「VMware Horizon」を例に学ぶ
VDIの「ライセンス」「エディション」選びに失敗しないための注意点
仮想デスクトップインフラ(VDI)のライセンスやエディションを適切に選択するのは簡単ではない。「VMware Horizon」を例に、VDIのライセンスやエディション選びの主な注意点を紹介する。
仮想デスクトップインフラ(VDI)のライセンスやエディションは選定が難しい。IT管理者が選定時に把握しておくべきポイントとは何か。以下ではVDI製品「VMware Horizon」を例に取り、ライセンスやエディションの適切な選び方を紹介する。
併せて読みたいお薦め記事
仮想デスクトップ版Windows「Windows Virtual Desktop」
- 「Windows Virtual Desktop」の衝撃 Windowsをクラウド提供の意味は?
- Windows Virtual Desktopで実現できる「マルチユーザー版Windows 10」とは?
- 「Windows Virtual Desktop」の影響は? VDI/DaaS市場の変化を予測する
ハイパーバイザー製品の比較
ライセンスとエディション選定の着眼点
VDIライセンスは選定を間違いやすいポイントだ。例えばVMware Horizonには以下の2種類のライセンスがある。
- 利用アカウント数を基にした「指定ユーザー単位」
- 接続数を基にした「同時接続単位」
では、2種類のライセンスはどう違うのか。
指定ユーザー単位ライセンスでは、ディレクトリサーバ「Active Directory」で設定した特定のユーザーだけがVDIを利用できる。同時に実行する仮想デスクトップ数にかかわらず、仮想デスクトップにアクセスするユーザー数分のライセンスが必要になる。
同時接続単位ライセンスでは、仮想デスクトップにアクセスする総ユーザー数にかかわらず、VDIを同時に利用するユーザー数分のライセンスが必要になる。
ライセンスに加え、VMware Horizonは以下に示す複数のエディションがある。
- 基本エディションの「Horizon Standard」
- 標準エディションの「Horizon Advanced」
- 上位エディションの「Horizon Enterprise」
これらの違いにも注意が必要だ。ライセンス面では、Horizon Standardは同時接続単位ライセンスしか利用できない。Horizon Advanced、Horizon Enterpriseの両エディションでは、指定ユーザー単位ライセンスも適用できる。機能面では、Horizon AdvancedやHorizon Enterpriseでのみ利用できる高度な機能が幾つかある。例えば仮想デスクトップ環境にリアルタイムでアプリケーションを配信できる「App Volumes」は、Horizon Enterpriseでしか利用できない。
周辺製品や代替製品の採用も視野に
購入するエディション以外にも注意点がある。例えば、GPU(グラフィックス処理プロセッサ)アクセラレーションは、コンピューターグラフィックスのモデリングなど複雑な処理のパフォーマンスを向上させる。NVIDIAやAMD(Advanced Micro Devices)のようなGPUベンダーは、こうした恩恵を受けるVDIインスタンスごとに課金している。VDIの展開状況によっては、そのコストは大きく膨らむことになる。GPUアクセラレーションを検討する際は、IT部門は、自社の環境での追加コストを見積もる必要がある。
VDIの運用支援製品も採用を考慮するとよい。管理インフラ全体のコストを視野に入れ、それをVDIの各利用部門にチャージバック(費用負担)することが重要だ。例えば、VMware Horizon環境の監視およびレポートツール「vRealize Operations」は、HorizonのEnterpriseエディションにのみ含まれている。
管理者のニーズによっては、代替製品を使用できる場合もある。高度な機能が不要な小規模企業は、Liquidware LabsのVDIモニタリングツールなど、似た機能を提供する他のツールの採用を検討するとよい。
仮想デスクトップで稼働させるアプリケーションのライセンスを頻繁に変更する可能性がある場合、それらのアプリケーションを仮想デスクトップのイメージに含めるべきではない。必要なユーザーにのみアプリケーションの利用を許可するようにすれば、基本イメージのサイズを小さくでき、ストレージの使用容量も少なくなる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
5
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
6
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
7
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
8
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー