データサイロを解体した4社の事例【中編】
Dell、EMC、VMwareはデータ統合における「人的問題」をどう解決したのか
2016年に完了した大型買収に伴い、異なる企業の異なるシステムが同居することになったDell Technologies。システム間の連携をスムーズに進める上で鍵となるデータ統合を、同社はどう進めたのか。
データサイロ解体の問題を解決するために外に出向くまでもない企業もある。
Dell Technologies(以下、Dell)は、克服しなければならない問題を社内に抱えていた。2016年に大型買収をした直後、Dellは3つの異種データシステムを統合する必要に迫られた。統合の対象となったのは、Dell、EMC、VMwareそれぞれのデータシステムだ。Dell、EMC、VMwareで働いていた従業員が連携するために、新生Dellはどのようにデータを管理して、ネットワークとレガシーシステムを統合したのだろうか。
Dellが買収直後に最も急を要した問題は、予定管理システムと電話システムを連携させて、従業員が相互に連絡を取れるようにすることだった。これはデータの問題のように思えるが、「共同作業の改善によって解決する人的問題だということが分かった」と、同社シニアバイスプレジデントを務めるマーク・ステイン氏は語る。
Dellが挑んだ「データの民主化」という難題
人間は不確実なときに殻に閉じこもる傾向がある。「『知は力なり』という社会通念がある世界では、人々は知識を管理して、その力をコントロールする動機を持っている」とステイン氏は指摘する。
従業員は、必ずしも他人に損害を与えてまでデータへのアクセスを制御するとは限らない。だが自らの差異化にはデータを使用している。そのため、上層部は「協力して作業に当たるように」と通達した。「この協力作業には、電話や『Microsoft Excel』ではなく、リアルタイムのツールとダッシュボードを使用する必要があった」(ステイン氏)
リアルタイムのツールとダッシュボードの活用により、たどり着いた解決策は、社内で「早期警告システム」と呼ばれるものだった。Dellは、その全てのデータの民主化に着手した。これには、通話内容や問題の解決策といったものから、サプライチェーン、請求・納品の過程、サービス・サポートでの行動までが含まれる。
早期警告システムの全データを民主化することで、「グローバルの顧客が、問題を早期に発見できる」とステイン氏は話す。
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