテナがアプリケーションのホスティングのために使われることは変わらないが、これに加えて分散アプリケーションを構築、実行するための一連のツールとしての役割も果たすようになる。
オーケストレーションは、コンテナのスケールアップやエラーが発生したコンテナの置き換えの際、コンテナを導入、複製、再導入のために用いられ、個々のコンテナ技術をつなぎ合わせて管理するのに役立つ技術だ。このオーケストレーションは、2019年に2つの方向性で調和が始まると考えられる。デプロイを重視したメカニズムを採用している「Kubernetes」は、オーケストレーション技術の主要な選択肢になるだろう。これに対して「Apache Mesos」や、「Mesosphere DC/OS」「Mesosphere Marathon」は、仮想インフラを重視したメカニズムを採用している。Mesosphere DC/OSやMesosphere Marathonは、全てのデプロイを仮想化することであらゆるアプリケーションをホスティングし、既存のコンテナの枠を超えた役割を果たす。
コンテナの進化には、「KubeVirt」や「Mirantis Cloud Platform」の機能の一つである「Virtlet」など、KubernetesでVMを実行するための管理ツールが貢献している。こうしたKubernetesの利便性を高めるサードパーティー製品に加えて、Kubernetes自体が進化し、仮想インフラを重視したメカニズムを採用すると考えられる。こうした技術的な進化は、Kubernetesがデプロイを重視したメカニズムとは異なる方向へ進化することを表している。Kubernetesが仮想インフラを重視した方向へ進むには、拡張を可能にしなければならない。そのような変化を経て、大半のユーザーがコンテナを導入する際、Kubernetesが第一の選択肢になるだろう。
Kubernetesはインフラの抽象化へと向かっている。この動きのために、開発、監視、ネットワークなど、アプリケーション運用におけるあらゆる側面において、実際のインフラではなく、抽象化の仕組みを取り入れる必要が生じる。この抽象化のモデルが機能するためには、少なくともコンテナはPCと同様にホストしているアプリケーションを監視する必要がある。この状態に達するには、コンテナのファイルシステムを管理コンソールなどに組み込み、コンテナで仮想デスクトップを利用できるようにする必要がある。その結果、あらゆる面でコンテナが仮想ホストとなる「空のコンテナ」と呼ばれるものが実現する。
仮想ホストとして機能するコンテナを実現する仮想インフラでは、複数のホスティングリソースとアプリケーションのコンポーネントが、単一の仮想ホストとアプリケーションだと見なされるような抽象化が可能になる。
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