2020年の見逃せないセキュリティスタートアップ5社【後編】
BigID、CyCognito、Signal Sciencesとは? セキュリティの熱いスタートアップ
2019年にベンチャーキャピタルが投資したセキュリティ分野のスタートアップの中でも、2020年に成長が見込まれる5社とはどこか。そのうち3社について紹介する。
2020年に注目すべきセキュリティ分野のスタートアップ(設立間もない企業)5社を前後編にわたって取り上げる。前編「Clumio、Siemplifyとは? 投資家が注目するセキュリティスタートアップ」で紹介したClumioとSiemplifyの2社に続き、後編では残る3社を見ていこう。前後編で紹介するスタートアップは以下の通りだ。
3.BigID
2015年に設立されたBigIDは、データ管理と保護に関わる企業を支援する。同社は「カリフォルニア州消費者プライバシー法」(CCPA)や「一般データ保護規則」(GDPR)などのプライバシー法に準拠するよう企業が対処するためのサービスを提供する。同社の企業理念は「企業が顧客データの保護を希望するなら、まずデータを理解しなければならない」というものだ。
「当社の目標は、企業が保管する顧客データについて理解した上で行動できるよう支援することだ」と、BigIDの共同設立者兼最高製品責任者(CPO)を務めるニムロッド・バックス氏は語る。規則に準拠しながらより的確にデータの保護と管理をすれば、企業はデータをより活用できるようになるとバックス氏は説明する。
BigIDは2018年3月、セキュリティカンファレンス「RSA Conference」内で開催された、優れたセキュリティ製品/サービスを競うコンテスト「RSAC Innovation Sandbox」で優勝している。加えて2019年9月には、投資ラウンド(企業への投資段階)が「シリーズC」(スタートアップが事業成長を拡大させる段階)であるスタートアップとして5000万ドルの資金提供を受けた。これにより同社が得た資金は総額1億ドル弱に上ることとなった。
4.CyCognito
「サイバー攻撃に対する最善の防御は、潜在的な攻撃者が見ているものと同じものを見ることだ」という信念の下、CyCognitoは2017年に設立された。これを実現するために、同社はリスク管理サービス「Shadow Risk Elimination」を提供している。一般公開されている脅威情報と、botによる攻撃シミュレーションを用いてユーザー企業のセキュリティホール特定を支援する。
「攻撃者の『標的とする企業の資産に対して予備調査をする』能力が、従来のセキュリティ対策を上回る原因になっている」と、CyCognitoの共同設立者兼CEOを務めるロブ・グルゼーフ氏は説明する。企業が資産の防御に何千万ドルを投資したとしても、結局企業が把握していない資産や、管理していない資産が標的になるだろうというのが、グルゼーフ氏の考えだ。同社はこれまでに2300万ドルの資金提供を受けている。
5.Signal Sciences
2014年に米カリフォルニア州カルバーシティーを拠点として発足したSignal Sciences。同社が扱うのは「Webアプリケーションファイアウォール」(WAF)や、アプリケーション自身に攻撃を検出、防御できる機能を持たせる「RASP」(Runtime Application Self Protection)製品だ。同社は、2020年初めにシリーズCの投資ラウンドにおいて3500万ドルの資金提供を受けている。
Signal SciencesのWAFは、レガシーアプリケーションだけでなく、アプリケーションサーバの存在を前提としない「サーバレスアーキテクチャ」に基づくアプリケーションや、コンテナを用いて開発したアプリケーションも保護できる。「どのような種類のアーキテクチャで開発されたアプリケーションにも組み込めるだろう」と同社の設立者兼CEOを務めるアンドリュー・ピーターソン氏は話す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
2020年の見逃せないセキュリティスタートアップ5社
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
「IBM iはDXのボトルネック」は誤解 意外と知らない今風モダナイズの効果
-
7
「朝8時にバッチが終わらない」データ爆発の危機をJPX総研はどう乗り越えたか
-
8
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
9
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
10
AI導入後に発覚する「社内文書を読めない」問題 情シスは何を直せばいい?
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
5
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
6
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
10
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー