AIで作るスマート政府機関【後編】
世界25カ国がAI国家戦略を策定、日本を含む各国の活用例は?
AIテクノロジーの使用によって政府機関をスマートにしようと試みているのは、米国に限ったことではない。グローバルレベルで普及しているAIテクノロジーを、日本や中国など各国はどう活用しているのか。
政府機関による人工知能(AI)テクノロジーの使用が広がっているのは米国に限ったことではない。AIテクノロジーはグローバルレベルで普及しており、約25カ国もの国でAIテクノロジーの国家戦略が策定されている。現在、中国は監視、(建造物や機械などの)健全性診断、インテリジェント農業、防衛に焦点を合わせたAIテクノロジーの分野で進歩を遂げている。中国当局は、2030年までに同国がAIテクノロジーの分野で世界のリーダーとなるための詳細プランを公表している。中国では他国ほど個人のプライバシーが重視されないため、監視については大きな成果を上げることが予想される。
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政府・公共機関によるAI活用
AIが変える業務プロセス
オーストラリアもAIテクノロジーを積極的に導入している。2023年までにAIテクノロジーに3000万ドルを投資することが確定しており、その目的はさまざまな方法で政府機関の効率向上を図ることだ。オーストラリア政府は、組織犯罪に対する抑止力を期待して、主要犯罪者の身元特定に使用される顔認識テクノロジーに注力している。またオーストラリア国民を保護するために、サイバーセキュリティへの取り組みも強化している。
日本を含む各国で起こっていること
日本で高齢化が進んでいるのは周知のことだが、近い将来の労働力不足も懸念されている。現状を踏まえ、日本政府は2017年3月に「人工知能技術戦略」を公表している。
この戦略には、産業化のロードマップが含まれており、AIテクノロジーの進化を3つのフェーズで定義している。各フェーズは
- フェーズ1:2020年までに利活用が進む
- フェーズ2:2025~2030年までにAIの一般利用が進む
- フェーズ3:各領域が複合的につながり合い、エコシステムが構築される
となっている。日本の戦略は、産業界、行政、学界の協力によるAIテクノロジーの研究開発に重点を置いており、生産性、福祉、モビリティに関連する分野の進化を目指している。
ドイツ政府も各種手段を用いてAIテクノロジーに投資する複雑なプランを公開している。最も興味深いのは輸出管理だ。輸出は厳しい規制を受けるため、AIテクノロジーの使用は特定プロセスの遂行速度を上げて、規則違反の数を制限する一助となる可能性がある。
米国でも世界でも、政府によるAIテクノロジーの使用に注目が集まる。AIテクノロジーの力によって、シームレスな世界が誕生することは想像に難くない。具体的には、繰り返し発生し、多くのプロセスを伴う問題解決タスクの管理をAIテクノロジーに任せることで、従業員や市民がより価値の高い仕事に従事できるようになる世界だ。政府機関の効率向上と新しいスキル習得をAIテクノロジーがサポートするという現実によって、今後もより多くのプランが展開される可能性が高い。
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AIで作るスマート政府機関
政府機関も一般企業と同じようにAIテクノロジーを利用し始めており、既に効率が向上したことを実感しているところも少なくない。実例を基に、政府機関によるAIテクノロジー活用の可能性を探る。
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